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親戚の美しいおばさん 4

3 筆おろし (えっ……今の淳太君の声かしら)   夜中、トイレに立った蓉子は、汗ばむ首筋に風を入れようと髪を結いあげていた手を止めた。  どこからか苦しげな呻きが響いてくる。広大な屋敷は不気味なほど静まり返っているが、中庭に面した淳太の部屋から荒い息づかいを感じ、思わず足を止めた。 「なんていやらしいんだ……ああ、我慢できないよ」  声のトーンは抑え気味で、耳を澄まさなければ聞こえないほどだが、確かにあれは淳太の声だった。昼間の情景が焼きついて離れない蓉子は、高鳴る胸を鎮めるよう深呼吸して廊下に足を忍ばせた。  息を潜めているとそれだけで緊張し、熱帯夜の暑さも手伝って、うなじに後れ毛が張りつく。  ネグリジェの裾がふわりと揺れ、月に照らされた蓉子のシルエットがぼうっと浮かびあがる。やわらかな胸元のシャーリングの下では豊満なバストがはち切れんばかりに布を押しあげている。  淳太の寝間の前を通りかかった蓉子は、襖に頬を寄せて中の様子をうかがう。 「したいよぉ……あそこに突っ込ませてよ」  その切なげな声は昼間酒蔵で聞いたものと似て、蓉子の女芯を潤すに充分だった。 (もう、お昼間してあげたのに、またオナニーをしてるのかしら……若いのねぇ)  蓉子はあの雄雄しい肉杭を思い出し、頬を染めて唇をすぼめた。喉奥には精液独特のあの渋い膜が残っているようで、恥じらいと悦びが湧きあがってくる。 「ねえ、させてよ……奈津江さん」  思わぬ名前に、蓉子はほころんでいた口元を強張らせ、全身が鳥肌立つのを覚えた。腋下からいやな汗が滲み出し、ネグリジェに染み込んでゆく。 (なんてこと……いやよ、淳太君たらどうして)  蓉子はよもや中で二人が縺れ合ってはいまいか、気が気でなかった。現場に踏み入るのは躊躇されるが、かといって見過ごすわけにはいかない。  何度も襖の取っ手に指をかけては、離し、ようやく震える声で淳太に呼びかけた。 「淳太君」  数秒の沈黙が、永遠のように長く感じられた。 「淳太君、起きてるの」 「……あ、はい」 「入ってもいいかしら」  蓉子は返事を待たずに襖を開けると、伏し目がちに中に身を滑り込ませて、そっと襖を閉じた。 「蓉子さん……」  そこには夏布団を首まで掛け、仰向けになっている淳太がいた。  蓉子はネグリジェの裾をきちんと折り、枕元に正座した。見下ろした淳太は寝起きなのか顔が赤くむくみ、眼もうつろに濡れている。 「あの、いまお手洗いから帰ってここを通りかかったら、変な声がしたものだから」  すべてをあからさまには言いづらく、蓉子は畳に目を落として言葉を濁す。奈津江の姿がなかったのは幸いだが、不自然に夏布団を首まで掛けている淳太の、ぎこちなさが気にかかる。 「変な声って」 「そうね……なんだか苦しそうな……淳太君じゃなかったのね」  淳太は口をつぐんだまま視線を避けているが、蓉子が横を向いた隙にネグリジェの胸元や膝に時折り目を走らせてくるのがわかる。  緊張に膨らむ胸が薄い生地を押しあげ、ピンクの紗に乳首がぷつんと飛び出している。その布越しの輪郭が生身よりもいやらしく、淳太のリビドーを駆り立てる。 「聞き違いかしら、だったらいいんだけど。ねえ、暑くないの? こんなにきちんとお布団掛けて」  蓉子は沈黙に耐えかね、淳太の布団をそろりと剥ぐと、肉棹だけをいきり立たせた裸の淳太に驚き、小さく叫びをあげた。 