罪母【危険な同居人】

著者: 秋月耕太

本販売日:2024/10/10

電子版配信日:2024/10/18

本定価:1,485円(税込)

電子版定価:1,485円(税込)

ISBN:978-4-8296-7940-1

息子の誕生日にセックスをプレゼントする香奈子。
人生初のフェラを、再会した息子に施す詩織。
38歳と36歳――少年を妖しく惑わす危険な同居人。
ママの女体は、僕に最高の秘密を教えてくれた!
文庫X初登場・秋月耕太の初期の名作が甦る!

目次

『危険な同居人 ママと美姉・プライベートレッスン』


プロローグ

第一章  挑発的すぎる美姉 甘い指先

第二章  優しすぎるママ 素敵な美肉

第三章  気持ちよすぎる一日 ふたつの初体験

第四章  禁断すぎる二重生活 熟と若の間で

第五章  楽園すぎるハーレム ふたり並べて

エピローグ


『最高の年上誘惑レッスン ママと叔母とピアノの先生』


プロローグ

第一章  最高の先生 未亡人の優しい手指

第二章  最高の叔母 黒下着で味わう初体験

第三章  最高の空間 バスルームの秘蜜

第四章  最高の姦計 危険な禁断指導

第五章  最高の楽園 三人の年上・甘すぎる寝室

エピローグ

本編の一部を立読み

プロローグ


 それは、待ちに待った夏休み初日、七月二十日の朝のことだった。
「……くん……ねぇ、ゆーくんっ……」
 中村裕也が自室のベッドで心地よく寝息をたてていると、どこからか聞きなれた声と共に、何者かが体を揺らしはじめたのである。
「ほらぁ、ゆーくん、ご飯できたよぉ。早く起きて一緒に食べよ」
 小さく肩を揺すられながら、活発的な美声で呼びかけられる。年の頃は二十代前半といったところだろうか。裕也に対する愛情が感じられる呼びかけ方だ。
「……んっ、もう少し……あ、あと五分だけ……んんっ……」
「もぉ、早くしないとご飯冷めちゃうよぉ。ねぇ、ゆーくん、ゆーくんっ」
 それでも聞こえないふりをして、なんとかこの場をやり過ごそうとする。すると体を揺らしていた手がぴたりと止まり、しばしの沈黙が訪れた。
「ふーん、ゆーくんったら、どうしても起きないつもりなんだぁ」
 あっそう、という感じで言った後、悪戯っぽく言葉が続く。
「……じゃあ、こっちにも考えがあるんだから」
 と、どうやらベッドに乗ってきたらしく、鈍い音をたててベッドが沈む。ギシギシとスプリングが軋んでいけば、上から妙な威圧感が襲ってきた。
 横寝入りしている耳元に生温かい吐息が当たり、妖しい声でそっと囁かれる。
「ねぇ、お姉ちゃんがキスしてあげよっか?」
(お姉ちゃんッ!?)
 妖艶な囁きを耳にした途端、寝ぼけ気味の頭が瞬時にして冴え渡った。すかさず上体を捻って仰向けになり、声の主を仰ぎ見る。
「ふふっ、そんなにびっくりして。……どう、ちょっとは目が覚めた?」
 その距離わずか十センチ。裕也の目と鼻の先には、嬉々として微笑む実姉・夏樹の面持ちがあった。ライトブルーのパジャマに身を包んだ姉は、まるで弟を押し倒したかのように、四つん這いで真上から覆いかぶさっている状態だ。
「お、お姉ちゃん……」
 色白ながらもほどよく焼けた健康的な肌に、スッと筋の通った鼻。ぱっちりと見開かれた二重の瞳に、小振りで艶やかな桜色の唇。
 そして、さらさらの黒髪が作りだす爽やかなポニーテール。
 間近で眺める二十一歳の容貌は、思わず見惚れてしまうほどに美しかった。その透き通るような瞳に吸いこまれそうで、動揺していた心さえ静まってしまうくらいだ。
「なぁに、ゆーくん?」と、夏樹が顔を覗きこみ、お姉さんっぽく訊いてくる。
