魔性の美貌、グラマラスな肢体に益々磨きをかける青田典子。セクシーアイドル時代から常に男性の視線にさらされてきた彼女の心の内にあるものは一体何か?ポジティブな生命力が漲る30代の女性として、今の自分を露わに語ってくれた。
男性を意識し始めたのは、中学の時。私は愛媛から東京に転校したんですね。でも、前の学校に好きな先輩がいたので、ずっと手紙のやりとりをしていました。それで高校受験が終わった春、久しぶりに愛媛に帰って再会したんです。
通っていた中学の屋上へ一緒に行き、「懐かしいね」って話してたら先輩が急に私の肩へ手をまわしてきたんですよ。「これはまずいかも」と危険を感じてたところ、唇を奪われてしまった。これが私のファーストキスでしたね。
一見すると、ロマンチックな思い出。でもこの頃から、好きな気持ちと裏腹に「男性って怖いな」と思い始めたんです。男性が求めることは「手をつないで買い物してルンルン~」みたいないわゆる女性が求めることとは違うって分かってしまった。それ以来ですね、好きだけど、早く帰りたいっていう矛盾が始まったのは…。
だって、それぐらいの女の子って、たとえ好きな先輩とでも性的な関係まで発展しにくいじゃないですか。好き=セックスじゃないんです。
その後も先輩と何回か会ったんですけど、例えば、映画を一緒に観に行っても、上映が終わるとその場で「じゃあ、さよなら」って先に帰ったり…。何年か後に会った時に言われましたよ、「そんなに俺と一緒にいたくなかったのか?」って。
でも、青春時代の男性に対する悩みはそれぐらい。高校に入ると自分に対する悩みの方が大きくなった。自分が女性という生き物であることに芽生えたんです…。
それまでは自分の容姿なんか一切興味なかったけど、自分のスタイルがやたら気になって鏡ばっかりよく眺めるようになった。塾に行って勉強して、「とりあえず1番取る!オール5取る!」みたいに勉強ばっかりで自分に対して全然意識が向いてなかったんです。
それが高校に入り、男子からいろいろホメられたりして見られることに喜びを感じるというか、すごくナルシスティックになった。
例えば、色白だったので、「あたしって、色が白くて、肌がキレイ」「あぁ、ぷりんぷりんしてるぅ」とか、鏡を見ながら「あたしのうなじってキレイだなあ」って(笑)。色の白さとうなじは当時の私の中で最も好きだった部分ですね。