「きゃっ」 「あっ、いや、ちょっと」  あわてた淳太は哀れなほど身を丸めているが、股間のイチモツは手で覆いきれないほど立派に屹立している。 「淳太君……あなた」  予想は的中したものの、オナニーという言葉を口にするのが憚られ、蓉子はもじもじと畳の上の尻をよじった。 「ごめんなさい、僕、こんなこと……でも、変な声は奈津江さんだよ、それで僕どうしたのかと思って廊下を歩いていったら」  淳太が言葉を区切ったところで、蓉子はその唇に人差し指をあてがい、そっと撫でた。 「もういいわ……全部言わなくていいわ、変な気持ちになっちゃったのね、かわいそうに」 「蓉子さん」 「それでオチン×ンが苦しくなっちゃったのね、そうでしょう」  蓉子は唇に触れていた手をそのまま淳太の首筋から胸へ這わせ、愛らしい小粒の乳首を爪先でカリリと撫でた。 (やっぱり奈津江さんなのね……でもダメよ、あの女だけはダメ……) 「うっ」 「あの女に興味を持っちゃダメよ、見たでしょう、色仕掛けで大旦那に取り入ろうとしているのを」  毎晩のように奥の間からたなびいてくる牝猫の鳴き声に、蓉子は悩まされてきた。大旦那の性処理のためとはいえ、生々しい声を聞かされ、熟れ肉を持て余した未亡人の身は夜ごと悶々としていた。 「ああ……はあぁ……ううっ」  乳輪のまわりを指でぐるりと描き、過敏な青年の乳首を愛撫してやると、肉棹が威勢よく跳ねるから可愛らしい。一糸纏わぬ裸体の中でもひときわ赤黒く燻したような肉杭は鈴口に透明の露を溜めて震えている。 「父はもう年だから無理だと思うけれど、よもや妊娠でもされたらこの家をのっとられるわ……そうなったら大変よ」  乳首を弄っていた指をあばらからヘソ、そして下腹部へと這わせてゆき、肉茎を隠している手をそっと払いのけてやる。 「淳太君は跡取りだもの、あの女に狙われるかもしれないわ……いいこと、それだけは絶対だめよ」  きれいに切りそろえた爪先で肉茎をなぞり、根元をしっかりとつまんだ。 (そうよ、本郷の家を守るためですもの……決して卑しいことじゃないわ)  蓉子は震える胸を押さえ、恥を忍んで唇を開いた。 「ねえ、だから……欲しくなったら私がしてあげる」 「えっ……」  全身の血潮が沸々と沸き、腋下に汗が滲む。己が洩らした言葉の忌まわしさを恥じながらも、女体の芯は熱く充血し、手の中のペニスを夢想して収縮をはじめている。 「よ、蓉子さん、今なんて」 「いやだ、何度も言わせないで……」  少女のように身をよじり恥じらう姿が淳太を焚きつける。  桃色のネグリジェから透ける乳房や尻の輪郭はたっぷりと重量感に満ちているのに、ウエストや足首のくびれはほっそりと華奢で、メリハリボディがとても三十路も後半とは思えない。  普段は素朴なブラウスとスカート姿だけに、やわらかなシフォン生地に包まれた身体は一層艶かしく、淳太を昂ぶらせるにあまりある。 「だから、知りたいことなんでも……して」  涼しげな印象の面長の顔をかしげ、横目で見つめる蓉子は、昼の顔よりもぞくっとするほど色っぽく、指につまんだペニスがピクリと跳ねた。 「いいの、本当に……」  蓉子は小さく頷くと、返事のかわりに淳太の手を胸に引き寄せて微笑んだ。薄衣越しの手のひらは汗ばみ、男にしては長く細い指がたわわな乳房に遠慮がちに触れた。 「教えてあげるわ、女の人のこと……私にわかることなら何でも……さあ、触ってちょうだい」  淳太を抱えるようにして布団から起きあがらせると、両の乳房へ手を誘う。 (女性の身体を教えてあげるだけ……そうよ、最後はこの前みたいにお手々やお口でしてあげるだけだもの……それなら許されるでしょう)  蓉子は自分を納得させるように心に唱えた。 