「え、えっと……そ、その……」
 名前を呼ばれて我に返り、裕也はまたうろたえてしまう。あまりに突然な状況と、意味深すぎる先ほどの囁き。頭が混乱して、咄嗟には返事が浮かばない。
(な、なんでお姉ちゃんが僕の上にっ!? そ、それにキスって……じゃなくて、そう! とりあえずどいてもらわなきゃ。たしかご飯ができてるって言ってたし)
「だから、その、どいてほしいんだ。じゃないと僕、起きれないから」
「どうして? なんでどかないといけないの?」
 からかうように言って、美姉の口元が楽しげに笑う。きっとふざけているのだろう、そのわざとらしい口ぶりは、裕也の動揺を見越してのものだ。
「だ、だって、お姉ちゃんに乗られてたら起きれないし、だからその──」
 口早に説明しようとすれば、夏樹の顔面が迫ってきた。鼻先が触れそうなほどの急接近に、平常心はもろくも崩れ去ってしまう。
「いいじゃない、ゆーくんはもっと寝てたいんでしょ? だったら好きなだけ寝ていいよ。……ほぉら、目瞑ってごらん」
「い、いやっ……けどっ……」
(お姉ちゃん、一体どうしたっていうの!? か、顔がこんなにも近くに……)
 慌てふためく間にも、顔にはかすかな吐息がかかり、鼓動を高鳴らせてしまう。
 弟の狼狽ぶりを嬉しそうに見つめる夏樹は、耳元で悩ましげに囁いてくる。
「ほぉらぁ、早く寝たらぁ。……そうしたら、お姉ちゃんがゆーくんにたくさんいいことできるのになぁ」
「い、いいことッ!」
 その小悪魔のような呟きに、心臓が飛びだしてしまうかと思った。
 信じられない気持ちで横を向けば、姉は真剣さと妖艶さの入り混じった笑みを浮かべるだけ。からかわれるのは慣れっこだが、こういった類の悪戯には免疫がない。
「お、お姉ちゃん、ぼ、僕、その……」
 自分たちは姉と弟。血の繋がった、正真正銘の実姉弟なのだ。
 それを説明しようとすれば、両腕でしっかりと抱きつかれてしまう。全身が隙間なく密着し、顔同士も唇が触れあわんばかり。
「……ゆーくんってば、なに勘違いしてるのぉ? お姉ちゃんは、寝てるゆーくんにいーっぱいチューしてあげようと思っただけだよ」
 と、そこで悪戯っぽい笑みを浮かべ、
「……ふふっ、もしかして、なにか他のこと期待しちゃった?」
「ち、違うよッ! 僕はエッチなことなんて別に──」
「へぇ、ゆーくんはエッチなこと考えてたんだぁ。ふぅーん……」
 茶化すように言って、好奇心に煌めくまなざしで瞳の奥を見据えてくる。
「えっ!? そ、それは……そうじゃなくてッ! ぼ、僕はただお姉ちゃんが……」
 蟲惑的な瞳で直視されれば、もうパニック状態だった。恥ずかしさや焦りで頭がいっぱいになり、うまく言葉がまとまらない。
「ふふっ、ゆーくんってばそんな困った顔して……。ちょっとからかっただけでこんなに慌てちゃうなんて、もぉっ、本当に可愛いんだからっ!」
 再び首筋に腕をまわされ、頬をくっつけてはすりすりされる。それはまさに愛情表現の極みといった様子で、怒りさえどこかへ飛んでいってしまうほどだ。
「……もぉっ、お姉ちゃんのバカ」
(もう知らないよ! お姉ちゃんは僕をからかってばっかりで……どうせ僕はただの弟で、お姉ちゃんは僕で遊んで楽しんでるだけなんだ!)
 やるせない気持ちでいっぱいになり、拗ねるようにしてツンと横を向く。これ以上弄ばれてはたまらない。さっさと姉に退いてもらい、起きて朝食を取るべきだ。
「……どいてよ。僕、もう起きるから」
 不機嫌そうに呟けば、抱きついたままの夏樹が顔を覗きこんでくる。
「もしかして、怒っちゃった?」
