二人の熟夫人

狂った寝室

著者: 巽飛呂彦

本販売日:2005/07/23

電子版配信日:2007/08/01

本定価:597円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-1367-2

「初めての相手が、わたしでもいいの?」

Fカップの乳房を両腕で隠し、大学生に囁く和季子。

「わたしを彼女だと思って、好きにしていいのよ」

柔尻をくねらせ、硬い肉茎を優しく包むひとみ。

32歳と36歳、同じマンションの熟夫人と重ねる密会。

夫のいない昼下がり、隣りの奥さまは美獣になる!

登場人物

わきこ(36歳)人妻

ひとみ(32歳)人妻

本編の一部を立読み

(ま、まだ半分も入っていないのに、こんなに……感じるなんて!)

おかしくなってしまったのか、そう不安になるくらいに感じている。すでに、これまで夫とのセックスで感じていた快感を軽く凌駕していた。

夫の久司が淡白だったせいか、和季子のセックスでの快感は小さかった。それでもときおり、声が出そうになることがあって、それが女の悦びなのだと思っていた。それが、思い違いであったことを知らされた。

(ぜんぜん違う! ぜんぜん、違うの……)

まだ挿入も途中だというのに、脳天がジンジン痺れるようなこの快美感。根元まで完全に挿入し、激しいピストンで突きあげられたら……。

(どうなってしまうの、わたし?……)

快感の桁が違う。それも、二桁くらいは優に、違うのだ。

軽く腰を持ちあげ、そしていよいよ、和季子が腰を振りおろした。

「フゥ、ン! は、入ったわ」

ついに、和季子の股間と一樹の股間が密着した。一樹の肉棒が、根元まで和季子の肉壺のなかに埋まりきっている。ふたりが完全に一つになった瞬間だった。

「アアアッ!」

和季子が声を張りあげた。喉もとから、悲鳴のような呻きがほとばしりでる。

「うぉ、おおおっ!」

一樹も声を搾りだしていた。十九歳の童貞喪失の瞬間だった。

「クッ……ど、どうかしら、一樹、くん……これが女よ。これが、セックスなの……」

「は、はい。すごく、気持ち、いいです。すごい」

「じゃあ、少しわたしが、動いてみるわね」

こうしている間にも、肉棒がはまりこんでいる、というだけで、ジンジン、ジンジンと快美が和季子をさいなんでいるのだ。それでも一樹をリードしようと、和季子は一樹に話しかける。

「出そうになったら……出しても、いいのよ」

「でも、それじゃ」

「いいの。今日は、安全日だから、だいじょうぶよ」

和季子は軽く腰を持ちあげた。

ズッ。肉棒が引き抜かれる。びっしょりと和季子の蜜を絡みつかせた一樹の肉幹が、肉穴から吐きだされてくる。

「……ゥ!」

それだけで、声がもれてしまう。

一樹の亀頭はまだ和季子のなかだ。このまま……、

思いきり腰を振りおろした。

「ヒィッ!」

ドッキングする股間と股間。一樹の肉棒が、和季子の肉壺をえぐりあげる。和季子の身体が、一樹の上で硬直する。

「す、すごいわよ、一樹くん、とっても、気持ち、いいわ!」

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