「蓉子さん……ああ、やわらかいや」 「んふっ、あぁん」  両の乳首は痛いほどしこり勃ち、ピンクの布を押しあげている。重みに満ちた乳房を支えるように持ちあげられた瞬間、その尖りに親指が触れた。 「あっ……ごめん」 「んふう、いいの……構わないのよ」  初めて触れる女体に怯えているのか、淳太はおそるおそる手指を広げるだけでなかなか愛撫をはじめない。そのじれったさがかえって媚薬になり、蓉子の蜜壺は早くも蕩け出している。 「ねえ、遠慮しないで、触って……もっと、そうよ、指を動かしてみて」  よもや甥っ子の性の相手をする日が来るとは夢にも思わなかった。今でもまだ一夜の夢のようで、切なさが込みあげる。 「こ、こう?」 「んんっ……あ、ん……そうよぉ……んくう」  生来器用なのだろうか、淳太は一度肌に触れるやいなや、その長い指で乳房の下弦から腋下にかけてを軽く圧するように愛撫し、親指の腹で豆粒を捕らえて捏ねはじめた。 「こう、ねえ蓉子さん、こうかな」  真正面から表情を見られる恥ずかしさに蜜が滾々と湧いてパンティを濡らすのがわかる。蓉子は畳に染みないよう尻をよじり、踵の上に臀たぼを乗せた。 「そうよぉ……あぁん、いいの……淳太君上手だわ……そうよ、はあぁっ」  親指の先で豆粒を下から上へ弾かれ、また上から下へ向けててっぺんを撫でられる。往復の刺激に小さな突起が悲鳴をあげ、膣がわなないてくる。 「本当?」  研究熱心な性格は幼い頃から変わらない。豆粒を弾いては蓉子の表情を見つめ、指の強さや角度を変えてくる。 「ええ、上手よ……んんっ」  親指の腹で乳豆のてっぺんをするすると撫でられ、時折り爪を立てて押し込まれる。そのたびに蓉子はあられもない泣き声を洩らして眉根を寄せた。  華奢な首からデコルテにかけては桜色に紅潮し、端整な面立ちを美しく歪ませる。涼やかな目元は早くも潤み、ぽってり厚ぼったい唇をわななかせて細い息を吐く。 「ああ、さっきより硬くなってきた」  両方の木の実を人差し指と親指でつままれ、コリコリとひねられる。前へ引っ張られては弾かれ、また茎をつまんで弄られる。 「んふう、そうよ……淳太君のお指がいいから硬くなってきちゃったのぉ」  胸も背も腕も鳥肌が立ち、どこを触られても感じてしまうほどに敏感になってきている。蓉子が乳首をされるがままに弄らせ、正座の踵の上で尻を狂おしげに捩った。 「僕の指が……うれしいよ、これが勃起乳首って言うんだね……ねえ、吸ってもいい?」  どこで知るのかいやらしい言葉を浴びせられ、膣がきつく狭まる。いつまでも純粋な子どもと思っていたのに、性には並々ならぬ関心があるようでこちらが赤面する。 「いいわ、んふ、じゃ、ネグリジェの上から吸ってみて」 「この上から」  淳太は両手でふたつの果実を持ちあげると、おそるおそる舌を伸ばして右の豆粒を下から上へ舐めあげた。 「んんっ」  シフォン素材のじょりじょりとした肌触りと舌苔のダブルの刺激が心地よく、蓉子は上体を震わせて仰け反った。 「蓉子さん、ああ、コリコリしてるや」  淳太は反応に自信を得たのか、左右の乳首を交互に舌で突き、捏ね、蓉子の顔を盗み見てくる。その上目遣いの視線にぶつかると、恥ずかしさでまたお汁が溢れ出す。 「んふっ、んふっ……あぬううん、そう、そうよ、ねえ、吸ってぇ、もっともっと吸ってぇ」  右の豆粒が唇に挟まれ、その突端を尖らせた舌先で突かれる。 「あぁん、いいの……前歯でそっと噛んで、やさしくね」 「うん」  唇に挟まれたままの豆粒に刺激が走り、蓉子が背を反らす。