「知らない……。それより早くどいてってば。このままじゃ起きれないよ」
 つっけんどんな弟の返事に、「ゆーくん……」と小さく夏樹。さすがにやりすぎたと思ったのだろう、その声音は物悲しげで、表情もどこか切なさを滲ませている。
 と、次の瞬間、頭が抱きかかえられ、額に柔らかなものがチュッと触れた。
(えっ!? ええっ!)
 プリンみたいにプルプルしていて、ゼリーのごとく瑞々しい感触。
 しばし思考停止したのち、おでこにキスされたのだと気づく。
「お、お姉ちゃんッ!」
 声を裏返らせながらうろたえると、ふっと唇が離れていった。だが依然、抱擁は続けられたまま。顔面には、ふたつのたわわな膨らみが押しつけられている。
「……ごめんね、ゆーくん。お姉ちゃんはゆーくんのことからかったりしちゃうけど、それはゆーくんが大好きだからだよ。ゆーくんが好きすぎるから、つい悪戯しちゃったりするの。……ゆーくんは、こんなお姉ちゃんなんて嫌い?」
 むっちりしたバストに顔を埋められながら、真面目な口調で問いかけられる。弟への絶対的な愛情からきているのだろう、その声は悲しくも優しい響きに満ちていた。
「嫌いなんかじゃないよ。僕、お姉ちゃんのこと大好きだもん。今までだってずっとそうだし、これからだってずっとそうだよ」
 それを聞いた夏樹は、抱きかかえていた腕を緩め、今度は頬にキスしてくれた。チュッという可愛げな音と共に、小振りな唇がほっぺに当たる。
「ふふっ、ゆーくんにキスすると、お姉ちゃんはすっごく嬉しい気分になるんだよ。へへっ……もっといっぱいチューしたげるね! ほらっ、ちゅっ……」
「ああっ、お姉ちゃんっ!」
 慌てて声をあげるものの、抱きしめられている状態では逃げられない。楽しげに微笑む夏樹によって、顔面にはキスの嵐が見舞われていく。
「ほぉらぁ、ゆーくん。逃げちゃダメだよっ」
「お姉ちゃん! ちょっとこれは恥ずかしいよっ!」
「だったら、恥ずかしがるゆーくんにはもっとチューしちゃうからっ!」
「ダ、ダメだってば! お、おねーちゃーんっ!」
 子供のようにじゃれあっていく、歳の離れた姉と弟。
 先ほどの真剣な雰囲気は微塵もなく、今はただふざけあっているだけだ。
 朝の静けさのなか、二人の声が狭い室内に響き渡っていたその時、部屋のドアがゆっくりと開き、大人の余裕を感じさせる美声が聞こえてきた。
「なっちゃんったら、裕ちゃんと一緒になにしてるのぉ?」
 呆れた口ぶりで部屋へと入ってきたのは、二人の実母・香奈子だった。
「もぉっ、なっちゃんにはすぐに裕ちゃんを起こしてきて、って頼んだのに。早くしないと、せっかくの朝ご飯が冷めちゃうじゃない」
 十代の少女のごとき可愛さで、ぷくっと頬を膨らませる美母。
 白ブラウスの上からピンクのカーディガンを羽織り、ベージュのロングスカートを穿いた香奈子は、今年で三十九歳になる。
 長い黒髪をアップに纏め、純白のキッチンエプロンを身に纏ったその姿は、いかにも良妻賢母といった出で立ちだ。パッと見の印象は温厚で、全身から柔和なオーラが出ているとでも言えばいいのだろうか。
 大きめの瞳はいつもどこか眠たげで、ちょっと太めの眉は困っているかのように垂れさがり気味。愛らしい小鼻はスッと筋が通っていて、瑞々しい唇はぽってりと肉厚なため、ついしゃぶりつきたくなってしまいそう。
 そんな母の声を耳にして、夏樹が不満げな声を漏らす。
「あぁんっ、せっかくいいところだったのにぃ」
「いいところだった、じゃないでしょう。ママは、早く裕ちゃんを起こしてきて、ってお願いしたのよぉ。一緒に遊んでたらダメじゃないのぉ」
