映画、舞台、TVと精力的な活動を続ける細川ふみえ。デビュー当時、グラビアアイドルとして絶大な人気を誇った彼女だが、実はその華麗な振る舞いの影に大きな悩みを抱えていた…。30歳を越え、女性として一皮剥けた細川ふみえが女の本音を語ってくれた。
90年にデビューして、12月1日でちょうど13年。30歳を越えて変わったことといえば、人にどう思われるかを気にして怯えることが少なくなってきたような気がします。
グラビアや写真集の仕事を主にやっていた頃は、とにかく胸のことを色々言われてもどう受けとったらいいか分からないことが多かったんです。だって「大きくて、魅力的」とか「大きくて、素敵」とはあまり言われなかったから。それに“巨乳”って初めて言われた時は、病気扱いされてる感じがして、すごく失礼だなって思ったんです。
芸能界の胸の大きい子というイメージで、名前と一緒に覚えてもらえるお得感よりも、女性全体に対して失礼じゃないかとも思ったんですよ。その一方で、名前や顔を覚えてもらえ、それが別のお仕事に結びついてきて、複雑な気持ちで過ごした時期もあったんですよ。
要望されることはほとんどと言ってもいいほど、「水着」とか「ビキニ」とか、「胸の大きく開いたもの」とか。その頃はそれがいつまでも続くとは思えなかったし、いつか飽きられてしまった時、自分はどうなるんだろうと…。時々とても怖くなりました。当時の私は、「見た目の私」から「もうひとつ内側の私」を見てもらえるようになりたいとそればかり考えていました。でも、少しずつながらお芝居の仕事をさせていただけるようになり、ようやく本当のスタート地点に立てているような気がして…。
今は、肌の露出に対する意識も以前とは全く変わりました。女性という性を誇りに、そして最大限に活かすことができたらと素直にそう思います。写真の仕事も以前よりもっともっと好きになったと思います。
私を見たいなら見て、いやむしろ、よく見てほしいって思うようにもなった。目玉が左に動くか右に動くか、そんな目の動きひとつまでちゃんと見てほしいなと思うくらい。
今の私がフランス書院さん原作の映画にヒロインの役で出るとしたら…、あくまでタイトルから受けただけの好奇心ですが、『トリプル相姦 私の兄・僕の叔母 』(高竜也著 '03刊)。ちょっとだけこのタイトルには興味があります。このお話みたいに、年上の女性に惹かれる男の人って今は多いみたいですよね。熟女という言葉から受けるイメージは、…この言葉もまた、もし言われたとしたら複雑な気持ちになると思いますよ。