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今月の放言

受け身こそセックスの奥義 加藤鷹

直筆短冊

AVの創世記より男優として活躍し、最近ではテレビ番組や本の執筆など、活躍の場を広げている加藤鷹。セックスのプロとして男女の垣根を超えて存在する彼への絶対的支持、常人は持ち得ないキャパの広さ、そして“哲学をもたないという哲学”。セックス、恋愛、人間…、“加藤鷹イズム”とは果てしなく広く、そして深いものだった。

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プロフィール 加藤鷹

1962年生まれ。秋田県出身。'88年のデビュー以来業界の第一線で活躍し続けているカリスマAV男優。また最近では本の執筆も手掛けており、『秘技伝授』シリーズや『究極奥義』、『LOVE SEX―歓びの18体位』など、出版すれば確実にヒットするという売れっ子作家としての顔をもつ。また人気のサイト『加藤鷹の恋愛美学』(EZweb向けサイト) http://e.takamobile.jpもチェック。

第2章 鷹流男イズム

男ってすごく単純で究極を求めると5つくらいしかないと思ってるんですよ。イチローのような運動能力と孫正義くらいの財力、ビルゲイツの頭脳、木村拓哉の顔。で、最後に入ってくるのがセックス。男はみんな、ここにひとつでもあてはまる人間に対して、同性として魅了されちゃうんですよ。だから加藤鷹くらいセックスができればなあって思う人も多分いるわけですよ。僕は男の5大欲望って呼んでいるんですけど、これは時代が変わってもあり続けると思うんですよ。ここを刺激されると男って弱いんです。好き嫌いは別として、やっぱり本能的にそっちに惹かれますからね。でもまあ、これが全て満たされる男なんていないんだけどね。

発想や考え方がすごい自由だっていわれますけど、僕は何に対しても“哲学をもたない”というのが哲学なんです。哲学をもつとそれに縛られるじゃないですか。そうすると成長しなくなるんです。窮屈な生き方は嫌いなんです。何からも影響は受けないし、基本的な発想は“何でもあり”なんでね。それは世の中のことすべてに対して思っていることです。

価値観や人生観、あとはセックス観であったりとか、自分の中の基本的なものは少年時代に培われたものだと思います。だから結構古いと思いますよ(笑)。大人になってからカルチャー的に変わったってことは実はあまりないですしね。やっぱり昭和30年代生まれのガキンチョですよ。家の前でバット持って素振りしたり、隣のじいさんに怒られたり。昔はそんなのばっかりでした。今はそういう大人も減ってきちゃってますよね。ウチはスパルタだったので外にブン投げられたり、離れ小屋で一晩放置なんてザラでしたね。

そんな中で育まれた僕の女性観っていうのは、おそらく母親と祖母でしょうね。東京に出てきてから、親って子供の良さがすごくわかるんだなあってわかりましたよね。また、一番印象に残っているというか、恋愛観やセックス観を教えられたっていう女性もいます。今売られているコミック『5000人を抱いた男』に出ているエリカっていうんですけど、彼女にはすごく影響を受けましたね。

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