本販売日:2012/08/23
電子版配信日:2013/02/22
本定価:922円(税込)
電子版定価:990円(税込)
ISBN:978-4-8296-1881-3
(私が私でなくなる……もう幸せな生活には戻れない)
昼下がり、自宅リビングで凄絶な肉調教を受ける35歳。
夫の留守を狙って、人妻の肉体をむさぼる野獣の群れ。
雪肌に食い込む麻縄、結合部からもれる淫らな恥音……
眠る間もない凌辱がいづみから誇りと理性を奪っていく。
貞淑な令夫人をさらなる過酷な宿命が待ち受けていた……
●もくじ
第一章 蠍の贄
1 くちづけの甘い毒
2 破瓜に泣く女子高生
3 調教【ドレサージュ】
4 令夫人の怯え
第二章 美隷への儀式
1 罰
2 鞭の躾
3 被虐のめざめ
第三章 蛇の贄
1 蛇蠍の謀議
2 さらされた裸身
3 狂い啼く三十五歳
4 羞恥の貞操帯
第四章 肉蕾への刻印
1 蛇の穴
2 屈服
3 浣腸の洗礼
4 肛虐令夫人
第五章 屠られる肉体
1 非情の電マ責め
2 褐色の奔流
3 媚肉への復讐
4 秘密倶楽部への道
第六章 蛇蝎の祝祭
1 焦燥
2 夫の前で
3 美しき依頼人
4 美獣誕生
いづみ(35歳)人妻
さゆり 女子学生
かおり(28歳)女教師
本編の一部を立読み
「……ああ……こ……こんな……」
浅ましく淫らな体位に、夫人がかぼそい声を慄わせる。性に対して奥手であり、保守的で潔癖な夫人は正常位しか知らない。夫からそれとなく他の体位を要求されても頑なに拒んできていた。
「……も……もう……かんにんして……」
女肉の芯を貫く怒張がひとまわり大きくなったように感じるほどの深い結合感をもたらす体位に、夫人はせつなく声を慄わせて訴えた。
「許して欲しければ、俺の女になりますと誓え」
「……そ……そんな……い、いやです……」
理不尽極まりない数馬の要求に、夫人は弱々しく首を振った。
「ふふ、そうこなくては面白みがない。誓えるまで啼き狂わせてやる」
数馬は深々と埋め込んでいた怒張をズルリと花口近くまで引きあげると、腰を小刻みに揺すりたてた。蕩けきった肉襞に亀頭の鰓で探りを入れるような動きだった。
「……あっ……いやっ……ああっ……」
いづみ夫人が顎をグンと突きあげて、あえかな声を慄わせて啼いた。
「ふふ、ここだろう。ここがたまらないほど感じるんだろう」
ニヤリと数馬が嗤った。
花芯が女の急所であることは言うまでもないが、ひと口に花芯と言ってもそのどの部分で最も感じてしまうかは十人十色である。子宮口を責められてメロメロになる女もいれば、花口近くを浅く出し入れされただけでヒイヒイ啼き悶えてしまう女もいる。
いづみ夫人のツボはちょうど恥丘の真裏にあたる肉壺の上壁の部分、いわゆるGスポットと呼ばれるあたりだった。
数馬は夫人を二度目の絶頂へと追いたてながら、その部分を擦りあげられた時に夫人があげる微妙な声の慄えとトーンの違いから、そこが夫人の弱点であることを見抜いていた。
「……あひっ……そ、そこはだめっ……あっ、あああぁっ……」
小刻みに擦りあげるような、決して激しい動きではないにもかかわらず、稲妻のような鋭く快美な痺れが背筋を駆けぬけ、続けざまに脳天で爆ぜた。
「ああっ……いやいやっ……し、しないでっ……あひぃっ……あああぁっ……いやあぁっ……」
狂おしいばかりの快美な刺戟の波状攻撃に夫人は総身をブルブルガクガク揺すりたて、右に左に貌をのたうたせて、こらえようもなくせっぱ詰まったヨガリ啼きを噴きこぼした。
二肢を担ぎあげられ、ふたつ折りにされた身では、腰を捻じって逃れることすらできない。責められるために捧げた格好の無防備な腰の中心に、狙い澄ましたジャブの連打のような鋭く速い抽送が悪魔さながらの正確さで執拗に打ちこまれ続けた。
花芯が灼けるように熱く、腰がジンジン痺れ、身体の力をすべて吸いあげられるような快美さの中で、夫人はヒイヒイ喉を絞って小さなアクメを何度も続けざまに極めた。
「ひいっ、あひいっ……かんにんっ……かんにんしてっ……く、狂ってしまいますっ……あひいぃっ」
「誰に狂わされているか、言ってみろッ」
数馬がドスのきいた声で低く吠えた。
「あひいっ……あ、あなたに……ひいっ……あなたに狂わされていますッ……ああぁっ……」
脳髄が蕩けるほど官能に灼かれ続けたいづみ夫人にはすでに正も邪もなかった。操られるようにきざしきった声で答えていた。