男を魅了してやまない官能的な振る舞い、歯に衣着せぬ大胆な発言…。杉本彩は男も女も羨むそんな開放的なオーラを放ち続けてきた。“女王様的強い女性”のイメージが強い彼女だが、ここ最近は正反対の「私はM」発言。杉本彩に何が起こったのか? 艶やかで美しいその肉体の奧に秘めた本音を語ってくれた。
官能小説は好きなので、フランス書院の本は読んだことがあると思います。だいたい海外に行く時に何冊か本を買いますよね。その時、官能小説は必ずといっていいほど買います。選ぶのは、やっぱり私と同じ30代の女性が出てくるようなものが多いですね。
私はもっと女性に官能小説を読んでほしい。だって、女の人の方が内容を理解できるようなものがいっぱいあると思うんですよ。女性向きに出ている官能的なもの、例えば、レディースコミックにしても過激なものがたくさんありますよね。ああいうのをけっこう買っているから、女性だってホントは読みたいはず。
このような官能小説は男の願望である女性像を描いていると思うんですが、女性にとってもそういう願望はあると思うんです。むしろ男と女っていう性別よりも、その人自身がどういう願望を持っているかでしょうね。
でも、多くの女の人が求めているのは、自分をお姫様的、女王様的に気持ち良く扱ってほしいっていうこと。その裏には男の人を虐めたいという欲求も潜んでいると思うんですけどね。もちろん、私にも両方の部分があって、強いていうなら私は究極のMなのかな。
というのは、SとMの関係を見ていると、必ずSがMに一生懸命尽くしているんですよね。Mが感じるように、喜びを得るように、SがMのために奉仕している。裏を返せば、Mの方がSだったりとかね。『花と蛇』の映画を撮った時もプロのSとMの方の関係を見ていたら、SはひたすらMの言いなりになっているんですよね。自分も前から実感していたことですけど、SとMの関係についてあらためてそう思いました。
女性にとって縛られることは相手に判断を委ねることですよね。相手に全てを委ねたいという気持ちはすごく理解できるし、趣向としてはすごく好きです。痛い思いをして肉体的に追いつめられるのはイヤですけど、精神的に私を追いつめてくれるなら受け入れてしまうと思います。そんな刺激を私に与えてくれる男の人はすごく好きですし。
人を追いつめることには、ある程度のインテリジェンスは必要だと思うんですね。むしろ、精神的に追いつめて、そこから快感を生み出すことってそういう人じゃないとできないですよ。だから、私の理想はそういうインテリジェンスな変態。私は奴隷になって、愛されながらも凌辱されたいんです。
みなさんもそうかもしれませんが、私にはS的なイメージが強いと思うんです。社会においては男の人から崇拝される、いわゆる女王様的な扱いがすごく好きですけど、一歩そこから離れた時に関係性が変わるっていうのが理想的かな。