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今月の放言

恥じらいの革命家 甲斐正明

直筆短冊

あるときはサーカス団員やバー店長、またあるときは大衆演劇女形…といった遍歴をもつAV界の鬼才、甲斐正明。レンタルAVの'03、'04年連続して回転率トップを獲得し、次々と革命を起こす業界の風雲児は、いかなるエロ遍歴&概念をもって今に至るのか。

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プロフィール 甲斐正明

1971年生れ、AV監督。03・04年のAVレンタル回転率独占首位ながら、05年1月より「高橋がなりに引導を渡した男」としてセル業界を賑わした。素人ナンパシリーズは、カリスマ的な人気を誇る。人気作『顔は新宿 カラダは車中!!』は『笑っていいとも!』(CX)で、新作『獅子舞ファック』は『お笑い登竜門』(CX)でも話題になる。『週間プレイボーイ』05年:AVアカデミー大賞監督賞『週刊SPA!』05年:H系イノベーション大賞企画大賞。名前だけの巨大看板を、04年10月新宿東口・05年6月渋谷駅前明治通り沿いに掲げる。

第1章 理性と犯罪の狭間で

エロという体験で僕が憶えている最も古いものは幼稚園のとき。先生のパンツを必死に見ようとしていたのを憶えてます。スカートの下に顔をもぐらせて。あまりにしつこいから怒られたっていう記憶まであるんですよ。パンツが見たくて見たくて仕方なかった。それしか考えてませんでしたからね。他の子が駆けずりまわっているのに、独りで蔭からそっとパンチラを狙ってましたよ(笑)。先生が他の子に気をとられているスキに見たりとかね。今考えると、当時から女の人に対する興味や憧れが漠然とあって、それがパンツを見るっていう行動になってたんだと思います。「女の人ってなんでチンチンがついてないんだろう」みたいな感じで。

中学校1年のとき、ぐうたらでふがいない自分を更正しようと思い立ち、新聞配達のバイトを始めたんです。もしこれを続けることができたら、こんな俺でも生まれ変われるんじゃないと思って。でも、当時、水商売の女性が住んでいるアパートに新聞を配る機会があったんですよね。毎朝4~5時頃に行くと妖艶なイイ匂いがしたんです。たぶん仕事を終えて朝方帰ってきて、風呂に入ったりシャワーを浴びたりしてたんでしょうね。表に置いてある洗濯機の中には脱ぎたての下着が入ってるわけですよ。「風呂にはどんなキレイな人が入ってるんだろう」って妄想が凄まじいわけです。そんなある日、脱水をかけてるときに出くわしたんです。しかもちょうど終わる瞬間だったんですよ。

これは待ちましたねえ~(笑)。そして止まった瞬間、向こうが気づくよりも早く、洗濯機を開けてパンツを2枚ポケットに入れて、新聞も入れずに走って逃げました。ちなみにそのパンツは中学校3年間ずっと大事に保管してました。当時何であんなことをしたのか分かりませんが、衝動にかられたとしか言いようがないです。もう犯罪者の発想ですよ。

ちなみに僕は女子更衣室の覗きもやってましたね。これは男女っていう意識の垣根がない、小学校のときからずーっとしてました。エロのことしか考えて無かったっていっても過言ではないですよ。さっき話した新聞配達のバイトをして、一番最初の給料で買ったものがエロ本でしたからね。もうヤマほど買いましたね。以来、新聞配達でもらった給料は覗きをするための望遠鏡や隠し撮りするためのカメラとか、全部エロにつぎ込んでました。

恥じらいの革命家 甲斐正明01
恥じらいの革命家 甲斐正明02