昔、GOROとかプレイボーイとか溜まった性欲を解放してくれるものはありましたけど、実はすぐに飽きたんです。なぜなら、中学の頃に本屋でＳＭ系の雑誌を見たからです。当時、もちろんＳＭなんて言葉も知らないので、「何だろう、これ？」とこっそり見たら、それはそれはショッキングな写真でね。「俺が見たいものは、これだ!!」という感じでした。

学校の帰りに本屋に寄り、ＳＭ系の雑誌を立ち読みする。これに禁断の実をかじるような楽しみを感じていました。その頃からＳＭ小説も読んでるし、……なんか暗い少年ですね。ＳＭ系の雑誌がすごく欲しかったんですけど、さすがに買えないので万引きしたことがあるんですよ、今だから言えますけど（笑）。ほんと、バレなくてよかったなあ。

その雑誌を読んで気づいたのは、縛られている女性が僕を一番勃起させてくれるということ。もちろん、他の雑誌を見ても勃起はするけど、センズリをしたいとまでは思わなくなった。裸とか性器を見れば一応満足することはするんですけど、ＳＭの方がはるかに淫靡な興奮があったんです。自分はおかしいんじゃないかと思っていたので、友人と性の話題を交わすことはなかったですね。ＳＭが好きという自分がすごく恥ずかしかった。こんなふうに自分の性癖を公言するのは初めてですけど、僕にとってのエロやポルノはＳＭがとても重要なキーワードなんですね。

僕が好きなＳＭは、立って足を広げている縛り。そしてそのまま吊ったりしてね。吊りが好きなんですよ。マニアとしては、あの宙吊りされている肉体が放つ感覚が最高にいいですね。上半身だけとかクリ○リスだけとか部分的なものではなく、全身を使ってその女性を変貌させていく感じが一番見ていて楽しいと思いますね。

それを見ていると、本当にこの女性はマゾなんだなと思える人がいるんですよ。顔の表情だけではなく、全身から溢れ出てきている。もう少しちゃんとその世界を知ってからですけど、一度でいいから緊縛の映画を撮ってみたいですね。