スクリーン・テレビ・舞台においてひと味違う演技で周りを圧倒する俳優、今井雅之。自衛隊勤務経験を持つ彼は、男女関係についても歯に衣着せぬ言葉で男気溢れる意見を連射してくれた。そんな熱血漢・今井雅之は女性に何を求めているのか。
僕ね、ちょっと名前が売れた頃にベッドシーンがけっこうある『誘う女』っていう作品に出たことがあるんですよ。濡れ場ってね、やっぱ、あれ、演技ですもん。前張りつけてね。撮影の時って周りに30~40人いるんですけど、その役になりきってるからあんまり意識もしない。
逆に役に入りすぎて前張りが破れたこともありますよ。途中で大きくなっちゃって。でも、それほど恥ずかしくなかった。いまさらアイドルじゃあるまいし、あれがイヤだ、これがイヤだって言ってる場合じゃない。ただ、意味なくエッチなシーンがあるのは「それはちょっと…」って言いますけど。
今、ヤクザ映画を作ってるんですけど、明日出入りで死ぬかもしれないっていう時に女を抱くのなんか当たり前じゃないですか。そういうシーンが欲しいっていうなら仕方がない、やりますよ。
逆に、相手がアイドルだからって「乳首を見せないようにすぐ吸ってください」っていうのがある。そういう現場はすごくしらけますね。「イヤだったら、最初に断れよ」って思っちゃう。いいじゃん、乳首ぐらい。最初に台本渡されてるから、どんなシーンがあるか分かってるんですよ。そんなに嫌なら断ればいいだけの話。
もちろん、無名な時は「あんなきれいな女優さんとできていいなー」って思ってたけど、いざ自分がその場に立ってみると、「…だったらヤラせてよ」って感じ。中途半端に終わっちゃうんでね。しかも、撮影の時によく言われるのは、「カメラがこうきたら、今井さん、下に入ってください」って。なんか振り付けみたいになっちゃう。だから、得した気分というより単純に「ベッドシーンしたな…」って感じですね。
もし芸能界が許すなら、ベッドシーンがある時は、プロダクションとか監督に、相手の女優と一緒の部屋を前日から取ってほしいんですよ。もちろん、役作りのためにです(笑)。
だって、やりにくいんですよ。「おはようございまーす」って入って、いきなりベッドシーンの時があるんだもん。そりゃあ、無理ですって。ましてや恋人とか夫婦の役だったら、なおさらのこと。いい画を撮るために前日からホテルで一緒に過ごさせてくれれば、演技は絶対変わりますよ。それぐらいしたら、「いい思いをしたなー」って思うでしょうね。仕事のためにヤラしてくれたよって(笑)。
それなら、嫁はんにだって「役作りのためにホテルいってくるわ」って言えますよ。もし、反対でもされたら「役作りじゃ、アホんだらあー!」って。だって、カメラの前で乳を吸っていいのに、役作りのために乳を吸ってダメなわけないでしょう。