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今月の放言

年上じゃないと物足りない 矢部美穂

直筆短冊

女優業を中心にテレビドラマ、舞台、写真等で活躍中のタレント・矢部美穂。人気アイドルとしてデビューし、今や大人の女性の色香を漂わせる彼女はどのような恋愛、性体験をしてきたのだろうか。男なら誰でも気になる女性の微妙な心の揺れを自らの経験を交え語ってくれた。

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プロフィール 矢部美穂

1977年6月7日生まれ。北海道出身。1992年「NEW MOMOKO CLUB(学研主催)」グランプリ受賞。雑誌グラビア塔で活躍後、バラエティ番組でテレビデビュー。現在、女優業を中心にテレビドラマ、舞台、写真などで幅広く活躍中。

第1章 日記の秘密

今、インターネットで『蒼い告白』っていう官能小説を公開しているんです。官能小説みたいに男性の視点に立ったものに対してはそんなに抵抗はなかったんですよ。グラビアのお仕事とかしてるので、男性がどんなものが好きなのかなって考えたりするので全然平気です。男性と女性の好みって違うので、参考になるものがあったらむしろ欲しいぐらい。

『蒼い告白』は私の日記が元になってます。だからってセックスのことばかり書いてたわけじゃないですよ。当時付き合っていた彼とのことを書いていたんです。その日記をたまたま社長に見せたら「面白いね」って言ってくれたんです。それで演出家の方に見せたらさらに話が盛り上がり、「美穂ちゃんの実体験に官能的な部分をプラスして書いてみない?」って。こんな感じで気付いたら官能小説を書くことになっていました(笑)。でも、いざ書こうとしても、それまで作家になろうと思って努力してきたわけじゃないし、ましてや官能小説は無理ですよ。一人では無理だったので脚本家の方などに協力してもらいながら少しずつ書きました。

日記ってやっぱりすごく恥ずかしいものじゃないですか。小説だったら「ウソです」って言っちゃえばそれで済むんですけど、日記だとそうはいきませんよね。私に隠れている本当の自分を他人に見せてるようなもの。かなり抵抗があったんですけど、その恋愛からけっこう時間も経っていたので「いいかな」って。

だってその日記には、例えばデートのマーク、セックスのマークみたいに自分なりのマークがあちこちにあったんです。そのマークを見れば「この前は○○日に会ったんだ」「この日は電話をくれた」って確認する楽しみがあるんです。男性は記録に残したくないかもしれませんけど、女性は残したい人が多いと思います。男性が今日はヤったからハートマーク、あんまり良くなかったから三角、なんて書かないですよね。

やっぱり日記を書くのって「思い出したい」「忘れたくない」っていう時です。付き合いが安定したら日記なんて書かないですからね。二人の関係が不安定な時は何かうれしいひと言を書いたりしてたんですけど、落ち着いたら何を言われても書かないと思うんですよ。

でも、書かれてる男性のほうは「そんなことまで書くなよー」って思うんでしょうね(笑)。下手なこと言えないですよ、証拠に残ってるわけですから(笑)。

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