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凶犬

著者: 蘭光生

本販売日:1988/04/23

電子版配信日:2008/12/19

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0183-9

シチュエーション

女子高生、女教師、新妻、令嬢、看護婦、継母……

凶犬・清が凌辱で奪った美女は数限りない。

日夜、襲来するレイプへの衝動、スリルへの渇望。

レイプには男にとって全ての享楽が含まれている。

レイプ小説の天才・伝説の蘭光生が

精魂を込めて、綴った長編「凶犬」第一弾!

登場人物

じゅんこ(26歳)看護婦

ゆきの(29歳)女教師

まゆみ(26歳)義母

まゆみ(20歳)令嬢

本編の一部を立読み

「先生、こっちを向いてください。抜けないようにしながら……」

言われた通りにすると、男の体が、自分の肉孔の中でぐるりと形を変えていくのがわかった。これで、いわゆる女騎乗位になる。

「さあ、今度は先生が腰を使う番ですよ。上下に腰をあげたりさげたりしてください。ご主人とよくやるんでしょう?」

不意に夫の面影が浮かんだ。そして夫との夜の交わりを思いだした。

どうして、こんなことに……。

悲しさがどっとこみあげてくる。涙があふれ、頬からこぼれて乳房を濡らした。その濡れた乳房を、教え子の大きな手につかまれて絞りあげられた。

「あっ、痛い!」

「さっさとはじめないからです」

やっとの思いで腰を浮かす。

膣いっぱいにふくれあがっている男の太いものが、精液のおかげでずるずると肉孔の入口近くまでずりさがってくる。それから、またゆっくりと腰を沈めていく。

清は最高にいい気持だった。萎えることを知らない硬直した剛刀で、女の体を突き、貫いていく快感が全身にみなぎり、今こそ細川由紀乃の肉体を完全に征服したのだという感慨が、熱い潮のように清の五感にしみじみとゆきわたっていく。

「ほれ!」

清が面白半分、思いきって先生の腰を突きあげると、

「きゃっ!」

子宮壁を突き破られてしまうのではないかという恐怖に駆られて、細川先生が悲鳴をあげた。

そのとたん、細川先生の体の中で、なにかが呼び醒まされたようであった。

そうだ、これは、あの時の……。

あの夜も、男の腰の上にまたがらされて、腰を上下に動かすことを強要されたのだった。そして、その時に、突き破られるのではないかという恐怖を味わわされたのである。

もしかすると……。

その時、清はその体位にも倦きたのか、先生の柔らかい体を抱きしめたくなったのか、あお向けの上体を起こすと、ベッドの上にあぐらをかき、先生と向かいあったまま、先生を両脚の上にまたがらせるようにして抱きこむように抱きしめてきた。

先生の尻たぶに触れる男の毛深い太腿の感触と、あの時とまったく同じ体位になって男の体の挿入感とが、体に刻みこまれた記憶と完全に一致した。

「あっ、あなたは!」

「え、何ですか?」

「あの修学旅行の時の……」

「やっと思いだしてくれましたか。そう、あの時の女が、さっき、先生だとわかってびっくりしましたよ。もしかしたら、先生とぼくは、生まれた時から、細く赤い糸で結ばれていたのかもしれませんね」

少年の図々しい言葉に、細川先生は答える言葉もなく、呆然としていた。

なんと、あの時自分を強姦した男が、中学生だったとは。しかも、その同じ少年に、今また犯されつづけ、夫のものとは較べものにならない大きな怒張に、子宮壁を破られるのではないかという恐怖さえ味わわされているとは!……

「さあ、それじゃ、あの夜の想い出に、同じポーズでもう一発、いきますか」

これがわずか高校一年生が、恩師に向かっていう言葉だろうか。

細川先生の胸にどす黒い絶望感と屈辱がみるみるひろがり、暗澹たる気持に落ちこんでいくのだった。

「さあ、どうしたんです? ほら、もっと腰を動かして!」

尻を思いきり男の分厚い掌で叩かれ、あまりの痛さに悲鳴をあげながら、細川由紀乃は哀しい奉仕に汗をしぼりだしていた。

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