人妻と医者

美人MR・涼子

著者: 村瀬達也

本販売日:2006/09/23

電子版配信日:2008/08/22

本定価:660円(税込)

電子版定価:770円(税込)

ISBN:978-4-8296-1452-5

MR……医薬品メーカーの営業は涼子の天職だった。

悪魔医師の罠に堕ち、貞淑な女体を弄ばれるまでは!

夕刻の診察室、スーツを剥かれ、黒髪を乱し、

夫以外の男性器に唇を差しだす美貌の人妻。

(悔しいのに、惨めなのに、どうしても逆らえない!)

次々と襲う倒錯に27歳の女体は理性まで裏切りはじめた。

登場人物

りょうこ(27歳)人妻

あつみ その他

本編の一部を立読み

命令されたとおりに舌で刺激すると、海綿体が膨らんでいくのがわかる。相手が夫ならともかく、好きでもない男の欲情を感じるのは、苦痛以外のなにものでもなかった。

桜井が再び腰を動かし始めたので、涼子は驚いて見あげる。

「やっぱり口のなかへ出したほうが、気持ちよさそうだ」

へらへらと笑いながら、桜井は平然とおぞましいことを言った。口のなかへ精液を出されるなんて、想像しただけでも吐き気がしてくる。夫でさえ、そんな行為を涼子に要求したことはなかった。

「はうっ……バメッ……デッ……」

やめてと叫びたかったが、肉棒で口をふさがれ、言葉にならない。哀願する涼子の苦悶の表情は、桜井を喜ばせるだけだった。

「そうか、そうか、本当は嬉しいんだな。ようし、たっぷり出してやるからな」

悲痛な叫びに対して、身勝手な解釈で頷き、桜井はペニスを押しこんでくる。

「ふあっ……ウグンッ!」

涼子の哀訴は掻き消され、艶っぽい喘ぎにしか聞こえなくなっていく。口の端からは涎が垂れ落ち、唇が肉茎をすべるたびに、ブチュブチュと卑猥な音がもれた。

「もう我慢できん! いいか、出すぞ!」

桜井が息を荒くして宣言するが、涼子になにか準備ができるわけでもなく、ただ恐怖が増しただけである。

次の瞬間、口のなかでおぞましい味覚が拡がった。夫の精液でさえ舐めたことなどなく、涼子にとっては初めての経験だ。

「フグアアアッ……」

精液は大量に排出され、ペニスを入れられたままの口内はいっぱいになる。鼻へ抜ける悪臭で、涼子は目眩がしてきた。一刻も早く、口内を埋めているすべてを吐きだしたい。

「吐きだしたりしたら承知しないぞ。こんな失礼なことはないからな」

涼子の思いを察知したかのように、桜井が先手を打ってくる。桜井がなにをさせようとしているのか、まったくわからなかった。

「なにを遠慮してるんだね。さっさと呑みこめばいいじゃないか」

「ンンッ……ンアッ!」

涼子は仰天した。なんでもないことのように言う桜井が信じられない。そんな汚らわしいことをできるはずがない。

上目遣いに懇願するが、桜井は涼子の困惑した表情さえ楽しんでいる。

「ふぐっ……フウンン」

「ハハハ、なにを言ってるのか、さっぱりわからんよ。とりあえず絨毯を汚したりしないでくれよ。きみの給料が何カ月分か吹っ飛ぶからな」

桜井はにやにや笑うだけだ。自分に選択肢が与えられていないことを、涼子はやっと自覚した。

桜井の言うとおり、敷かれている絨毯は高価そうだ。怒りにまかせて吐きだしてしまえば、会社や夫にまで迷惑がかかるかもしれないと思った。

観念して涼子は天井を見あげた。口内の粘液をゆっくりと呑みくだしていく。あまりの気持ち悪さに何度も嗚咽した。

「ふうあっ……」

すべてを呑み干し、涼子は大きく息をついた。生理的な嫌悪だけでなく、屈辱感に打ちのめされていた。

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