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今月の放言

男ならセックスは純粋に ロマンポルシェ。

直筆短冊

真の男道を説くことにより、混沌とした世界を創り出す“ロマンポルシェ。”。世の中の腑抜けな男たちには理解が難しいと思われるかなり強引な理論で性を語ってくれた。彼らが男道を歩む理由がここにある。

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プロフィール ロマンポルシェ。

1997年1月、男独自の曲がった価値観の啓蒙と、いにしえの80年代ニューウェイブサウンドだけが持ついかがわしさの復権を旗印に結成し、同年7月より都内ライブハウスを中心に活動を開始。'98年アルバム『人生の兄貴分』をリリース。スーサイドスタイルの無機質な打ち込み音楽と、「男とは何か」を一方的に説教するという唯一無二のパフォーマンスで注目を集めている。

第1章 性の公式

掟ポルシェ(以下掟) 基本的に、あんまり本は読まない。だから、シチュエーションとかに凝ったりしないね。SMには絶対向いてないよ、俺。性器そのものだけで十分。しかも、大好きなのはデカい乳輪で、自ずと巨乳も好きだしね。

よくいるじゃない、「巨乳好きだけど乳輪は小さいほうがいい」っていうヤツ。そんなもの無茶に決まってるだろ!!生物学的に見てありえない。ニセモノだ!!そんなもん、肉なしでネギだらけの牛丼みたいなもんだろ!!

この乳輪好きの嗜好をたどっていくと、たぶんね、自分の母親の乳がデカいっていうのがあるんだよ。だからといってマザコンの気は全くないんだけど。

それと同時に昔の日本ではあまりイヤらしいものは手に入りにくかった。あるいは昔の日本は栄養状態がよろしくなかったので、あまり巨乳の女の子がいなかった。だから、イヤらしい=外国製っていう公式ができあがった。例えば、スウェーデンっていう国の名前を聞くだけで、イヤらしいと思ってしまう。北欧、デンマークと聞くだけで、スカンジナビア半島のちょっとカリが張ったいいカタチを思い浮かべるわけ。

そういうね、世代として、洋モノ=巨乳好き=デカい乳輪好きという公式が成り立ってしまう。しかも、あの一段盛り上がってる感じを乳輪と言わずに“乳暈”と呼ぶ、みたいなね。ああいうものにグッと来る。

ロマン優光(以下ロマン) 昔は、太っていることと巨乳は分割できなかった。今は胸が大きくて、スタイルがいい女の人がすごくたくさんいるね。

掟 しかも、女はかなり男性化してきた。フランス書院を読んでて、ちょっと疑問な部分があるんだよな。それは女の口調。本当にイヤらしい女はこんなに女らしい口調じゃないだろうと。普段は男性的な女のほうが、セックスに対して貪欲だと思うよ。まっ、演じるっていう意味であれば、この口調でいいんだけど。

ロマン 逆に普段、男っぽい女がセックスになるとやたら女らしくなる。これから考えると、リアリティがないかっていうとそうじゃない。たぶん、世代によって感じる違いじゃないか。

掟 たしかにそれは言える。世代によってエロな印象を受ける単語はかなり違う。例えば、今、スウェーデンって言っても誰もイヤらしいとは思わない。若い子にはスウェディシュ・ポップの印象しかないかもしれない。

でも、俺にとってスウェーデンはフリーセックスの国なんだよ。俺たちの世代のアイドルで川上麻衣子っているけど、彼女はスウェーデンからの帰国子女だった。もうそれだけでエロの可能性は無限に拡がる。

俺はあまりイマジネーションに頼らないほうなんだけど、こればっかりはね。「肉=旨い」と同じように、「川上麻衣子=スウェーデン=スケベ」っていう公式が頭の中で成立してた。しかも、向こうの性教育事情を包み隠さず話したりと期待を裏切らなかった。

ロマン ちゃんと戦略をとってたってことだな。このように世代によって、イヤらしく感じる言葉って若干違う。オレは全く逆の設定重視だから、こういう女はこんな口調なんだなって楽しめるね。

男ならセックスは純粋に ロマンポルシェ。01