構成・脚本家として独自の世界を創造する男、ダンカン。自らの性体験を冷静に語るその奥底には、ある種サディスティックな表情と可能ならば世界中の女性を手中に収めたいというハーレム的思想が潜んでいた。そんなオブジェクティブ・セックス・ハンターダンカンが提案する男と女の性の隙間を埋める解決策(!?)がここにある。
僕が初めてオナニーしたのは中学の2年ぐらい。実際に出ちゃったのもそれぐらいかな。当時はまだビニ本なんてなかったと思うよ。おやじのエロ本をたまたま見つけちゃってね。エロ本といっても、今でいうと何だろうな…、文芸春秋みたいなやつかな。でもそれはちゃんとした普通の文学だったと思うよ。途中の何ページかは白黒で、おっぱいも見えない写真のやつ。その写真だけちょっと見てさ。文章を読む前に出ちゃったりね。
オナニーといえば、うちの松尾くん。彼は小学生の時、オナニーとは自覚していないけど、のぼり棒がすごい気持ちよくて、みんなが学校から帰っても一人で延々と繰り返していたらしいよ。毎日、上って下りて、上って下りて…。今でも彼はオナニーが大好きなんですよ。きっと、すごい想像力が豊かなんだろうな。キューティーハニーとかサザエさんのタイコさんとかでするんだもんね。あの中ではタイコさんかもしれないけど、でも僕にはできないなあ。イクラちゃんとか出てきそうだし。
人間の想像力ってすごいものあるよね。中学の3年ぐらいになると想像力がすごい豊かになるんだろうな。授業中に全く関係ない言葉、例えば成功って言われるだけで「あぁっー」ってなるじゃない。コンマでもマ×コになるし。辞書でいろんな言葉を探したり、とにかく「淫乱」ってノートにぎっしり書いたりしてね。そんなんで想像ばかりが膨らんでいくんだよな。 僕はエロ本を家の箪笥の一番下に隠しておいたんだよ。それがある日、開けたらきれいに片づいていてね。たぶん、お母さんだろうな。「人の部屋を勝手に掃除すんな」って言うわけにもいかないし。もちろんバレているのも分かっているし。そりゃあ、嫌な空気が漂ってたよね。
今はもうオナニーはしてないね。10年ぐらい経つんじゃないかなあ。みんなと一緒に住んでた頃はしてたけど…。その頃は「オナニー会」というのもあってね。一応電気消してみんなでするんだけど、たちの悪いのが大森くん。出るところを見てくんないとイケないとか言ってね。「しょうがないっすな、兄さん」って言いながら松尾くんが見てたなあ。松尾くんは覗きが好きなんで、二人の関係はちょうどよかったんだよ。東くんも「見てくれ、見てくれ」って僕の部屋に連れてきて、ヤリながらうるさいんだもん。「ダンちゃんは照明当ててね」「誰かカメラ撮ってくんない」とか。AV撮影みたいにライト当てたりしてね。まぁ、僕もラッシャーとか柳の前でがんがんヤってたけどね。その時、ラッシャーは蒲団をこっそりめくって見てたよ。でも、あの頃は別になんとも思わなかったな。芸人の若い頃の共同生活はみんなそんなもんですよ。