本販売日:2025/10/10
電子版配信日:2025/10/17
本定価:1,353円(税込)
電子版定価:1,353円(税込)
ISBN:978-4-8296-7952-4
「結衣、今度はおまえが大人になる番だよ……」
男は白ソックスの細い足首を掴み、のしかかっていく。
傍では妹の破瓜を怯えた瞳で見つめる姉の姿が!
塾講師が教え子に「性の悦び」を教える飼育日記。
夏月燐の伝説の名作が、150頁の加筆で甦る!
第一章 青すぎる果実 中年教師の戸惑い
第二章 お仕置き 淫鎖につながれた妖精
第三章 檻からの救出 教え娘との禁交
第四章 溺れる 裏門にうがたれた楔【くさび】
第五章 飼育姉妹 綾と結衣
第六章 養女契約 箱の中の美少女たち
一年後
本編の一部を立読み
第一章 青すぎる果実 中年教師の戸惑い
「せんせ、ごめんッ……ちょっと来て!」
息せき切って飛びこんできたのは、髪の毛先がいつもはねあがっている最上級生の美樹だった。
びっくりしたような顔で口をぱくぱくさせ、塾講師のシャツの袖をつかみ、ぐいぐい引っ張る。その身振りで、切迫度を察した隆雄が健康サンダルのまま飛びだした。
「どうした?」
教室へ入ると、突っ立っている数人の生徒たちがいっせいに振り向いた。輪のなかで、椅子が倒れたそばに、すすけたジャンパー姿の少女が横倒しになっているのが見えた。
(やっぱり、あの娘か)
『西荻若葉塾』の塾長である坂下隆雄は心中で溜め息をついた。
「心配ない。心配ないから。大丈夫だ」
輪に近づくと、緊張した面持ちの生徒たちが囲みを解く。
隆雄はしゃがみこむと、気を失っている──ガラスに薄く色がついたメガネをかけ、長いおさげ髪をした──少女の顔をあおむかせた。黒ぶちのつるの部分がすこし歪んだせいで、はずれかかっている。
小野寺綾。高学年コースの教え娘。
もともと真っ白な肌がさらに青白くなっているが、胸は規則的にふくらみ、呼吸はしっかりしているようだ。
「貧血の気があるって、お母さんから聞いてる。少し休めばよくなるよ」
周囲の生徒らを安心させるよう、声を大きくして言う。
隆雄は意識のない綾を抱えあげようとして、思った以上の少女の重みにぐらついた。腰にビリッときて顔をしかめる。
(げっ……って俺も来年は厄年だしな)
それでも女子が多い生徒らの手前、平気を装って教え娘の身体を抱えて立ちあがった。
「あ、あの……」
振りかえると、一人がなにか言いたそうな顔で見つめている。
「小野寺さん、美樹ちゃんと喧嘩したの。そしたら急に倒れちゃ──」
「あたしが言うから!」
諍いについて説明しだした一学年下の少女を、ものすごい形相で美樹が遮った。少女は剣幕に押され、あわてて後方に下がる。
しかし隆雄は綾を抱えている腕のほうが限界に近づいていて、生徒たちの喧嘩の原因どころではなかった。
「み、美樹、後でいいから。戸を開けてくれ」
「はい」
隆雄の肩ほどの少女はきまり悪そうに、前に立って教室のドアを開ける。教師は重い荷物を落とさぬよう慎重に歩きながら、ふとあることに気づいた。
「礼子先生は?」
「大学の授業があるからって、帰ったよ」
「そ、そうか」
もちろん聞いてない。アルバイト女子大生の河田礼子は、決して悪い娘ではないが、行動はまったくドライな現代っ子だ。
隆雄は、今度は心底からの溜め息をつく。
(威厳ゼロだな……まあ、別に今にはじまった話じゃないか)
もう七月に入り、気温もかなり上がっている。
二階の仮眠室に使っている古びた六畳間に綾を運ぶだけで、汗だくになって息があがってしまった。
(最近の子供らときたら、本当にもう大人並みの重さだから)
隆雄は自分に言いわけしながら、とりあえず畳の上に寝かせる。
「その、教室でサングラスしてるのやっぱりおかしいって話になって。それでもあいつ黙ってるから、年下のくせにってむかついて……その、メガネ取ろうとしたら、あいつが手ぇ出してきたから」
入り口までついてきた美樹が、不安と緊張からか、べらべらとまくしたてる。
「……ごめんなさい。小野寺、大丈夫?」
声の変化に隆雄が振りかえると、気の強い美樹が今にも涙がこぼれ落ちそうな表情で、スカートの裾を握りしめていた。
「平気だよ、ただの貧血だって。お前のせいじゃない。安静にしてゆっくり寝てれば大丈夫」
教え娘の気持ちをなだめるように、優しく説明しながら、寝ている女子児童のジャンパーの前を開いた。呼吸を楽にしてやろうと、夏だというのにきっちり上まで留められたブラウスのボタンを、二、三個はずす。
隆雄の手がとまった。
(こ、これは……まさか?)
