大阪を拠点に多方面で活躍中のぜんじろう。セックスは初級と公言する彼は誰もが抱いた先生への憧れ、遅咲きの性の理由、そして苦い青春の体験など頬を赤らめながら語ってくれた。意外と照れ性なぜんじろうが提案する本当の性の興奮とは何か。
フランス書院文庫の中から読みたいものを探す時って、自分が体験したことがキーワードになりますよね。
僕、高校の時に保健室の先生がすっごい好きだったんですよ。保健の先生って怒らないし、必ず喋り返してくれるしね。人妻なのに「付き合おうてくれ」と告白をしたり、アプローチもいろいろしました。病気をして保健室へ行くのはもちろんのこと、どうやって自分に振り向いてもらおうかと作戦も練ったんですよ。でもね、所詮高校生だから、あんまりいい作戦は思い浮かばなかった。
どうやってその先生を口説いたらいいのかを学ぼうと思って、女教師ものの本を無茶苦茶買いましたわ。それらを読んでみると物語の中の男はけっこう強引だったんですよ。「僕も強引にいかなあかん」と思って、ある日誘ったんですわ。「足、捻挫した。歩いて帰れへんから車で送ってくれ」って言って。送ってもらってる最中に道を嘘ついて、自分の家とは全く反対の山の方へ車を走らせたりしてね。「こんな所、家あんの?」「ある、ある」とか言いながら。やってないから言えますけど、その時は本当に「犯したろうかな」と思いましたわ。でも、根性なかったから、できなかったけど。
当時、その先生はたぶん30過ぎだったと思います。僕は松田聖子に似てると思ってたんですけど、周りはたぬきに似てるって言ってた。それで3年ぐらい前に卒業アルバムを見たら、僕はボケ入ってましたわ。ピスタチオみたいな顔してたんですよ。全然、松田聖子じゃなかったですわ。
その先生を好きになったきっかけは修学旅行の時。僕、悪いことしちゃって途中で帰されたんですわ。帰りのパーキングエリアで逃げたろと思って柵を越えて山に入ったんですけど、逃げることもできず引き返してきてしまって…。そうこうしているうちに主任の先生に見つかってこっぴどく怒られた。そこで慰めてくれたのが、保健の先生だったんですわ。
この『人妻保健教師・悠子 私を性奴にした少年 (鳳春紀著)』は保健の先生で人妻。まさにこれですわ。たぶん、これを読む人はみんな少年になるんですよ。誰しも学校に行っていたので、当時の記憶がきれいに蘇ってくるんだと思います。