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今月の放言

俺はマザーファッカー 藤原喜明

直筆短冊

「関節技の鬼」または「テロリスト」として常に注目を浴びてきたプロレスラー、藤原喜明。プロレスの神様、カール・ゴッチ直伝のサブミッションを駆使し戦っているその姿はまさに“鬼”そのものだ。そんな彼が“今だから言える場外の暴れっぷり”を存分に語ってくれた。

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ロフィール 藤原喜明

1949年岩手県生まれ。1972年11月藤波辰巳戦でデビュー。その後、新日本、UWF、藤原組と活躍の場を移す。また、プロレスだけではなく映画、TVのバラエティやドラマに出演。主な出演作品として映画『御法度』『くノ一忍法帖 自来也秘抄』『令嬢強奪』、NHK大河ドラマ『毛利元就』他多数。

第4章 好みの女

この前、約30年ぶりに最初に付き合った女と再会したんだよ。付き合ってた当時は、俺が23歳で彼女が48歳。2年ぐらい付き合ったかな。最近、整理してたら彼女の電話番号がたまたま出てきたんだよ。自分で電話するのもイヤだから事務所の子に電話をさせたら「出ました!出ました!」って連絡がとれたんだよ。

今はどうなっているんだろうって会ったら、もう78歳にもなるのに化粧をきちんとしてキレイにしてるんだ。で、話を聞いたら、旦那が4年前に死んで今は70歳ぐらいの彼氏がいるという話だ。彼氏がいるならと思って「俺、バイアグラを持ってるからあげようか」って言ったら、「いらない」だって。「彼のはしっかり固くなるから大丈夫」って言われたんだよ。

俺さ、それを聞いてものすごく幸せな気分になったんだ。「良かったぁー」って。性ってさ、俺らが教わった時は「汚い」とか「こっそりするものだ」っていうのがあったけど、そんなことないんだよな。ものすごく大切なものなんだよ。80歳近くになっても、ときめきがあればキレイになれるし、それが生きる力にも繋がっていく。ホント、素晴らしいよ。

今回会った彼女と同じように俺が今まで付き合った相手は、年上の姉さんっぽい人が多かったな。要するに俺、マザコンっぽいんだよ。というのは、田舎の寒いところでいっつも親父にひっぱたかれていて、それをかばってくれたのが母さんなんだよね。だから、俺は年上の女に惹かれるのかもしれない。無意識に母的なものを求めているのかもな。だから、フランス書院でムラムラってなるのはやっぱりこれ、『義母の黒い下着に狂わされて』(尾崎嶺著 '03刊)。

これってほら、義母っていってもお母さん。タブーを犯してるでしょ。俺にぴったりだよ。ただし、表紙のイラストがちょっと俺好みじゃないな。俺がこの本の表紙を描くとしたら、そうだなー、真っ黒な所に蝋燭が1本。火がゆらゆら揺れてる。その暗闇の向こうに義母が寝てるんだよ。これがある意味、俺の最高の妄想の世界だな。絶対にヤっちゃいけないこと、つまり禁断のセックス、マザーファッカーだよ。うちの母さん、もうちょっとキレイだったらな…(笑)。さっき俺のタイプは胸と尻が大きい女って言ったけど、それって母さんなのかもしれねえな。

俺はマザーファッカー 藤原喜明07
俺はマザーファッカー 藤原喜明08