「あなた……こ、興奮して、くれてますか？」
　咲美の健気な問いかけだった。夫の聡一は無表情で、どこか泣きそうな顔だ。卓也が睨んでやると、かろうじてうなずいたとわかる程度に首を縦に振る。
　咲美が安堵の息をついて、すぐにまた熱い息を吐く。部屋の温度が上がってきた。卓也の本能と残虐性も温まってくる。
「奥さん、テーブルに手を」
「は、はい……きゃ！」
　咲美の両手をテーブルにつかせ、同時にスカートをまくり上げる。
　ホワイトピンクのショーツが見えると、卓也はすかさず秘部に、自分の勃起したズボンの股間を当てた。
「あ、あ、だめ……！　あ、これはいけません……んっ！」
　下着さえなければ立位での後背位だ。布越しだが確かに生殖器が触れ合っている。憧れの若妻ととうとう交尾するような姿勢で絡み合っているのだ。
「嫌でしたらつねりを」
　卓也は再度、拘束の魔力があるセリフを人妻の耳元で囁く。
「あ、あ、あ、あっ……これは、だめぇ……！」
　人妻の手が動いた。秘部を刺激されるのはさすがに急過ぎたようだ。卓也は内心舌打ちする。だが咲美の指がすんでのところで止まり、
「あ、あなたぁ、わたしのこと、好きぃ？」
　代わりに目の前の夫に、問いかけていた。
　夫が血涙を流しそうな壮絶な顔でうなずく。
　素晴らしい。この人妻の献身に拍手を送りたい。
　続行決定。重々しく吸いつく巨乳をナマで存分に揉み込み、うっすら汗をかいてきたうなじを嗅ぐ。
　股間は布三枚越しであるが、確かに女の柔らかい部分を突いている。
　あと少しの距離でこの美人妻の甘美な肉壺だ。勃起した股間はもどかしさで一杯になるが、もどかしさゆえにかえって生殖欲が刺激される。
「んっ、んっ……あなたぁ……黒間さん、ワンちゃんみたいに腰振ってる」
　若妻もなかなか良いセリフを吐く。聡一は胸を刺されたように押さえ始めているし、卓也も動物の性交を意識させられ、野蛮な行動が湧いてきて、
「奥さん、これ動物の交尾ですよ」
「あっ、あっ、だめだめっ……！　こんな立ったまま、夫としたことない」
「奥さんは、僕と交尾して種付けされちゃうんですよ」
「だめっ……い、いやらしいこと言わないでぇ」
　咲美は淫語を吐きかけるたびにヒートアップしている気がする。自我が強くなさそうなので、人の言葉に影響されやすいのかもしれない。
　卓也は存分に人妻の秘所を突いた。着衣であるのに吸いついてくるような尻と秘所をたっぷり味わってやる。もしこの布がなかったら？　とイメージを膨らませ、年下上司の若妻とナマで交尾する感覚で腰を振る。
「あ、ん……あなたぁ、黒間さんが、あ、あ、そこだめぇ……」
　卓也は想像する。卓也の右曲がりにそそり立つ肉棒を、剥き出しのまま、人妻の温かく狭い膣内に押し込んで、言い訳のできない深さに挿入することを。
「あ、あなたぁ！　す、すき、好きですから……ね？」
　若妻の視線はあくまで夫だ。この女を所有物にしているつもりだった卓也は、それにいたく嫉妬してしまい、
「ああ、奥さん、奥さん！」
　うなじの匂いをたっぷり吸い込みながら、卓也は射精した。
　若妻の熱い背中にしがみつき、ナマ肌の巨乳を握りながら、睾丸もペニスも爆発させたのだ。
　パンツの中だろうが、どうでもよかった。この若妻に膣内射精するつもりで思い切り射精する。不快な温さに耐えながら、若妻の秘所に股間を当てたまま、股間を小刻みに震えさせて汚液をひり出してやる。
「んっ、あなたぁ……愛してますから」
　咲美は射精されているとは気づいていない。
　男の密着した股間から、結果としては布に阻まれようと、邪悪な精液が子宮を狙って発射されたことに気づいていない。
　若妻の荒い息遣いを聞きながら、卓也はこの女を、徹底的に貶めてやろうと考えていたのだ。