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今月の放言

イマジネーションが一番厭らしい 浅草キッド

直筆短冊

格闘技とエロをこよなく愛する二人の男、浅草キッド。活字により性に目覚めた彼らは男として、芸人として飽くなき探求を続けていた。日常の当たり前の風景にある小道具を自慰行為の必殺技として使い、またある体験により性のネクストレベルへの到達も果たしていた。エロを喋り倒す浅草キッドここに在り。

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プロフィール 浅草キッド

「SRS(フジ)」をはじめとした数多くのテレビ番組に出演。「東京スポーツ」「フロムA」「テレビブロス」など現在6誌に連載も行っている。著書として「水道橋博士の異常な愛情」「みんな悩んで大きくなった」他多数。

第3章 頭の回路がプツンプツン切れた

水道「初めてセックスをしたのが19歳。23歳ぐらいまでトルコに行ってましたけど、ほとんど素人はなかった。本格的にヤリ始めたのは、芸人になってから。初体験について言えば、行きずりみたいな感じでね。」

玉袋「あれは、すごいエロ小説だと思いますよ。パチンコやってて、隣のオバちゃんがどんどん玉くれて、部屋に連れていかれてヤラれちゃったという。」

水道「だけど、セピア色のきれいな思い出じゃないんですよ。美しいオバさんじゃなくて、40歳ぐらいの本当のオバさん…。僕、このフランス書院を読んでいつも思うんですけど、この小説ほど実際のセックスっていいもんじゃないよね。」玉袋「それ、ある。絶対に小説のほうがいいよ。性器描写がすごいし。同じプロレスでも古舘伊知郎の解説のほうが面白いのと一緒ですよ。」

水道「かといってポルノ小説のような日常ってないよね。オフィスラブする当てだってないもの。机の上に押し倒したりしてさ。」玉袋「そうそう、伝票をガサガサ手でどけたりしてね。オフィスラブって興奮するんだろうな。」

水道「僕の最高の快感といえば、性感エステの某先生かな。」玉袋「あれは強力だったなあ。今までで一番興奮したかも。」

水道「某先生は性感テクニックのビデオで男優を失神させていたけど、僕等はプロレス好きだから、これはプロレスじゃないかって疑ったんですよ。男がイってるふりして、失神するのは嘘だって。でも見てるとすごく説得力がある。そこで某雑誌の風俗特集で実際に対戦したら、僕は失神してたね。」玉袋「セックスの自己啓発セミナーみたいだった。」

水道「とにかくタブーを犯していくんです。タブーな言葉を発することによって、一つずつたがを外していくという手法。つまり、洗脳のやり方と同じ。基本はSMで、男性はMをやらされる。女王様が言ったセリフを復唱していくんですけど、完全に従属したセリフ以外は言っちゃいけない。でも、そのセリフは普段の生活では絶対に言わないこと。例えば、“オマ○コ”。この単語は日常でそんなに連呼しないですよね。周りに聞こえる状況で、この単語を大きな声で言うんですよ。『恥ずかしがらないで大きな声で言いなさい!!』って言われてね。恥ずかしいと思いながらも言っているんです、オマ○コが大好きです!!って。」

玉袋「あれはわざと大きな声で言わせるんだよな。部屋のしきりみたいなものはあるんですけど、あっちからも声が聞こえる。そんな大声を出したくないと思うんだけど、最終的には出しているんですよ。」

水道「それから顔面騎乗されて、『どうなの?私のクサァ~イオマ○コ舐めたいんでしょう。言ってごらんなさい』って言われるんですよ。女性のアソコに対して、クサイオマ○コなんてどう考えたって言うわけないじゃないですか。たとえ、そう思っていても言えない。言えないことを大声で言わされることによって、頭の回路がプツンプツン切れていくのがすごくよく分かるんですよ。詰め将棋のようにどんどん追い込まれていって、自分が女になっちゃう。相手が上になった状態で、『大きな声でいいなさい。どこが気持ちいいの?』って言われ続けると、どんどん自分が壊れていって、気づくと宇宙に飛んで5分ぐらい帰ってこれないんですよ。」

玉袋「ほんとすごかったな。僕も先生とファイトしたことあるんですけど、発射の気持ちよさが全然違いましたね。3Pもすごかったな。もちろん女性が二人で、熟練の先生とその弟子。すごく厭らしい二人の女性に責められる。もう堪えられないですよ。」

水道「イった瞬間はデススターが爆発して、2001年宇宙の旅のオープニングみたいな音楽が流れて、人類創世物語ぐらい壮大なところまでいってた。しかも、回数を重ねるごとにどんどん感度がよくなっていく。俺の場合は、先生とヤってるうちに手が合うようになってくるんですよ。そうやって呼吸が合ってくると、先生も評価してくれるし…」

玉袋「射精するのは一緒なのに、出した後のドカーンっていう爆発はすごかったな。普通だったら、出した後はささっと拭いて終わりじゃないですか。そうじゃない。『悪霊がやっと出た!!』みたいなとにかくすごい感じ。」

イマジネーションが一番厭らしい 浅草キッド05
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