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今月の放言

女のコを撮るのは僕の宿命 藤代冥砂

直筆短冊

女性を撮らせたら右に出るものはいない、と言わしめる希代の写真家である。被写体も気づかないうちに、その心を裸にし、瞬時に魅力を切り取る才能は、まさに百戦錬磨。果たしてこの、単なる女性好きでは済まされない、プレイボーイも真っ青な女心掌握術は、いかにして培われたのか。いやそれとも、神様から授かった才能だったのか……。

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プロフィール 藤代冥砂

千葉県出身。'95年から2年間、世界一周の旅に出る。'03年、第34回講談社出版文化賞写真賞受賞。雑誌グラビアから写真集、広告に至るまでボーダレスに活躍している日本を代表する写真家。現在、新潮社の人気写真集、『月刊』シリーズの100号記念『月刊100アニバーサリー』が絶賛発売中。

第1章 女のコから教えてもらったフェラチオ

(フランス書院文庫を前にして)熟女モノの作品が、こんなにあるとは思いませんでしたね。僕が読んでいた中学とか高校の頃って、熟女モノはこれほどはなかったと思うんですよね。もっとマイノリティだったっていうか、熟女好きって公言すると逆にちょっとひかれるっていうか(笑)。今はみんな気軽にカミングアウトできそうですよね。気になるのは、この帯コピーに「最高の母子相姦」と書かれている『初夜 Last Night 美母と高校生』(鬼頭龍一・著'(フランス書院文庫を前にして)フランス書院の本は、子供の頃から憧れの存在だったんですよ。何か、自分の理想の大人像の一つとして、新幹線で出張する時なんか売店でビールと一緒に買って、それを読みながら出張に出るような、そんな大人になりたいなあっていうね。あと何か妙なオーラを放ってたんですよ、フランス書院の本が置いてある書棚だけはどこの書店でも。さっと近寄って、すっと抜いて表誌を眺めてすぐに戻してっていうのを繰り返して。いやあ、思い出しますね、このイラストを見ると(笑)。

『人・妻・教・室 僕は四度、誘われる』(楠木悠・著'08年1月刊)とか、『三人の人妻社員【痴漢奴隷】』(村瀬達也・著'07年1月刊)っていう、ひねり無しくらいの方が、僕はちょうどいいですね。あれっ、自分では気づかなかったんですが、このラインナップを見ると、僕は人妻好きなのかも知れないですね。

思春期の頃は、映画雑誌の後ろに外国映画の紹介みたいなものがついてて、そこはけっこう意識的に見てましたね。外人が好きだったんですよね。特に女優のフィーヴィー・ケイツが大好きで。『将来は外人の彼女を!』みたいな気持ちは持ってましたね。

初恋と呼べるか微妙なんですが……。幼稚園の時に、仲良しの女のコをトイレに連れ込んで、お尻を触っていましたね。幼稚園だからカラフルな造りのトイレでね、そこの便器に跨がらせて下から触るっていう。心よりも先に手が動いたっていうか、単なる衝動だけであって、自分で何をしているのかわかってないと思うんですけど……。あれが初恋だったのかなあ、すっごい真っ白なお尻でね。彼女もまんざらではなかったのかもしれませんね。いけないことって楽しいことでもあったりしますし。とにかくその事は、今でも鮮明に憶えてますね。

あと、小学校5~6年の時に、自分のことをたまたま好きだった女のコがいて、そのコが女のコ同士で交換日記をしていたんです。ひょんなことからそれを見ることになって、そこには『藤代君の×××をフェラチオしたい』とかって書いてあって……。もうビックリしましたね(笑)。『フェラチオってなんだ!?』みたいな(笑)。なんせ小学生ですからね。基本的に女のコも含めて、地元の仲間は早熟でしたね。

女のコを撮るのは僕の宿命 藤代冥砂01
女のコを撮るのは僕の宿命 藤代冥砂02