カリリと前歯が触れる刺激が痛くも心地よく、尻をまわして身悶える。 「んふう、ああん、いいわ、それを甘噛みって言うのよ、ちょっと痛いくらいが気持ちいいの」  畳に後ろ手をつく蓉子は、母乳をむさぼる赤子のような淳太の頭を撫でてやりながら、乳房を前へ捧げ出す。ネグリジェにはそこだけ唾が染み込み、いやらしい楕円の影を落として乳首に張りついている。 「ああ、止まんないよぉ」  Eカップの乳房は淳太の手にもあまるほどで、やわらかな白い房を長い指がぐにゅりと歪める。前へ飛び出した乳首は唾にまみれてぬらぬらとてかり、ネグリジェの下で痛いほど勃起している。 「ねえ、じかに吸って……これを脱がしてちょうだい」  止まらないのは蓉子のほうも同じだった。自らネグリジェの肩を落とし、淳太の手を導くと、あとはなだらかな胸のラインに沿って薄衣が畳に散った。  見事なボディに張りついているのは小さな白いパンティのみだ。 「うわぁ……蓉子さん」  初めて見る叔母の裸体に、淳太が驚嘆の声をあげる。三十路とは思えぬめりはりのある女体は、長年誰にも触れられたことがないため娘時代と変わらない。  ただむっちりとしたヒップは熟女のそれで、パンティのサイドストリングが細くよじれて尻肉に食い込んでいるのがいやらしい。 「いやよ、そんなに見つめちゃ」  動きを止め視線だけ這わす淳太に恥じ入り、蓉子は夏布団を手繰り寄せて前を隠した。 「だって、あんまりきれいだから……真っ白で、ふわふわしてるんだね、蓉子さんの胸もお腹もお尻も……」  淳太は敷布団の上に蓉子を抱き寄せると、股と股の間に割り入り、覆いかぶさるようにして乳房の谷間に顔を埋めた。 「んくっ……はああっ」  右の乳首を吸われ、左の豆粒を親指で転がされ、蓉子はたまらず甲高いよがりを洩らした。ぴちゃぴちゃと秘めやかな音をたてて吸いたてられ、夜の寝間に熱い息がこもる。 「んくう……あぁぁ……んふっ」 「蓉子さん、おっぱいがピン勃ちだよ、ほら、ほら」  左の豆粒を指で弾かれ、その硬さを思い知らされる。右の乳首は唇にきつく吸われ、恥ずかしいほど伸びている。あまりのよさに背を反れば反るほど肌は密着し、淳太の顔に乳房を押しつけてしまう。 「あむう、いやぁ……あ、あ、あ……あぁん」  熱いお汁が一気に溢れ出し、パンティに染み込んだ。蓉子はあまりの多量の愛液に恥じ、先ほどから船底を押し込んでくる肉棒の先に気づかれまいと、膝を閉ざそうとする。 「蓉子さん、ここが湿っぽいよ……おもらししたの?」 「違うの……それは」  案の定、湿り気に気づいた淳太が不思議そうに顔を覗いてくる。その間も肉棹は船底を擦ってくるからたまらない。 「女の人って、感じたら中からお汁が出てきちゃうの……淳太君がよすぎて、もうここがぐちゅぐちゅなのぉ」 「そうなんだ」  嬉しそうに顔をあげた淳太は、さも面白がるように何度も肉棹で船底をなぞりはじめた。グラマーな下腹部を包みきれない小さなパンティには楕円の染みが広がっている。  その間も両手指で乳首を捏ねられ、蓉子の女体はすっかり潤い、蜜を滴らせている。 「あぁん、だめぇ、感じちゃう……あん、また……お汁が溢れてきちゃう……ねえ、パンティを脱がせて」 (初心な淳太君に教えてあげるためよ、恥ずかしがらずになんでも見せてあげなきゃ)  ヒップに食い込むパンティに指がかけられ、ゆっくりと引き摺りおろされる。蓉子が尻を持ちあげてやると、湿った布が剥がされ、蒸れた茂みに空気が流れ込んだ。 