真の男道を説くことにより、混沌とした世界を創り出す“ロマンポルシェ。”。世の中の腑抜けな男たちには理解が難しいと思われるかなり強引な理論で性を語ってくれた。彼らが男道を歩む理由がここにある。
掟 自分は、言うてみれば非常に常識人だという意識がある。で、男っていうのは非常識であらねばならないと。それを痛烈に思い知らされたのが、90年代の梶原一騎先生のリバイバルだった。彼の私生活に見える理不尽さは自分の中にない。男として生きるっていうのはそうに違いないと思って、まっ、憧れだね。
でも、男として非常識さを求めてはいるものの、俺個人はいたってノーマル。アブノーマルには一切興味ない。そういう女と付き合ってたこともあるけど、俺には向いてなかった。相手が歓ぶことなら一応ヤってみるけど、頼まれても不可能なラインがあるよね。
俺はアスリートとしていいセックスができるのが一番。運動選手のように、「今日は才能を発揮したな」って思った時が俺にとって一番エロなんじゃないかな。
ロマン 俺には不可能なラインってないな。実際問題として、「ここでやったらヤバい」といった対社会的な理由はあるけど、精神的に不可能なラインはない。とりあえず経験だから。
掟 あっ、でも小便ぐらいは飲めるよ。てゆうか、飲みたい!キレイな女の人のものは何でもキレイだと思ってるし。乙葉の小便とヤワラちゃんとセックスのどっちか選べって言われたら、98%の男は乙葉を選ぶよ。飲む時のプライドは傷つかないかって?プライド?そんなもん、俺はないよ。でも、これってエロじゃないな。
ロマン 十分、エロだよ。飲尿って社会的に見たら、アブノーマルだし。俺も飲尿の経験があるから分かるけど、その常識を踏み越えることに快感があるんだ。
掟 その踏み越えることに快感を覚えないんだな、俺。
ロマン そこがおかしいんだって。
掟 みんなは「踏み越えてる、踏み越えてるっ!」って脳が反応してるわけでしょ。俺、全然反応してないもん。セックスにおける設定は、オレにとって全く関係ない。
エロビデオを選ぶ時だって、大体のパッケージは乳輪の形が出てるからね。タイトルでグッとくることはない。タイトルが凝っているものはドラマ性が盛り込まれているから、逆にオレにとっては勃起を萎えさせる要素になる。全てのパッケージは乳輪だけでいい。余計なものは何もないほうがいい。
たぶん、フランス書院を買う読者って文字を頭の中にインプットしていろいろ考えて勃起するんだろうけど、できないんだよ、それが。こうやってたくさん並んでる表紙を見てても、オレは絵しか見てない。