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今月の放言

ダメな人を好きになっちゃう 渡辺洋香

直筆短冊

映画への出演や写真集のリリース…。雀士のフィールドを越えたマルチな活動の要因のひとつが、その美貌。これだけの武器をもちながらも、過去の男に関してはすべてが裏目に。親友である倉田真由美さんのマンガ『だめんずうぉ~か~』では、会長という輝かしい(?)肩書きをもつ雀士、渡辺洋香。その理由が今、明かされる。

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プロフィール 渡辺洋香

『雀王』という雑誌の『美少女雀士杯』で優勝したのをきっかけに、プロの雀士に。 最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストにトップ合格を果たし、第1回女流最高位戦優勝。初代女流最高位を獲得。また初主演となるVシネマ『雀奴』、さらに写真集『服を着させてください』など、麻雀以外のフィールドでも注目を集めている。

第2章 ダメオーラは遺伝!?

初体験は高校生のときの同級生でしたね。顔がタイプだったんです。俳優の袴田吉彦さんに似てました。まあ、今思うとそんなにたいしたことなかったんですけどね。おとなしくて物静かな人でした。彼がマージャンばっかりやってたので、「一緒に遊ぶためには…」と思って始めました。家庭マージャンをやってて少しは知ってたんですけど、これを機にちゃんと覚えなきゃと思って。でも、毎日マージャンばっかりだったので、デートらしいデートなんてしてないですね。

それで、その男がまた悪いヤツでねえ。くらたま(倉田真由美)のマンガにも描かれてるんですけど、毎日のように暴力を振るわれていっつも顔にアザ作ってました。最初はそういう凶暴な性格はわからなくて、だんだんとエスカレートしていったんです。原因は彼のヤキモチですね。彼は高校を中退しちゃったもんだから、私の学校の友達にヤキモチを妬くんですよ。ちょっと道端で話してただけで暴力振るわれたりなんてザラでした。でも私一途だったので、この人とは結婚するんだろうなあって思ってたんですよ。暴力は振るわれるんですけど土下座とかして謝られて、そのたびに許しちゃって。そういう暴力男はセックスも自分本位でしたね。気絶しそうなくらい殴られて求められたりとか…。今の私からは想像もつかないんですが、当時はかなり好きになっちゃってるから、それでも受け入れちゃってたんです。

私ってなぜか、そういうダメっていうか危険な匂いのする人にひかれちゃうんですよ。根本的にダメな人が好きなのかもしれないですね。母性本能が強いんですかね。別れてもまたダメな人を好きになるんです、「もう、しょうがないなあ」みたいな感じで。私がどうにかしなきゃってなっちゃうみたいなんですよ。だからこれはもう、本能とか生理的なものなんだと思います。

私の実の父がほんとにひどい人で、私を産んですぐ母と離婚してるんですよ。しかも離婚したのに母親にお金をもらいにくるようなヤツで、母親が「渡すお金なんか無い」っていうと、「そんなお金がないところに洋香を置いておけない」とか言って、私を連れて行っちゃった。でも自分もお金が無いもんだから、結局は実家の玄関に置き去りにしちゃうんですよ、信じられないですよね。だから、そういう男を含めて3回も結婚してるうちの母親のことを考えると、私のこの性格も遺伝なのかもしれないです(笑)。

ダメな人を好きになっちゃう 渡辺洋香03
ダメな人を好きになっちゃう 渡辺洋香04