「うわぁ……ねばねばした糸が引いてるや」 「いやぁ」  蓉子が両手で顔を覆う。粘っこい愛液が縮れ毛の先からパンティの船底に透明の糸を引き、ぷつんと切れた。足首から抜かれたパンティは小さく丸まって畳の上にはらりと落ちた。 「えっ、じゅ、淳太君」  女陰に鼻息を感じ、蓉子が顎を引いて見下ろすと、すぐそこに淳太の血走った目があった。 「これが……女の人のオマ×コ」 「そうよ、初めてでしょう……よく見ていいわ」  恥ずかしい隠語に耳まで染めるも、愛しい甥っ子のためと女体を晒す。縮れ毛に指が触れたかと思うと、茂みを掻き分けられ、大陰唇をふたつに割られた。 「ふうう」  花びらをくすぐられ、尻が持ちあがる。 「すごい、きれいなピンク……」 「でしょう、好きな人にしか見せない此処は、きれいな色でオチン×ンを待ってるの……あ、あ、は……はぁぁんっ」  割れ目を指でつーとなぞられ、クリトリスに触れられた瞬間甘い声をあげた。 「あれ、ここがぷつんってなってる」  淳太はその小指の先ほどもない小さな粒に興味を示し、中指でそっと触れてきた。 「はあっ……んんっ、んくうう」   できるだけ感じないようにしようと唇を噛めど、クリトリスを捏ねられては弱い。思わず尻を持ちあげ、上下に揺すってしまう。 「どうしたの、ここ、気持ちいいの」 「そこが……クリトリスよ……とても感じちゃうの、男の人のオチン×ンと一緒よ……ふううっ、あんうう」  繊細な指で真珠粒を捏ねられ、円を描くように愛撫され、女陰はみるみる充血してくる。蓉子は尻を震わせ下肢を強張らせ、シーツを掴んで込みあげる快感を堪えた。 「そんなにいいんだ……蓉子さん顔が赤くなってる……もっとしてあげるよ」 「あ、ん……だめ、お豆さんだめぇ……私はいいのぉ……あ、あ、あ」  だが、器用な淳太の指にかかるとひとたまりもない。クリトリスを優しく捏ねられながら、もう片方の手で左の乳首をきゅっとひねられると、全身に電流が走ったように身をのたうたせる。 「んんっ! あ……だ、め……」 「ああ、お豆さんが大きくなってきた」 「あ、だめ……待っ……あ、あ、あ……はああっ!」  豆粒から沸きあがる快感の波が膣をわななかせ、子宮に駆けあがる。蓉子は尻を宙に浮かすと、息を止め、全身を強張らせて達した。 「はああっ……」  下肢が痙攣し、膣がきつく収縮し、シーツを掴む指が強張る。蓉子は喉を見せて仰け反ると、やがて全身から力が抜けていった。 「よ、蓉子さん」  初めて目にする女のアクメに、淳太が驚きと悦びの表情で蓉子を見下ろす。 「イったの? 今、イったの?」 「ええ、イっちゃったわ……淳太君のお指がよすぎて我慢できなかったんですもの」  布団の上にぐったりと身を預ける蓉子は、指南役のはずが、ひとりだけ、それも指でイかされたことを恥じ、口元に手をやり顔を隠そうとする。  呼吸は浅く、額から滲んだ汗に前髪が張りつく。乾いた唇は喘ぎ、瞳はうつろに天井を見つめる。  「うわっ、どろってお汁が出てきたよ」  秘裂から溢れた愛液が門渡りに垂れゆく。蓉子は腕を伸ばし割れ目に指を泳がすと、自ら愛液をすくい、あたりに塗り広げる。 「これが女の人のお汁よ、感じたら中から溢れてきちゃうの……男の人のオチン×ンを迎え入れやすくするためにね」 「蓉子さんのオマ×コ汁、チ×ポを入れやすくするために……」 「そう、ここに挿れてもらうために」  蓉子は自ら秘裂を指でぽっかりと割り、穴の在り処を示してやった。これで初体験のときも戸惑うことはないだろう。 「……これでわかったかしら女の人のこと」  女体のレッスンはここまでで充分だが、それですむはずがない。