花嫁喰い【三匹の新妻奴隷】 2
3
(な、なんて……大きい……の……)
全裸になった勝は、結衣の脚を大きく開かせると、勃起したペニスを下腹部に乗せた。
びくんびくんと震える赤黒く、異形の器官は太くて長く、ヘソの上まで先端が到達している。
「これで、今からたっぷりと、結衣の子宮を突いてやるからな」
不敵な笑みを浮かべた勝は一度腰を引き、先端を女体の丸みに沿って滑らせながら、人妻の神聖な部分に狙いを定める。
「ま……待って……」
「ダメだ。さっき言っただろ? 結衣はもう、俺のモノだ」
自分勝手に宣告した勝は、腰にグイッと力をこめると結衣の中に押し入ってくる。
「あぁぁぁっ……ムリぃ……裂け……ちゃう」
膣内が強制的に拡げられる感覚に呻き、結衣は喉をさらけ出して逃れようとする。
「逃げるなよ。今日から、結衣の御主人様になるオチ×ポだぞ」
凶悪なサイズを誇る男性器が、メリメリッと音を立てるように結衣の体内に路をつけていく。
処女を失った時よりも強い拡張感に、口からはうめき声しか漏れない。
(待って、待って、待って……まだ、挿入ってくるの?)
夫ならとっくに下腹部が触れ合っている深度まで受け入れているのに、勝の男性器はなおも我が物顔で進軍してくる。
「なかなか具合がいいな。お姉ちゃんに負けてないぞ」
姉と性器を比較される屈辱と背徳感に呻くが、それよりも奥深くまで身体を割り開かれる違和感の方が強く、非難の言葉も出せない。
「おっ、行き止まりだな」
(うぐっ……な、なに……)
これまで一度も感じたことのない、内臓を直接圧される気持ち悪さに眉根を寄せる。
「わかるか? ここが結衣の子宮だ。ここの気持ちよさを知ったら、粗チンの旦那とのセックスなんて、苦痛でしかなくなるぞ」
笑いながら、子宮をぐぐぐっと圧される。
気持ち悪いのに、放置されて爆ぜそうなほど硬くなっていた乳首に同時に吸い付かれると、びくっびくっと身体は痙攣する。
「ははっ。チョロっ」
ニヤニヤと笑みを浮かべながら、勝が結衣の顔を覗きこむ。
夫を裏切ってしまっている罪悪感や、流されて受け入れてしまったとはいえレイプされた悲しみ、内臓を圧迫される違和感に苦悶する顔を見られたくなくて、結衣は顔を背けた。
「ギッチギチだな。朝までしっかり可愛がって、俺の形にオマ×コを変えてやるぞ」
言いながら、勝はさらに少しずつ奥に押しこんでくる。
行き止まりの肉壁を圧されているのに、下腹部が接している感触がない。
恐る恐る結合部のあたりに眼をやると、赤黒く、血管をビキビキとまとわりつかせた男性器が、まだ五センチくらいはみ出ている。
(う、嘘……でしょ?)
小刻みに腰を揺する勝からは、言葉に出されなくても、ペニスを全部ねじこむのだという強い意志を感じる。
結衣としては、隙間もないほどギッチリと膣内を埋め占領している逞しい男性器の感触に、人妻でありながら夫以外の男性を受け入れてしまった罪の意識を覚え、さいなまれているというのに。
(まだ……終わらないの?)
