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【完全版】人妻肛虐全書Ⅰ 暴走編 5

 

 舞台の照明がつき、ショーの第二部がはじまった。再び全裸の人妻、江美子の登場だ。いやいやと身を揉んですすり泣くのを、ヤクザに引きずられてくる。

 ヤクザが二人がかりで江美子を舞台の上で四つん這いにさせると、別のヤクザがオマルや浣腸器をそろえはじめた。

「いやあ、それはいやあッ」

 江美子はもがき、逃げようとした。芝居ではない生の迫力があった。本気でいやがり、逃げようとしている。

「今におもしろいことがはじまる。ようく見てるんだぜ、奥さん」

 冷二は後ろから真樹子の腰を抱いたまま耳もとでささやいた。

 真樹子は、舞台で江美子があげる泣き声にただならぬ気配を感じて、ブルッとふるえたものの、じっとしていた。客たちもシーンと静まりかえり、眼が舞台に吸いついている。

 へへへ……とヤクザは笑うと、江美子の双臀を割って、その奥の排泄器官をさらけだした。妖しげなクリームをすくった指が、その排泄器官を襲い、ゆっくりと貫いた。

「あ……」

 声をあげたのは真樹子だった。ハッと顔をひきつらせると、驚愕のあまり深く頭を垂れてしまう。排泄器官に指を侵入させるなど、見ている真樹子には想像もできないことだ。

「眼をそらすんじゃねえ。しっかり見るんだ。あの女が尻の穴をどういたずらされるかをな、フフフ」

 真樹子は冷二に髪をつかまれ、顔を起こされて、舞台のほうへ向けさせられた。

 ヤクザの指が江美子のアヌスを深く縫って淫らに蠢いている。もう一人のヤクザが容量五百CCの大きなガラス製浣腸器をかまえた。

「あれが何をするものか、わかるか、奥さんよう、フフフ」

 冷二は真樹子の黒髪をしごいた。

「…………」

 真樹子は何と言ってよいかわからなかった。便秘などしたことのない真樹子は、浣腸とは無縁であり、それが浣腸器とはわからなかった。まるでガラス筒のバケモノだ。

「わかるか、あの女はこれから浣腸されるんだぜ」

「カ、カンチョウって……そんな……」

 真樹子の声がふるえた。次の瞬間、真樹子の瞳が驚愕にひきつった。

 巨大な浣腸器が江美子のアヌスを深々と縫い、キューッとグリセリン液を注入しはじめた。四つん這いの豊満な臀丘がブルブルとふるえ、江美子は泣き、うめいた。

「い、いやあッ……あ、あッ、入れないでッ」

 客たちによく見えるよう、ヤクザはゆっくりとポンプを押していく。グリセリン液を注入しながら、嘴管でむごくアヌスをこねくりまわした。同時に、もう一人のヤクザが、手をもぐりこませて、女の最奥をいびりだした。

「ああッ、ああッ……ううむッ」

 江美子は浣腸されながら、官能を刺激されて、おぞましさと快美の入り混じった、なんともいえぬ泣き声をあげはじめた。

 見せられる真樹子は、ひきつった顔を本能的にいやいやとふる。女に浣腸するところを見世物にする……。そんなひどいことが現実にあるなんて、真樹子には激しい驚きだった。

 唇をワナワナとふるわせて何か言おうとするのだが、驚きとショックに、真樹子は声も出なかった。冷二の手がスカートのなかへもぐりこんで、裸の双臀を撫でまわしてきた。その手をふり払いたくても、まるで金縛りにあったように、膝の上で握りしめた手が動かない。

(い、いや……こんなのいや)

 真樹子は両眼をつぶった。これ以上はとても見ていられなかった。

「眼をあけろよ。見るんだ、奥さん」

 耳もとで冷二が、低いがきつい口調でしかりつける。

 言うことをきかないと、あの女みたいに尻の穴に指を入れるぜ……そう言わんばかりに冷二の手がいっそう熱気を帯びて、裸の双臀を撫でまわしてくる。

 舞台の上で浣腸されている哀れな人妻と、冷二に撫でまわされる双臀の感覚とが、真樹子のなかで入り混じった。ビクッと双臀をふるわせると、真樹子はそっと眼を開いた。

 浣腸はまだつづいていた。客たちへのサービスか、ゆっくりと長くつづいた。

 

