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今月の放言

きゅんな快楽を求めて 川上史津子

直筆短冊

幼少時代、父親が読んでいた雑誌をむさぼり読むことで、活字への渇望と性への興味を満たしていたという歌人、作家、舞台女優というマルチな活動をこなす川上史津子。「エロねーちゃん」を公言してはばからない彼女のもつ性愛観とは? 「日本一のエロ短歌女優」をもってしても、決して31文字ではおさまらない、ディープな実体験と世界観があった。

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プロフィール 川上史津子

1971年9月21日生まれ。歌人で作家で舞台女優。直球勝負で性を詠い幅広い世代の支持を得る「自称・日本一のエロ短歌女優(笑)」。著書は『処女歌集 恋する肉体 koisuru karada』、『えろきゅん』があり。また現在、携帯小説『恋する放課後♪』を連載中なので、こちらもチェック。

第4章 タブーのない人が好き

セックスは相手を思いやるっていうことが、最低で最大の条件ですね。自分が「今、気持ちいいの」って相手に伝えるのも、相手が「こうしてほしい」という事をしてあげるのも思いやりだと思うんです。私が「コレはどう?」ってしてあげたら向こうが「お? そう来たか! じゃあ俺はこうだ!」って。そうできたら、セックスの快感って天井知らずだと思うんです。

だから私は受身で、かつ攻めますよ! あらゆる技をくりだして(笑)。むこうが気持ちよがってるのを見るのも好きだし、自分が受身でわけがわからなくなるくらい気持ちよくなるのも好きです。終わったあともケアをしてくれる人だと「また会いたいな」と思うし、勝手に寝ちゃうと「もうイイや」って。でも最近は、今まではこうしたほうがいいんだと思っていたのが、人によってガラッと変わったりすることが多いので、相手が変われば、イチから、いえゼロからのスタートですけどね。

私はマスターベーションもする方で、疲れた時など寝る前にピンクローターを使います。セックスにだって持ち込んだりもします。男の人って、使ってよくなる人とダメになる人がいますねー。「俺よりピンクローターのほうがいいんじゃないか?」って、男のプライドに関わる、みたいな。「それはそれって感じで、気にしなくていいんじゃない?」って思うんですけど。あとその振動が生理的にダメで萎えちゃう人もいて、それは「あ、ゴメンなさい!」って。

私は何においてもタブーがない人が好きみたい。「とりあえず、試してみようよ」って、やってみて「やっぱりダメだった」ならいいけど、最初から敬遠しちゃうのはつまらない。とりあえず何でも飛び込んでみたいんです。だから2人に合意さえあれば、アブノーマルってないと思うんです。どちらかが「イヤ!」と言わなければ何をやっても全然いい。セックスでは、お互いの「楽しくて、気持ちいい」を大切にすることが一番だと思いますね。ちなみに最近は鏡の前でするのが好きです(笑)。

きゅんな快楽を求めて 川上史津子07
きゅんな快楽を求めて 川上史津子08