夫なら、とっくに腰を振って、そろそろ荒い息をまき散らしながら射精に向けてラストスパートをかけている時間だ。
それなのに、勝は結衣の身体を慣れさせるように、ゆったりと腰をうごめかせているだけ。
「はぁ……はぁ……」
男というものは、挿入したらすぐに腰を振る生き物だと思っていた。
夫も、これまでの恋人も皆そうだったからだ。
だが、勝は違う。
結衣を気遣うようにゆっくりと、だが力強く身体を割り開かせている。
「全部挿入ったら、めちゃくちゃにしてやるからな」
言い聞かせるようにしながら頬を撫でられ、ビクッと身体が震える。
優しくされると、身体を内側からこじ開けられている痛みや違和感が薄れていく。そして、もっとこのペニスに屈服したいと身体が訴えるように、ドロリと内部が蕩ける感触がある。
「そろそろ……一気にいくか」
「……っ!」
最後の数センチを一息に押しこまれた瞬間、結衣は喉をさらして全身を硬直させた。
「はっ、軽くイッたか?」
もう、わけがわからない。
さっきまで違和感しかなかったはずの、奥をグリグリと圧され、先端でこねられる感覚すら甘美なモノに変わっていた。
「わかるか、ほら? 全部挿入ってるぞ。くっくっく。裂けるなんて大げさに言ってたが、トロットロにしてやったから、全然大丈夫だろう?」
(ふ、深い……お腹が……押し上げ……られて、苦しい……)
内臓が胸の方へ圧迫されているせいで、肺も圧されているのか、呼吸するのが苦しい。
浅い呼吸で必死に酸素を吸っているうちに、だんだん身体が慣れてくる。
男性器から直接伝わる、火傷しそうな熱で、結衣の官能が炙られて蕩ける。
と、そこで気づいた。
「ま、勝……様。あの、ゴム……は?」
恐る恐る聞いた結衣に対し、勝はニヤリと悪い笑みだけを返す。
「子はかすがいってな。夫婦円満が一番だろ?」
違うと言って欲しくて、結衣がなおも口を開こうとした気配を察したのか。
勝は、恐ろしいことをつぶやいた。
「気にしなくてイイ。結衣の甥っ子と姪っ子の弟妹ができるだけだ」
姉の二人の子どもも自分の胤だとうそぶく勝は、結衣が声を出す前に腰をグイッと引いた。
エラの張った亀頭が、肉壁を引っかけながら外にかき出してくる。
それが、延々と続く。
(はぅぅっ! ど、どこまで……出てくるの? コレ……本当に、全部……私のナカに、挿入ってたの?)
だが、さすがに引き抜くのには終わりがくる。
入り口付近までペニスを抜かれ、ようやくまともな呼吸ができた。
しかし、先ほど路をつけられたばかりの身体の奥の方が、早くも刺激を求めてせつなく震え出す。
「ひっ、はっ、はぁぁ……」
圧迫感に呻吟していたはずの子宮も、圧力から解放されたことを喜ぶどころか、膣奥と一緒になってせつなさに疼きはじめた。
それを感知したわけではないだろうが、ニヤリと笑った勝は腰のベクトルを反転させ、また奥まで押し入ってくる。
「うぐっ……あぁぁぁっ……」
しっかりと奥まで押し戻され、奥を小突かれた甘美な愉悦に、結衣は半狂乱になって首から上を左右に振った。
「ずいぶん、気持ちよさそうだな。もう旦那のことなんて忘れちまったか? そのまま、セックスをもっと楽しもうぜ」
「ち、違……う、私、そんな……はぁぁんっ」
反射的にかぶりを振って否定したが、内心では焦りを覚えた。
勝に指摘されるまで、自分が人妻であることも、夫を裏切っていることも忘れてしまっていたのだ。
「どうだ? これが本当のセックスだ。これを知ったら、レスの旦那なんて、ただの同居人にしか思えなくなるぞ」
快感が途切れることなく身体の奥から沸き起こり、全身を満たしていく。
「いやっ……ふ、深い……深すぎ……る。そ……んなに、奥ぅ、ばっかりぃ……んふぅぅっ! も、もう……ムリ……我慢……できな……」
抽送を繰り返すたびに勝の腰は回転数を上げ、リズミカルに結衣の性感を揺さぶる。
「ゆ……るして、あなたぁ……私、わたしぃ……も、ムリ……我慢、できない……のぉぉ」