年の功で動揺する心を抑えながら、何気ない素振りで手をとめる。隆雄は少女がかけていた、デザイン性のかけらもないメガネをはずして枕もとに置いた。
おもむろに立ちあがると美樹のもとへ戻り、肩に手を置く。
「さ、下へ行こう。もう問題ない」
「え?……こいつ、ほっといていいの?」
塾長を見あげた美樹が、目を赤くしたまま聞きかえす。
「うん。このまま休ませておけばいいさ」
「へえ、冷たいんだ。やっぱ……小野寺だから?」
「こらッ」
隆雄が拳を振りあげるまねをすると、少女は照れ隠しのように舌を出して、階段を駆けおりていく。
結局、教え子たちもクラスの仲間が倒れて気がひけるのか、この日ばかりはいつものように教室で長々とくっちゃべっているのをやめ、早々に引きあげていった。
最後の生徒が塾を出るや否や、隆雄は二階へ駆けあがった。
「小野寺? 起きてるか?」
呼びかけるが、返事はない。足音を忍ばせてそばによると、頬には少し赤みが差してきたようだ。
(大丈夫だったか)
ほっと一息つく。急いで押し入れからせんべい布団をひっぱり出し、綾の身体を持ちあげて寝かせた。少女は多少動かされても、どうやら本当に寝たらしく、起きる気配はない。
「しかし……驚いたな」
思わず独り言を吐いてしまった。今、持ちあげた時に胸もとが開いて見間違いでないことが確認できた。
(見た以上は、放っておけないよな)
隆雄は覚悟を決めて、女子児童の着ている白いブラウスシャツの、押して留めるボタンをはずしはじめた。そして、たくし込まれた裾をジーンズから引き抜き、前を左右に完全に開いてしまう。
(やっぱり……思った通りだ)
少女の胸もとは──白いサラシでぎっちりと巻かれていた。
綾はあまりしゃべらない、妙に大人びたふうのある少女だった。入塾時から、口から先に生まれてきたような同じクラスの生徒らとは明らかに違っていた。
身体つきは細っこくて手脚の長い少女体型のはずだが、なんとか興業とでも縫い取りがありそうな灰色のジャンパーに、だぶだぶのジーンズというお決まりのスタイル。
頭はいまどきめずらしい背中に一本垂らした三つ編みで、黒ぶちの色つきメガネ。目が弱いせいだと母親は言っていたが、そんな格好の娘は今時の学校にはいない。
に、しても──。
(戦前じゃないんだぜ……だがこのままじゃ息もできない)
サラシかと思ったのは幅広の包帯だった。明らかに胸のふくらみを押さえる意図で巻かれている。
隆雄は少しためらったが、腹のほうから布を持ちあげ、鋏で上に切り裂いていく。布の下は汗まみれで、湿疹もできていた。
(もう夏だってのに。この季節に、こんなにきつく締めあげてちゃ、気も失うわな)
最後の布をジャキンと切ると、汗ばんだ白布がはらりと両側に垂れ落ちた。少女は無意識にほうっと大きな息をつき、表情が柔らかく変化した。
「よかった」
男の顔もほころぶ。しかし次の瞬間に難しい表情に変わった。
(まだこんな細くて頼りない娘が……問題のある家庭とはわかっていたが、これじゃまるっきり虐待じゃないか)
たまにいる、年齢に似合わない巨乳なら恥ずかしがって、という理由もあるだろうが、高学年ならありうる程度の隆起だ。
(自分からじゃないなら、あの母親に決まってる)
小野寺綾の母親はまさしくエキセントリックな女だった。
家の前で騒いでる子供たちがいれば、門扉を蹴りまくり、たしなめる域を超えて狂ったように怒鳴りつける、という噂を聞いたことがある。
(白くて細いのは貧血だって?……いい加減なことぬかしやがって。本当はろくな食事もさせてないんじゃないか?)
臆測でも、むらむらと母親への怒りがわいてくる。
隆雄の私塾は、流行の受験向けではなく補習がメーンだ。昼間、家に親がいない生徒は積極的に塾で預かることもする。
商店街のはずれにある、いまにも崩れそうな二階建ての空き店舗を格安で借りているため、部屋に余裕がある。
塾長であり、なんでもしなければならない隆雄に都合のいいことに、寝泊まりもできた。その頻度が最近は格段にふえている。
「あそこの先生、面倒見がいいからただでずっと預かってくれるの」
「無害っぽい顔だし、子供に聞いてもアンパイだって。安心だよね」
口さがない主婦たちのうわさが逆に評価になり、わけあり家庭の子女らが集まってくるようになった。美樹のように、受験生なのに昼間親がいないという理由で通っている生徒もいる。
しかし綾の母親は明らかに、隆雄の好意に乗っかって、ここを託児所がわりに使っているふしがあった。
「おっとこれは……拭いてやらなきゃ」
隆雄は備えつけの流し台に行き、湯でタオルを濡らす。戻ってきて、少女の身体を拭いてやろうとしてドキリとした。
サラシに巻かれて痛々しく赤くなった肌──というより胸は、寝た状態でも隆起がわかる程度には発育していた。
(言われれば、まあ……この年齢では大きいほうか。だからサラシを巻かれていたのか?)
