人妻・同窓会の夜に

著者: 白石澪

本販売日:2003/03/10

電子版配信日:2015/03/06

本定価:576円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-6011-9

「もうどうしよう。私、駄目。きて。もっと入ってきて」

初めて女を捧げた愛しい男と20数年ぶりの再会。

夫に抱かれても忘れなかった元恋人の逞しい肉の感触。

美奈子は今、少女に戻っていた。羞じらいだけは捨てて。

「きみは美しくなった」「私、時々会いたいわ」

人妻、女教師なのに、愛欲に溺れる、二人だけの同窓会。

登場人物

みなこ(42歳)人妻

本編の一部を立読み

美奈子も、指だけの愛撫より、もっと強烈に感じるものを望んでいた。そのことを言わせたいがために、手の動きを速めた。手の動きにこめて、自分が性急に望んでいることを笠原にしてもらいたかった。

「あああ、ちょっと待って」

激しく喘いでいた笠原がストップをかけると、何度も大きく深呼吸をし、ゆっくりと体の位置を美奈子の足もとにずりさげていった。唇が脇腹に触れ、臍をかすめて、そこだけ大きく盛りあがっている陰阜の上でとまった。

美奈子は望んでいることを目前にして、泣きたいような衝動に駆られた。

もっと下を……。

そんな思いをこめ、両手で笠原の頭を押した。

「女の、匂いがする」

くぐもった声からは、そのことに充足している響きがあった。だが、笠原の唇は恥毛に触れ、優しく左右に揺れるだけだった。

甘えたい、という美奈子の欲求が、おもねる声になっていた。

「お願い、舐めて」

気分が高揚すると、性的な欲求が高まった。はしたないくらい大きく両脚を開くと、美奈子は矢も楯もたまらず自らずりあがった。

笠原の唇が、まるでソケットとコンセントのように女芯を塞いだ。軽く接触しただけなのに、美奈子の口もとから甲高い歓びの声がほとばしった。あわてて両手で口を塞いだものの、こそぐように亀裂を割り、濡れた舌がそこに入りこむと、幼児がむずかるような声を絶えることなく口走って下半身を振った。

とめどなく湧く愛液の量が増え、会陰部から後ろのすぼまりにまで達していく。舌は柔軟さと強靭さを交互に織りまぜ、どんどん吸いあげていった。その際に起こる摩擦感は、美奈子の股間を生きもののようにうねらせた。

「あーっ、どうしよう。私……そんなにすると、もう……あ、あああ」

素直に吐きだされる女の本音と、目の当たりにする狂乱ぶりは、久しく眠りのなかに埋もれていた笠原の野性を目覚めさせた。

こうした美奈子の反応ぶりは意外であると同時に、男にも望外の喜びであった。かつて処女の証しで染まった女は、今、大きな歓喜と強い欲望を露わにして痙攣し、そのしるしを噴きあげている。

二十数年の凝縮された人生に想いを馳せながら、笠原は見事に充実した分身に見入り、その先端を息づく女の秘所に当てがった。

目を開いた美奈子が見あげた。

「あ」

これまでは実体のない愛の対象を脳裏に描きつづけた虚しさに終始つきまとわれたものだが、今、美奈子が視界にとらえているものは、人生経験に裏打ちされた落ち着いた中年男の顔と、股間で勃起している雄々しい男根だった。

緊張に打ち震えた身体から、急速に力が抜けていった。なのに、今まさに男の雄大な一物を迎え入れようとしている部分だけは、全神経をそこに集めて激しく収縮を繰りかえしていた。

大きく開かれた両内腿の間に腰を割りこませた笠原が、力強く脈打つペニスを一点に押しこんだ。

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