そして、ついに恐れていた瞬間が訪れた。
「あっ、イクッ……イィっ、イッちゃぅぅ……っ!」
全身を絶頂の快感に包みこまれ、結衣は初めての中イキの快楽を貪った。
ギュウギュウと咥えこんだペニスに膣全体が絡みつき、吐精を促すように締め付ける。
「ははっ。初めての中イキで、ハメ潮かよ」
「はぅぅっ! はぁぁ……んっ」
結合部からビュビュッと勢いよくなにかが噴き出し、勝の体を濡らす。
「や、いやぁぁぁ……奥っ、コリコリ……って、しないでぇ……止まらない……気持ち、イイのがぁ……止まらないのぉ……」
ガッチガチに締め付けているので腰を遣えないのか、奥に押し当てたままのペニスでグリグリと子宮口を刺激され、絶頂したはずの身体がさらに高みへと押し上げられる。
「いいぞ。さすがは美玲の妹だ。もっと気持ちよくなっていいんだぜ」
人妻として、夫以外の男を自らの意志で受け入れたのではなく、レイプされたと思いたい。
それなのに結衣の身体はとっくに勝に屈服し、スラリとしていても年相応の脂肪をまとった太股で男の腰を挟み、はしたなくも、もっと気持ちよくなりたいと訴えるように恥骨を勝に押しつけては、クリトリスを擦りつけている。
「で、でも……でもぉ……わたしぃ……人妻、なのにぃ……んっ!」
受け入れてはダメ、流されてはダメだと、自分に言い聞かせるように、人妻であることを言葉にする。
だが、また唇を塞がれ、力強い口づけで言葉を封じられる。
(ダメなのに……こんなの……だめぇ……キスで……気持ち、よく……なっちゃう……頭の中、なにも……考えられなく……なっちゃう……)
グリグリと奥をこねられながら上の唇を塞がれる愉悦に、結衣の理性は霞んでいき、抵抗の意志が失われていく。
「結衣。次、イッたら、ナカに出すからな」
唇を解放され、トロンっと目元を赤くけぶらせた結衣に向けて、勝が最後通牒を突きつける。
同時に、奥グリグリで軽いエクスタシーに溺れる身体を、再び力強いピストンが襲う。
(あぁぁぁっ……ど、どうして……)
挿入された時は、あれほど苦しく、痛みもあったというのに。
丁寧に慣らされた身体はもう、気持ちよさしか感じない。
「あぅ……はぁぁんっ、だめっ、奥、ばっかりぃ……やめてぇぇ」
「どうしてだ? 俺が教えてやったポルチオ、大好きになっただろ?」
止めてと訴える言葉とは裏腹に、結衣の身体は腰を淫らにくねらせ、もっと気持ちよくなりたいと、もっと奥を責めて欲しいと男を誘う。
「だ、だってぇ……コレ……こんなの、覚え……させられちゃったらぁ……夫となんて……んぁっ、できなく、なっちゃうぅぅ」
人妻の本能として、婚外セックスに溺れてしまうことへの恐怖に戦慄く。
「はっ。セックスレスの旦那になんて、いつまでも操立ててんな。いいから、俺のことだけ考えて、俺の子どもを孕む幸せを覚えろ」
ダメだと言っているのに。いや、ダメだと言ったからこそか。
勝はことさらに奥をほじくるように突き上げ、奥に押し当ててはグリグリと子宮口を責め立てる。
「おっ、イキそうだな。今度は一緒に、な」
「ひっ、ダメっ! 出しちゃ……ダメぇ」
こんな状態で射精されてしまったら……本当にダメになってしまう。
だが組み伏せた女が見せた弱みに、嬉々として喰らいつくのが石倉勝という男の本性だった。
「んぁぁぁ……で、出てる……出され……ちゃって、る……赤ちゃん……でき、ちゃう……あなたぁ……ごめん、なさい……」
「感じるか、結衣? 俺の精子が、結衣の卵子を求めてここに殺到してるのが」
子宮を左右の手の平でグイッと揉みこむように圧され、結衣は絶頂のピークからさらに一段上の快楽を叩きこまれて震える。
「最後に生理が来たのは、先週だってな。今日は味見だ。結婚式までに、きっちりと妊娠させてやるからな」
耳元でささやかれ、ぞくりと身体が震える。
それは……恐怖でも怖気でもなく……逞しいオスに求められる慶びだった。
(あぁ……わたし……逃げられない……)
