イラストレーター、デザイナー、フォトグラファ-。クリエイターとしてさまざまな顔をもつ常盤響。芸術的才能の固まりのような氏が抱く恋愛観や性に対するポリシーは、外見だけみれば先天的なものと後天的なものが入り混じった、ごくごく普通なもの。だが根本的に違うのは、思春期にむくむくと成長した自意識と大人への憧れ。それらはどちらも常人には太刀打ちできない、高い壁と深い闇へと変貌を遂げた。
セックスをしていて「これは違う次元だ」って感じたことがあったんです。女性2人との3Pがあったんですが、これはすごく解放されましたね。恋愛感情があるもの同士でない上に、女の子2人は少しレズッ気のある子だったんです。
たまたま女のコ同士が出会って、2人とも僕のことを知っているっていう話になって、改めて紹介して欲しいみたいな感じになったんです。そしたらどうも2人でするのが恥ずかしいから、お互いを知っている僕が間に入るっていう感じで。そのとき思ったのは「これは自分が中心のセックスでないんだ」ということですよね。基本的にはレズのセックスなわけですから、僕の存在はサブですよ。あと1対1ではないということがまたよかった。男2人の3Pだと男同士のキスとかはないですが、この場合はお互いがレズなので女同士のキスもあり、僕とのキスもある。つまり全員とキスするわけです。セックスってある意味、2人でやってるわけだけど実際は1人なんだっていう感じが強かったのですが、そのときは何か「みんな仲間なんだ」みたいな感じになって。それがすごく安らぎましたね。
僕はフェチとかも具体的には特にないんです。強いていうならその人らしさっていうか。その人がいったい何者なのか。色々と着飾ったりきれいごとを言っているけど「ホントはどうなの?」っていう。別にイヤらしい人である必要もなくて、奥手であったりわがままであったり、コンプレックスを抱えていたり何でもいいわけで。その人の特徴というか魅力というか。だからそれがエロかどうかはわかりませんが、恥部を見せられるというのは嫌いじゃないですね。そういった部分をいくら見せられても受け止めるのが僕の役目だと思うんです。
これはフェチなのかわかりませんが、肉体的に奔放な女性というのが大好きなんです。だから付き合う相手が奔放にセックスしてくれたらいいなって思います。多分軽いジェラシーとかはあると思うんですが、それを含めて「カッコイイなあ」っていう彼女に対する憧れの方が強いっていう。これは前述の外国人女性に対する憧れみたいなものとかぶる部分がありますね。ただ重要なのは決して使い捨てみたいな女性ではないということ。周りからは公衆便所みたいに言われていながらも、実は彼女が男を弄んでいるっていう。ヤラれているのでなくヤラせているっていう感覚というか。そんな女性にひかれちゃいますね。