「あぁ……」
  とてつもなく熱い。それに硬い。なのに、
（やさしい……。こんなに大きいのに、裕樹さんのここ、怒ったみたいにいきり立ってるって思ってたのに、すごく、やさしいの）
  若菜の手が肉棒を軽くつかむ。そうするのが自然だというように、ゆっくりとしごき始める。
「あぁぁぁ、先生、気持ちいい、すごく、気持ちいいよぉ」
  裕樹はさっきから同じことしか言っていない。
  それほどにリラックスしきっている。
  若菜の手のひらに、肉棒の感触が伝わる。あたたかさ、脈動、硬いのにやわらかく、たくましいのにやさしい。
「んぅ、もぉ、裕樹さん！　好き……」
  再び若菜は裕樹の唇にキスを降らせる。たっぷりと舌を使い、からめ合い、唾液を吸い合う超ディープキス。
「……ぅぐく、ぉあ」
  その間にも肉棒をやさしくしごくのを止めない。
  裕樹がうめく。口の端から唾液が漏れ落ちる。
  ようやく唇を離し、また裕樹の乳首を愛おしくなめしゃぶり、甘噛みまでして、とうとう若菜は、肉棒へと向かう。
  向き合って、
「裕樹さんの……いただき、ます。食べちゃいますね。ぁあ、こんなときが来るなんて。……ん、くぅ」
  肉棒をやわらかく口に含んでいく。
  張り切った勃起亀頭を舌の上へと乗せ、やさしく包み込む。唇を軽くすぼめて肉幹を締め上げた。これだけで、
「ぅあぁあ、先生ぇ！」
  裕樹が声を上げる。だが、声を上げたいのは若菜だ。
「んぅ、っぅ」
（これが、これが裕樹さんの、お、ちん×ん！　わたしいま、おちん×ん、なめてる。しゃぶってる！　男の人のおちん×んを口に入れるなんて、ありえないって、そんなことあるはずないって、思っていたのに。でも、でも、いま！　裕樹さんのおちん×ん、おっきな、おちん×ん！　若菜のお口いっぱい。うれしいの。フェラチオって、こんなに、しあわせ……！）
  口が勃起肉棒で塞がれているせいで、直接伝えることはできない。恥ずかしくて、伝えられない。
  けれど、若菜の口腔内はしあわせで満ちていた。