蓉子は痛々しい勃起を鎮めるために覚悟していたフェラチオを施してやろうと、身を起こしかけて足をとられた。 「蓉子さん……」  太腿を引き寄せられ、組み伏せられる。思わぬ力に怯え、蓉子は腹の上の淳太を見上げた。顔は興奮に赤くなり、小鼻は膨らみ鼻息が荒い。 「蓉子さんのオマ×コ、僕のオチン×ンが欲しくて濡れてくれてるんだね」 「じゅ、淳太君、違うの、待って、気持ちよくさせてあげるから……ねえ、お口でしてあげるから」 「もっと知りたいんだ、女の人のこと、中まで、奥のほうまで知りたいんだ」  都会育ちで細っこいとはいえ、男の力に敵うわけがない。逃げようともがく尻を抱き寄せられ、ふくらはぎを跳ねあげられる。 「ふううっ」  もがけばもがくほど下腹部は密着し、熱い肉棒が秘裂をめちゃくちゃに押し込んでくる。 「ああん、待って、待って……わかったわ……」  肉棹についたゼリーが内腿にべっとり付着している。今にもずるりと潜り込みそうな棹先が、秘裂に埋まっている。 (仕方ないの、淳太君のためですもの……誰にも言わなければいいの) 「教えてあげるわ、もっと深いところまで……でも約束して、誰にも秘密にしてくれるなら……いいこと」 「うん、わかった、約束するよ……だから」  秘裂に埋もれた肉棹が硬度を増して頭を擡げる。もう此処まで来て寸止めは不可能だろう。蓉子は観念して下肢から力を抜いた。 「いいわ、ここよ、私のオマ×コ……ここに挿れてちょうだい」  つややかな爪で花びらをめくり、秘裂を晒す。鮮やかなピンク色の二枚貝の中から竪穴があらわれ、呼吸するように息づいている。 「ああっ、蓉子さん」  ごろりとした鈴口が押し当てられ、狭い膣穴に肉栓をするようにあてがわれた。もうとっぷり濡れた壺穴は、それでも緊張に強張り、なかなか若棹を呑み込めずにいる。 「こ、ここだね、嵌るよ、ここに挿れたらいいんだねっ」  興奮至極の淳太が焦り、迷い棒が秘裂の割れ目をずるりと滑る。雄雄しい雁傘にクリトリスを擦られ、心地よさに蓉子が尻をヒクつかせた。 「そうよ、ああ、そこ……そう、そこぉ」 「うっ、ううっ……」  肉銛が穴に嵌り、膣輪を拡張しながら奥へ潜ろうとする。久しぶりの男根に、生娘のような膣がわななき、四方から圧迫する。 「ううう、きついやっ、くうう」 「そのまま、そうよ、体重をかけてちょうだい……んふううっ」  長年未通で狭くなった膣が裂けんばかりに押し広げられ、蓉子はシーツを掴んで痛みに耐えた。五ミリ、一センチ、一・五センチ……肉棒がぐわりと潜り込んでくる感触に、蓉子は髪を乱して首を横に振った。 (ああ、来たわ、オチン×ンが入ってきちゃう……淳太君のオチン×ンが中に、中に……) 「ぐうううう、ああ、入るよ……ぐううっ」  長く太いペニスが力任せに一気に潜り込み、膣壁を抉りながら遡上した。 「はううううっ」  禁忌の膜はあっという間に破られ、二人は性器を結合させ、越えてはいけない一線を越えた。 「つううっ……ああ、入った、蓉子さん、入ったよぉ!」 「淳君、むうう」  感激に咽ぶ淳太の声の大きさに慄いた蓉子は、腕を伸ばし首を抱き寄せると唇を塞いだ。 「むふっ、むううん、あぁん、聞こえちゃうわ」 「ごめん、うれしくって、つい……くううっ、ああ、すごいきついよ、締まるや」  顔を真っ赤にさせ鼻に皺を寄せてはにかんだ笑みを見せる淳太が愛らしく、肉棒を咥えた膣が、きゅうう、と狭まった。 「あんっ……」  若い肉樹は太さ長さだけでなく硬度も一級で、蓉子は膣を締めると石膏のような肩さを感じて、頬を赤らめた。 (すごいわ、なんて硬いの……お腹の中に今刺さってるのね、ああ、ついにひとつになっちゃったのね)  姉の息子の初体験を奪うなど、忌まわしさに身震いがする。だが田舎の旧家の夏の夢と思えば、背徳感すら薄らいでくるから不思議だ。 「くうっ、ああ、きついよぉ」 「淳君、動いてみて、ゆっくり、お尻を動かしてみて」  一線を越えた途端、幼い頃のなつかしい呼び名が唇からこぼれた。  真空状態になった膣内を、野太い棹がずるりと引かれる。まるで地底に引き摺り込まれるような引力を感じ、蓉子は淳太の背に腕を巻きつけてしがみついた。 「こう?」 「そうよ、そしてまた挿れてみて」 「うん」  雁首が抜けんばかりのところまで引き抜かれた棹が、今度は根元まで勢いよく突っ込まれた。 「はあぁっ」  喉元まで込みあげる圧に、女体が突きあげられる。蓉子は華奢なくびれを捩り、豊満なバストを波打たせてピストンを受ける。 「こうだね、ああ、わかった、気持ちいいよ、チ×ポが擦れて気持ちいいよぉ」 「淳君っ、声を……はああっ」  筆おろしの悦びに打たれている淳太には、声を忍べと頼んでも届かない。初めて味わう生身の膣の快感は童貞を夢中にさせる。 「くううっ、ふうっ、う、う」  淳太がぎこちない腰つきで肉射を射ち込んでくる。雁傘に膣襞をこそげられる心地よさに目を細め、背筋が寒くなったかと思うと、次の瞬間には根元まで捩じ込まれる衝撃に打たれた。膣襞にこびりついたゼリーはピストンのたびに掻き出され、内腿や門渡りに飛び散っている。 「あんんっ、んふっ、あぁん」  二人の下腹部がぶつかるたびに、ぐちゅっ、といやらしい粘液の音がして蓉子を辱める。 「蓉子さん、音がしてるよ、中がぐちゅぐちゅなんだね」 「いやぁ、言わないで、だって、淳君の気持ちいいんですもの」  久しぶりだからでも、お世辞でもなかった。長大なうえに恐ろしく硬い肉棒は、ただ突っ込まれただけでも気持ちよいのに、ちょっとでも動かれたら膣中が刺激されて蕩けてしまいそうになる。 「んふうっ! あんうう、あんうう……ふううっ!」  淳太の腰使いが次第に滑らかになり、ゼリーまみれの肉棒は勢いあまって膣からはずれそうになる。そのたびに穴に衝撃が走り、それだけで達しそうになるから困る。ふたたび突っ込んでくる棹は子宮にまで刺さり、痛みと心地よさが胎の中に沸き起こり、蓉子が息を止めた。  「ああっ、気持ちいいよぉ、蓉子さんはっ」  淳太は余裕をなくし、言葉を短く切って尋ねた。 「すごいわ……子宮にまで届いてるわ、こんなの初めてよぉ……ああ、ほら、ああん」  棹先がバルーン状に膨らんだ子宮口をこそげるたびに、痛いようなくすぐったいような刺激が起こり、得も知れぬ心地よさが奥に広がる。  太い根元に膣輪を押し広げられ、肉茎に産道を擦られ、亀頭で子宮を押し込まれ、蓉子は肉刀に貫かれたように女体を仰け反らせた。 「そうなんだ、うれしいよっ、ああ、もう、チ×ポがもたないようっ」  淳太はそう短く囁くと、ピストンのスピードをあげて喉をつまらせた。 「待って、淳君、ああ、まだダメよぉ」  せっかく危険を冒して交わったのだからもっと女体のことを教えてやりたかったが、初体験の棹は耐えられない。  蓉子は揺れながらも部屋の隅に目を走らせティッシュを探した。四角い箱は掛け軸の向こうに転がっており、とても手の届くものではない。 「どうしてっ、ねえ、いいでしょ、ああ、もうダメだっ、蓉子さん」  顔を真っ赤に染めた淳太が唇を噛んで速射をはじめた。