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今月の放言

きゅんな快楽を求めて 川上史津子

直筆短冊

幼少時代、父親が読んでいた雑誌をむさぼり読むことで、活字への渇望と性への興味を満たしていたという歌人、作家、舞台女優というマルチな活動をこなす川上史津子。「エロねーちゃん」を公言してはばからない彼女のもつ性愛観とは? 「日本一のエロ短歌女優」をもってしても、決して31文字ではおさまらない、ディープな実体験と世界観があった。

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プロフィール 川上史津子

1971年9月21日生まれ。歌人で作家で舞台女優。直球勝負で性を詠い幅広い世代の支持を得る「自称・日本一のエロ短歌女優(笑)」。著書は『処女歌集 恋する肉体 koisuru karada』、『えろきゅん』があり。また現在、携帯小説『恋する放課後♪』を連載中なので、こちらもチェック。

第2章 獲物は秒殺

男性は、会って2秒で「この人とは“する”だろうな」っていう人と「それ以外」に分かれるんです(笑)。ちなみに去年の私のテーマは“ラテン女でいこう!”。「私とするの? しないの? しないの?! じゃあいらな~い」みたいな(笑)。去年知り合ったイタリア人の男性とセクシュアリティーについて話したとき、とても明るくてハッキリしててイイなと思って。もう、お互いカタコト英語でゲラゲラ笑いながら話したりして。

 私のタイプは、パッと見てバイタリティーがあって明るいオーラの出ている人。実は私、男性からアプローチされることがあまりないんです。モテないので、自分からいくしかない(笑)。で、アプローチしてダメだったら「あ、ごめんなさ~い!」ってエビのように後ずさり。相手に言わせるようにもっていくほどのテクニックもないですからねえ(笑)。

忘れられないのが、あるパ-ティーに行った時、思いっきりストライクな人がいて、私の胸にハート型の大きな穴があいたんです(笑)。彼は翌日から仕事で遠くへ行っちゃうと聞いたので、隣りに座って、「どうしてもっと早く会えなかったのかしら」みたいな事を言ったら、「ええっ!?」って驚かれたので、「私は今日アナタに“ロック・オン(一目惚れ)”しちゃいましたから」って告白したんです。「そこまではっきり言われたら、むしろすがすがしいですね」って。それでそのまま“お持ち帰り”してしまいました~(笑)。もう、小さくガッツポーズ! 結局その人とはそれっきりでしたけど…。

過去に一度、結婚しようと思った人がいたんです。その人とは大学出てから7年くらい付き合ったのかなあ。長く続いたのはその人くらい。両方の親に会いに行ったりもしたんですけど、遠距離が何年も続いてしまって。私の“遊び”は…バレてないと思うんですが(笑)。

付き合ってもいいなと思う人としかセックスはしないけど、付き合うって決めないとしないかっていうと、そうでもないんです。好きになると「この人はどういうセックスするのかな?」って知りたくなるんですよね。ホント、それが全て、みたいなところがあって、どんなにスウィートトークをしても、セックスのマナーがダメだとダメなんです。殿方の本性は全部ベッドの上で出ちゃいますから。

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