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今月の放言

支配者と甘えん坊が混在する究極のS人間 三沢光晴

直筆短冊

際立った強さと、厚い人望、卓越した経営プランを武器に、日本のマット界を牽引しているプロレスラー三沢光晴。華麗なる格闘経歴に隠された性遍歴、恋愛哲学とはどのようなものなのか? 過去の経験はもとより、自身の理想の女性概念もまた体格同様、規格外なものなのか? 照れ笑いとともに生まれる温もりのある言葉に耳を傾けてみよう。

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プロフィール 三沢光晴

埼玉県出身。足利工業大学付属高校時代にアマチュア・レスリングで国体に出場、フリースタイル87キロ級で優勝。全日本プロレスに入門後、2代目タイガーマスクとして活躍。ヘビー級転向後は、全日本プロレスに存在するすべてのタイトルを獲得。'00年7月に株式会社プロレスリング・ノアを設立。

第4章 ノーマルに見えて、実は××なんです

相手の女性に対して愛情があるからこそ、気を遣う部分も出てくるわけじゃないですか。セックスだけの関係の女は、最初から割り切ってますからね。両方の魅力を持ってる人がいたら、それはそれでまた変わるんでしょうけど……。でもずっと一緒にいたら飽きないっていうことはまずないですよ。世の中の女性には申し訳ないですが、「こいつ以上に、セックスも性格も合うやつは他にいない」って思っている彼女がいても、別のオンナとセックスしちゃうのがオトコじゃないですか。逆につまみ食いして、初めて本命の彼女の大切さに気づくわけですよ(笑)。

自分の中のアブノーマルとノーマルの境界線ですか? 車の中でやろうが屋外でやろうが、どこで何をするにも、お互いが同意の上でやっていることであれば、アブノーマルではないと思います。ちなみに僕は色々やってそうに見られますが、ホント、至ってノーマルですから。ただ、“ドS”なんです。「ああして」「こうして」って、言われるだけでイラッときますから。疲れて眠いときに「寝ちゃうの?」とか聞かれるだけでイラッと。「寝かせろや!」っていう(笑)。

だから僕の場合、偉そうに言わせてもらえば、耐えている女が好きなんです。例えば「あの時は辛かったけど我慢したんだよ」なんて、後になって言われちゃうとグッときますね。こっちとしては、相手が耐えていることがわかっているからこそ、何かしてあげたいって思うわけじゃないですか。「誕生日だからどっか連れてって」みたいなことを自発的に言われると、逆に「それを言わなきゃ連れて行ったのに」っていう風に思います。

この“S”な性格は昔からですね。でもだからと言って別に、勝ち気で気の強いオンナのコは嫌いっていうわけじゃなくて、むしろそういうコを落とすことが好きだったりします。俗にいうツンデレ好きっていうやつですか(笑)。何だかんだで、男って、女の上に常に立っていたいわけじゃないですか。でも甘えん坊であるっていうね。

最近は特に若い男が弱くなっているって聞きますよね。これは個人的な意見ですが、とにかく仕事を頑張っているのであれば、恋愛も一生懸命になるべきだし、仕事を頑張ってないのであれば恋愛もするなと、今の若い男たちに言いたいですね。仕事をちゃんとできないやつが恋愛なんかするべきじゃない。まぁ、ヒモなら話は別ですけど、それってなかなかできませんからね(笑)。

僕にとって女性というのは、単純ですけど、癒しとか、元気の出る源みたいなものでしょうね。やっぱり人生でまったくないというのはちょっと難しですね、う~ん、というかダメでしょうね、おそらく。

(文・オオサワ系)

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