この期に及んで、カリスマウェディングプランナーを交代しろと訴えれば、なにがあったか説明せざるを得ない。
そうなれば夫に今日のことがバレてしまうリスクが高い。
だが、このまま勝に担当させたままだと、夫は来週も北アフリカに出張で、助けてくれる人はいない。
「安心しろって。祐吾と心美に似てる子どもが産まれても、誰も怪しんだりしないさ」
甥っ子と姪っ子の名前まで知っている。それはつまり、本当に姉の子どもたちもこの男の遺伝子を受け継いでいるということだろう。
「まだ夜中の二時だ。俺は明日、午前休だから、たっぷり始発の時間まで可愛がってやるよ」
ささやかれた後、耳の穴に舌を差しこまれ、舌先でかき回される。
にゅるんっという感触がゾクゾクするくらい気持ちイイ。
もうどうにも勝てず、逃げられもしないことを実感した結衣は抵抗を諦め、強張っていた身体の力を抜いた。
「いい子だ。一緒にセックスを楽しもうぜ」
心底従順になったことを察知した勝にキスの合間にささやかれ、結衣は自棄になったようにうなずく。
その代償はすさまじかった。
「あぁぁぁっ……も、もぉ……ムリぃ……」
一晩中、声がかれるまで結衣は喘がされ、数え切れないくらいイカされ、シーツがビショビショになるほど潮を噴かされた。
そして、五回も濃厚な精液を子宮に注がれ、完全に屈服させられた。
「そろそろ電車の時間だぞ。って、こりゃダメか」
「あ……はぁぁ……勝……様ぁ……好きぃ……」
自分だけイクたびにごめんなさいと言わされ、キスするたびに好きだと言わされた結果、結衣は一晩で心まで堕とされていた。
脳みそをグチャグチャにするような鮮烈な快楽の余韻に浸り、カーテンの隙間から漏れる初夏の朝日に裸身を照らされながら、結衣はベッドの上でぐったりと脱力した身体を投げ出したままビクビクと震わせる。
全身の肌をまだ冷めぬ発情でピンク色に染め、乳房や二の腕、太股など柔らかい部分を無数のキスマークが彩っている。
「ほら、ATMのところに帰ってやれ」
自分の子どもを産ませたあと、養育する負担をかける蒼太を金づる呼ばわりしながら結衣に服を着せ、グデグデになっている身体に活を入れるようにお尻を叩いてきた。
「また来週な」
家の前までタクシーで送られ、降りる直前にキスされる。
次の打ち合わせまでの一週間、夫ではなく勝のモノで居させるような、呪いじみた口づけの余韻に浸りながら静かに家のドアを開ける。
幸い、夫はまだ時差ぼけが抜けていないのか眠っていた。
そっと勝に着させられた服を脱ぎ、シャワーを浴びる。
熱いお湯が、表面に付いた勝の痕跡を洗い流していく。
だが、肌に強く刻まれたキスマークは変わらず自己主張しているし、なにより心に刻まれた隷属の鎖は解けない。
(蒼太……ごめんね。もう、私……あなたのモノじゃなくなっちゃった)
たった一晩で、結衣は心まで奪われていた。
構ってくれない夫ではなく、堂々と外で手をつなぐこともできない男。姉に二人も子どもを産ませ、義兄に托卵しながらさらに蒼太からも子を為す慶びを奪おうとする男に結衣は惹かれ、服従してしまっていたのだ。
「あれ……今、何時?」
シャワーから出て髪を乾かし、疲労困憊のまま一眠りしようとベッドに潜りこんだところで、蒼太が寝ぼけた声をかけてくる。
「えっと……七時くらい? ちょっと体調よくないから、今日は会社休むね」
朝帰りがバレたかと、心臓がバクバク跳ねる中、必死に取りつくろう。
「そうか。無理すんなよ……」
そう言うと、蒼太は再び夢の中へ墜ちていった。
気づかれなかったことに安心しながらも、気づいてもらえなかった失望で、結衣の心は蒼太から決定的に離れてしまった。
そんなことに気づきもせず、蒼太は新妻と添い寝する幸福に頬をだらしなく緩ませながら、昼まで眠っていたのだった。
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