写真集、Vシネマなどで妖艶な肢体を惜しげもなく披露する濱田のり子。大人の色香を纏い、男性を包みこむ余裕さえ感じる彼女が男性に求めるものとは?写真集では見ることができない濱田のり子の素顔に迫る。
芝居を始めてすぐの頃に、フランス書院さん原作の台本をいただいたのを憶えています。
私、ずっと歌手をやっていたので、それまでお芝居をやったことがなかったんです。映画デビューはしたんですけど、本格的に演技をしたことがなくって…。それで最初にいただいたのがフランス書院さん原作の台本。すごく印象に残っています。
その時点では、私がやるってことも、その映画を撮るってこともまだ決まっていなかったんですけど、「とりあえず読んでみないか?」っていただいたんです。
残念なことに、たしかその作品は流れてしまったんですけど、とにかく印象的で…。すごく官能的な描写で、「私、できるのかしら…」って不安を感じたことを憶えています。だって、車の中でのセックスシーンがほとんどだったの。正直言えば、抵抗があったんです。何に抵抗があったかっていうと、まず人前で裸を露出して、さらにセックスシーンでしょ。
それがね、女優を始めて何年か経っていろんなことに慣れてきたらまた別だったんでしょうけど、いきなりね、自分がみんなの前で過激なセックスシーンをできるのかしらって。だって、キスシーンだってしたことがなかったんですよ。
それまで映画にも出たことはあったんです。『ザ・オーディション』っていう作品なんですけど、自分たちの実生活が映画になったようなもので、芝居というよりドキュメンタリーみたいな感じ。だからお芝居については何にも分からなかったんです。
最近はVシネマとかもけっこう出てるんですけど、まぁー、役作りをあんまりしていかない方がいいですね。というのは、役作りをしていっても、実際の現場で全く違うことが多いんですよ。それとね、監督は男の方が多いんですけど、例えばスカートを穿くにしても、「もうちょっと短くならない?」「やっぱり網タイツがいいなー」「もっとおっぱいの谷間が見えたほうがいいかな」って。私ね、まだそういうセクシーさって分かんないんですよ。
女から見るセクシーさって、ふっと薫ってくる、なんていうか渋さみたいなものだったりするんです。決して見せればいいわけじゃないと思う。でもね、見る人はそういうのを求めてるんだろうと思ってるから、監督はそう言ってるんですよ。それも分かってはいるんですけどね。