 ショーが終わって車にもどると、冷二はいきなり真樹子の唇を吸った。

「おもしろかっただろ、フフフ、奥さん、興奮したか」

「…………」

 真樹子は何も言わず、唇を吸われるままにまかせた。まだ驚きがさめやらない様子で真樹子の身体は小さくふるえていた。

「興奮して口もきけねえようだな」

 冷二は車を発進させた。荒っぽい運転だ。もうすっかり夜の帷におおわれた海辺の国道を、ものすごいスピードで走らせる。

 冷二は欲情しているのだと、真樹子は思った。

「フフフ、奥さん。見ただろ、浣腸責め」

「…………」

 真樹子が黙って夜の海を見つめていると、黒髪をつかまれてしごかれた。

「浣腸責めはどうだったかと聞いてんだよ」

「……い、いやだわ……あんなひどいこと、私、いやだわ」

 真樹子はベソをかきそうに、弱々しく顔をふった。クククッと冷二は笑った。何か思わせぶりな、ゾッとする含み笑いだ。

「素っ裸になりな」

「かんにんして……」

 真樹子はこれまでになく、おびえた表情をした。冷二の腕にすがって、泣かんばかりに哀願する。

「今日はもう、これで自由にして……お願い、かんにんして……」

「素っ裸になれと言ったんだぜ」

「いやです……かんにんして、冷二さん」

 冷二は車を停めると、真樹子の頬に右、左と平手打ちをくわせた。真樹子はガックリとして、ワンピースを脱ぎ、一糸まとわぬ全裸になった。

「上品ぶりやがって、へへへ」

 冷二は再び車を走らせると、片手ハンドルで、真樹子の乳房に手をのばした。タプタプと揉みこむ。

「ああ……まるでおもちゃね、私」

「フフフ、ヤクザの秘密ショーに出されないだけでも、ありがたいと思いな」

「あ、あんなの……あんなことされるなら、私、死にます……」

 思いだして、真樹子はブルッと身ぶるいした。女に浣腸して、それを見世物にするなど狂っているとしか思えない。

「死ぬだと、フフフ……亭主のあとを追って死ぬこともできなかったくせに」

「言わないで……」

 真樹子はうなだれ、白い全裸をふるわせて涙ぐんだ。

 冷二の手が乳房から腰、下腹へとすべりおりてきた。指先が熱い。いかがわしいショーを見て昂った冷二の欲情が、集中しているような熱さだった。

「尻をこっちに向けろよ、琴野真樹子」

「い、いやよ……」

「また、ひっぱたかれてえのか」

 真樹子はこづかれ、狭いシートの上で後ろ向きになって、双臀をさらした。

「フフフ、いいぜ、真樹子の尻。色が白くて形がいい。プリンプリンしてやがる」

 冷二は真樹子の双臀を、その肉づきや形を味わうように、ゆっくりと撫でまわした。

「おとなしくしてろよ、フフフ」

「お、おとなしくしてるわ……で、ですから、変なことはしないで、ね、冷二さん」

 真樹子の声は涙ぐんで、ふるえていた。

「変なことって、どんなことだ、フフフ」

「…………」

 真樹子には、言えなかった。変態の冷二に双臀を撫でまわされたり、鞭で打たれたことはあっても、まだおぞましい排泄器官に触れさせたことはない。そんなことは、これまで考えたこともなかった。

 それが浣腸ショーを見せられた直後だけに不気味な不安と恐怖となって、ふくれあがった。撫でまわされる臀丘が硬張り、貝のように固く締められている。

「しらばっくれやがって、へへへ」

 冷二は硬張った臀丘を撫でまわすだけで、それ以上のことはしかけてこなかった。

 だが、真樹子の不安は消えなかった。冷二はいったいなんのために、あんなショーを見せたのか……。疑惑が浣腸ショーのシーンと一体となって、真樹子の脳裡でドロドロと渦を巻いた。

 冷二は手で、ピシャピシャと真樹子の双臀をたたいた。しつこく何度もたたかれた。

「あ、あ……」

 真樹子の唇から小さな悲鳴がこぼれる。悲鳴とともに、涙もこぼれた。

 真樹子は尻打ちが嫌いだ。まるで家畜同然にあつかわれるようで、激しい屈辱感があった。いつもは尻打ちに抵抗を見せる真樹子が、今日に限ってじっとされるがままになっている。

「どうした。今夜はやけに素直じゃねえか、奥さんよう」

「ええ……お尻をぶって、いくらでもぶっていいわ」

 その代わり、それで今夜は終わって……と、真樹子はすすり泣く声で言った。どうしてもおぞましい不安をぬぐいきれないのだ。

「フフフ……琴野真樹子」

 冷二は思わせぶりに真樹子の名を呼んだ。細い眼に残忍な色が濃くにじみ、ただならぬ気配を感じさせた。

「こ、こわいわ……」

 双臀に平手打ちを受けながら、真樹子は身をすくめた。

「何がこわいんだ、奥さん」

「わ、わからないわ……でも、でも今夜の冷二さん、いつもよりずっとこわい……」

「フフフッ……」

 キキッと鋭いブレーキ音をたてて、車は真樹子の家の前で停まった。

 

 

(次回更新は9月19日です)