蓉子はふくらはぎを淳太の脇腹に巻きつけると、尻をうんと持ちあげ下腹部を密着させた。  押し開かれた女陰に淳太の下腹部がぶつかるたびにクリトリスが圧迫されて心地よい。 (どうしましょう……このままじゃ飛び散っちゃうわ、ああ、でも中は絶対ダメ)  蓉子は朦朧とする頭の中で考えながらも、膣から込みあげる快感の波に意識を奪われていた。怒張は先ほどよりもさらに硬度を増し、太く鋭く膣穴を穿ってくる。  子宮口にぶつかるたびに鈍痛が走り、腹の中でペニスが跳ね返されるのがわかった。 (こんな奥にまで来てるのね……ここで出されちゃったら……ダメ、ダメよ) 「ううっ、蓉子さ……俺、もう、もう」 「いいわ、外に出してっ」 「外に」 「限界まで来たらオチン×ンを抜いて、お腹にかけてちょうだい」  射精の仕方まで教えてやる恥ずかしさに全身を強張らす。  蓉子はもはやそこまで来ている発射の瞬間に備え、淳太の腰使いに尻の動きを合わせた。下から上へベリーダンスのようにくねらせ波長を合わせる。  肉棒が最高潮に太く硬くなり、膣粘膜を破かんばかりに突き刺してきた。太腿から膣にかけて電流が沸き起こり、蓉子は込みあげるアクメに息を呑んだ。 「ううっ、ああ、もう、もうっ」 「ああっ……イきそうっ、淳君、イきそうっ」  中出しは困るのに、膣は精液を搾り取らんと狭まり、ペニスを圧迫する。穴と棹が寸分の隙もなく密着し、子宮の入り口で愛液と先汁がどろどろと混ざり合う。 「くうっ、ああっ、出るっ、出るっ」 「外に、外に出してっ、ああん、イきそっ……イっちゃう、イっちゃうう」  寝間に乾いた腹打ちの音が響き渡ったかと思うと、太樹がいきなり引き摺りだされた。 「ぐううううっ」 「はああんっ」  鋭い電流の束が膣を突き抜け、背筋を駆け登り脳天にまで達した。蓉子はシーツをめちゃくちゃに皺寄せ、仰け反ったまま絶頂に打たれていた。  白い腹に濁った汁が三度四度放たれ、威勢のよいものは蓉子の顎にまでかかり、鎖骨に垂れる髪を汚した。 「はああっ……蓉子さん、出したよ、いっぱい出したよぉ」  初めてのセックス、初めての外出しに感慨無量の淳太は、肩で息をして布団の上に尻をついた。 「気持ちよかったよ」 「私もよ、イっちゃったもの」  蓉子は赤らんだ顔に笑みを浮かべて頷いた。長い睫がアーモンド型の濡れた瞳を縁取って美しく揺れている。  二十歳も年下の甥っ子に感じさせられるとは思ってもみず、久しぶりに男根で掻き混ぜられた膣が悦びにわななきやまない。 「本当? うれしいよ」  だが、そう言われても素直には喜べない。  姉への罪悪感もさることながら、三十路女が年甲斐もなく高校生の肉茎をくわえ込み達した顔を見られる恥ずかしさで、両手で頬を包んでいる。 「本当よ、まだ身体の中がくすぐったいの」  それは嘘ではなかった。蓉子は痺れの残る下肢を引き寄せると、恥じらいながら茂みを隠そうとした。膣はいつまでも名残惜しげにわななき、そのたびに蓉子は悩ましげに眉をしかめる。 「蓉子さん」  膝でにじり寄ってきた淳太が蓉子の唇に接吻をした。そのぎこちなさが愛らしく、先ほどまで胎の中で暴れまわっていた肉龍の主とはとても思えない。  瞬きをした蓉子のすぐそばに、精液にまみれぬらぬらと光るペニスが天を向いている。 「きれいにしてあげましょうね」  蓉子は身体を起こすと、まだ充分硬さを誇る肉樹を頬張り、舌で舐ってやった。 「むふう……むふぅ……あ……ん」  起きあがった蓉子の脇腹から精液が落ちる。生ぬるい雫はゆっくりと肌を伝うと、シーツに染み込んでいった。 (つづきは電子書籍でお楽しみください)