 両腕を前で組み、右手だけを頬に当て、「困った子ねぇ」というようにこぼす。どうやら子供たちが一階におりてこないから、気になって様子を見にきたらしい。
「さぁ、なっちゃんだってまだ着替えてないでしょう。裕ちゃんはママに任せて、早く着替えてらっしゃい」
「はぁい、ママ」
 と、夏樹が残念そうに部屋を後にすれば、裕也は香奈子と二人きり。
 まさに大和撫子といった感じの母は、とてもではないが歳相応に見えない。なにせ、肌理細やかな肌は雪を思わせるほどに透き通り、その張り艶といったら可憐な乙女時分のまま。三十代前半どころか、二十代後半と言っても通ってしまうことだろう。
 もっとも、二十代の身体とは違い、全体的にはうっすらと脂肪が乗っている。
 だがそのほどよい肉づき具合は、大人の色香を存分に醸しだしていた。むっちりと熟れた身体つきは、年月を重ねた女だけが持つ妖しいフェロモンに包まれている。
 香奈子はベッドの前に立つと、息子の顔を覗きこんだ。
 中腰になり、おっとりした口調で優しく語りかける。
「おはよう、裕ちゃん。もう目は覚めてる?」
「うん、おはよう、ママ。……早く起きなくてごめんなさい」
「いいのよ、どうせなっちゃんのほうから悪戯してきたんでしょう? ふふっ、お姉ちゃんったら、本当に裕ちゃん大好きだもんね」
「う、うん。そ、そうだけど……」
 そこまでストレートに言われるとなんだか面映く、いくらか俯き加減になる。すると左右の頬に両手のひらがぴたりと添えられ、くいっと真正面を向かされてしまう。
「……ねぇ、裕ちゃん。ママとなっちゃん、どっちが好き?」
「えっ!? ど、どっちって……」
 真剣なまなざしでの唐突な質問に、思わず声が上擦ってしまった。
「ふふっ、だからぁ、ママとお姉ちゃんのどっちが好き、って訊いてるのよ?」
「いや、その……えっと……」
 もちろん答えられるはずもなく、ただ言葉を濁すしかない。
「あらあら、裕ちゃんったら正直なんだから……」
 と、すべてを見越したような美貌が近づき、驚く間もなく唇が奪われる。
「……ンンッ」
 心のなかで「えっ!?」と叫んだ瞬間には、唇同士がぴったりと触れあっていた。
 唇に感じる、瑞々しくも、もっちりと柔らかな独特の感触。
 それが母の艶やかなリップだと気づくのに数瞬、さらにキスしているのだと理解できるまでに数秒かかる。……ドクンッと高鳴る心臓の音。
(マ、ママと……ママとキスしてる!)
 母親相手というのもさることながら、少年にとってはこれがファーストキス。ほっぺやおでこであれば数え切れないほどされてきたが、唇でのキスは初体験だ。
 感動と驚愕が同時に押し寄せたのも束の間、ふっと唇が離れていき、初めての口づけはあっという間に終わってしまった。信じられない気持ちで母を見ると、香奈子も照れくさいのか、頬をほんのりと桃色に染め、恥ずかしそうに口を開いた。
「ふふっ、裕ちゃんのファーストキス貰っちゃった」
「ママ……」と、ただ呟けば、伸ばされた人差し指が唇に当てられる。
「このことはお姉ちゃんにはナイショよ。……さぁ、早く着替えなさい。なっちゃんがキッチンで待ってるわ。ママも先に下へ行ってるからね」
 そして、急に大人びた母親の顔つきになり、部屋から出ていったのだった。
「……さぁ、起きなくちゃ」
 しばらく呆然としたのち、軽いため息をついてベッドから身を起こす。
 だがこの時、まだウブな少年は想像すらしていなかった。この朝こそが、誘惑に満ちた魅惑の四十日間の幕開けだということに……。

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