真の意図はわからないが、成長しつつある娘の、女の部分を憎んでいるのだろうか。
「かわいそうになあ。成長するもんはするんだからしようがないよなあ……小野寺、お前はちっとも悪くないぞ」
隆雄は誰にともなく言いわけでもするようにつぶやきながら、女生徒の肌をタオルで拭う。
しかしタオルが触れるたびに柔らかそうな乳房がふるんと少し揺れ、真っ白な腹が息づくのを見て、男の心臓はにわかに早鐘を打ちはじめた。
(なにをやってるんだ? 俺は……)
急に自分を俯瞰でみてしまった。
(中年の、むさい男が、いたいけな少女を裸にして……)
妻とはもう三年も性交渉がない。そればかりか、むこうは自分で買ったマンションで過ごすことが増え、悠々と暮らしている。
結婚十年目を待たずに関係が冷えてしまっていた。生身の女の感覚を忘れかけていたところに、妙なシチュエーションで処女の生肌に直接触れてしまった。
(ばかな、生徒だぞ。それにこんな年端もいかない……)
「う……ん」
少女はわずかに赤い唇を開いた。隆雄はびくっとして手を引っこめる。しかし綾は、何事もなかったように、すーすーと規則的な息をたてはじめた。
いまどきの都会の子は髪を染め、多少のメークも珍しくない。塾の生徒たちもそうだ。隆雄が自由にさせているのをいいことに、イヤリングを下げている子もいる。
ファッションも彼女らなりのブランドがあるようで、隆雄が耳で覚えてしまったほどだ。そんな生徒らの話題に加わったことのない綾はまったくの生のまま──というより、不自然なくらいの『素』だ。
(だから美樹たちにもからかわれて……いや、それだけじゃない)
サングラスに隠されている特徴的な大きな黒い瞳と濃い眉。押すとあとがつきそうなほど薄い、滑らかな白すぎる肌。
ダサイ格好にも隠しきれないほどの美形であることは間違いない。まじまじと近くで見ると、透明な肌とわずかな胸のふくらみを伴ったしなやかな肢体は──男を吸い寄せるような、恐ろしいまでの吸引力を持っていた。
(それに、この年頃の娘らしからぬ沈黙)
それが塾生らには『美形のくせに変なかっこうの暗いヤツ』としてしか認識されず、余計に反発を買っていたわけだが。
(しかし本当に整ってるな。少女モデルみたいだ)
目を閉じていると、濃い睫毛が影を落とす。横になると古くさい髪型も気にならない。ぽってりした厚く赤い唇の開き具合が妙になまめかしい。
両手におさまりそうなほどの小顔に雪白の頬を少し赤くして、肌が汗ばんで、それでいて、無防備にふくらみかけの乳房をさらけだしている。
(海外の写真集で見るような……妖精のような美少女だ)
目の前に強烈な、蠱惑的なまでの魅力を発散している肉体があった。この美少女に対する危険な欲望が急速に衝きあげ、突如──隆雄の頭は空白になった。
「小野寺……すごく綺麗だ」
塾講師はふらふらと魅入られたように少女の剥きだしにされた胸の上にかがみこみ、隆起の上のピンク色の乳頭をちゅっと唇に含んだ。
塩気のある味を感じると同時に、陥没した硬めの突起が舌先に触れた。教え娘は一瞬身体をびくんとさせたが、目は覚まさない。
「ん……」
綾は身を少しよじり、胸を引こうとする。男は少女の両腕を押さえ、集中的に舌先を回しながら乳房に愛撫を加え始めた。
ぬるん、ぬるん、と舌の腹の部分で乳首を執拗に舐め上げる。舌先を硬くして乳頭をピンとはじくと、その動きにあわせて少女の肢体がびく、びくとするのがわかる。
(無意識でも反応するのか……)
夢中になって吸引していると、ぴょこんと右の乳頭が勃起した。
(小野寺……この歳で女のように感じているのか)
パンツのなかのモノが痛いほどいきり勃つ。
女児の胸のふくらみは大福のようなすべすべした肌触りで、柔らかいがまだ芯に硬いものが残っている。乳首もまだ柔軟で、いくら吸っても飽きない不思議な感触だった。
(なにをしてるんだ……俺は)
しかしもうとまらない。勃った乳首を隆雄はきつく吸いあげながら、匂いたつような生肌を撫でまわした。
「んん……あ」
意識はなくともなにかを感じているのか、いたいけな少女が、かすれたような声を上げる。吸われるたびに少女の腰にくっと力が入った。整った眉がわずかにひそめられる。
「可愛いよ……教室の誰よりもお前が一番美人だ」
今度は、勃ちきった乳首を手のひらでゆるやかにまわし、こすると、少女の腰が規則的にびくん、びくんとし始めた。
美しすぎる造作の乙女は、いつのまにか仰向けた頬をピンク色に染め、わずかに濡れた唇を開いていた。
「こんなに勃たせて……いやらしい娘だ」