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今月の放言

いわゆるメガネフェチ パパイヤ鈴木

直筆短冊

独特のスタイルが人気のおやじダンサーズを率いるパパイヤ鈴木。彼がクリエイトする肉体の鼓動は、儚くも精力的なリズムを奏でる。そんなダンスが生まれる背景にあるのは何か?パパイヤ鈴木がダンスとエロについて語ってくれた。

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プロフィール パパイヤ鈴木

1966年6月29日生まれ。東京出身。幼少の頃より父親のラテン音楽を聞き、気がつけば踊っていた!第18回世界歌謡音楽祭で日本代表ヴォーカリストとして武道館のステージに立ったこともある。振付師、ダンサーとして活躍する傍ら「おやじダンサーズ」を結成し、「やきとりサンバ」でデビュー。また喜納昌吉&チャンプル-ズやスーパーバタードッグ、クラムボンなどのマニピュレーションも手がける才人。

第4章 みんなエロを考えてる

フランス書院さんって題名がすごいですよね。もう、素晴らしい。例えば『処女姉』(岡部誓著 '00刊)なんかはいい感じですねー。姉なのに処女なんですよね。それがなんかいい。

メンバーの中嶌ジュテームの弟に子どもが二人いるんですよ。弟なのに子どもが二人、お兄ちゃんなのに独身。こんな風に屈折した感じがいいですね。

僕、普通じゃないのが好きなんです。だからといって、変態系は好きじゃないですね。変態系ってあれでしょ、獣姦ってやつですよね。え?いきすぎですか(笑)。そういうのはチャレンジものに見えちゃってね。あくまで日常にあるかもしれないと思わせる設定じゃないとね。

フランス書院に『Shall We レイプ? 淫獄の美人姉妹』(巽飛呂彦著'96刊)ってあるじゃないですか。タイトルとしては、こんな感じのも好きですよ。同じようにちょっと茶化した名前が札幌の風俗店にあったんです。たしか、『ぬれよんチンちゃん』(笑)。しかも、同じロゴ。全く正反対な子ども向けとかお堅いものを茶化すって面白いですよね。僕がフランス書院のタイトルを考えるなら、んー、そうだな…、『みんなのお巡りさん ワンワン』とか(笑)。

僕ね、いろんなコラムを書かせてもらってるんですけど、たまにエロ小説っぽくなったりするんです。例えば、デジカメについて書いてても自然にそういう内容になったりとか。

なぜかというと、僕がおやじダンサーズや振付をしてる時って必ずコンセプトにエロがあるから。たぶん、これはみんなそうなんじゃないですか。ロックバンドにしても、95%が恋愛の歌ですよね。やっぱりみんなエロを考えてる。僕らはたまたまそれをダンスで表現してるだけなんですね。

何かを打開する力とか、何をしても生きていた方がましみたいな今を肯定する力を生命力というものに求めてしまいますね。今の自分にオス的なものが足りないから、生命力に憧れてるのかもしれない。レイプとか監禁ものに惹かれてしまう理由もそこにあるんでしょうね。

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