自分では気づかない、心の奥に潜む人間の感情を掘りおこすことで心理を追求し、説得力のある解説で、現在テレビや雑誌などで注目を集めている精神科医、名越康文。職業柄、常日頃からに傍観者としての意識が強いという彼。果たして恋愛や性愛に関してはいかがなものなのだろう。人気カウンセラーの深層心理に迫ってみた。
10代の男性が年上の女性に惹かれるというのは、母性への憧れがありますが、それだけではないと思うんです。年上の女性を支配の対象として見た場合、年上っていうことはある自分の知らない世界を知っている、ということです。心理分析的に言うと、自分が生まれる前の世界というのはファンタジーの世界なんです。ほら、人間という生き物は実存論的に言うと何処からきたのかわからない存在なわけでしょう? だってみんな生まれてきたときの記憶なんてないんだから。年上の女性っていうのは自分が生まれる前からこの世に存在するわけですよ。それは象徴的にはどういうことかっていうと神、つまり女神なわけです。どういう意味で女神かというと“自己確認の対象としての女神”になるわけです。
そんな僕の女神像はというと以前は痩せていて、鎖骨がすうっと出ている人が好きだったんです。全体のシルエットがすごく美しい人が特に好みでした。あと胸鎖乳突筋がすごく好きでね。ここがクッと出てる女性に惹かれます。水着や裸になったときは肋骨の肋間がうっすらと窪んでいて、呼吸をするたびに肋骨の影が見えるような感じ。なおかつ、痩せてはいるけど、肌はみずみずしくて美しいっていう。そういう女性がタイプでしたね。
今は別に痩せていない女性でも、たとえば運動神経がよさそうというか、体にキレのある人であれば全然OKです。肌がはじけてて弾力がある、または皮下組織が張ってる人という方が素敵ですね。年齢に関係なく肌に艶と張りがある人がいいです。最近は適度な運動をして新陳代謝が良ければ、40代の女性でもプルンッとしてる人はいますよ。逆にたるみがある感じはダメですね。
あとフェチとは言わないまでも、何かに集中している女性の横顔っていうのはドキッとしますね。ええ、正面でなく横顔なんです。ベタで申し訳ないですが髪型はポニーテールが好きで(笑)。でも意外とショートカットも好きなんですよ。ほら、あれって頸部のラインがキレイに出るでしょう。これはポニーテールとも共通するんですが、僕は首の線が出ないとダメなんです。だから女性と最初に会ったときにまず見ちゃうのは、首から肩のラインですね。好みの顔じゃなくても、このラインがきれいな人はハッとしちゃいます。