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今月の放言

人生を変えた1枚のパンティ 倉科遼

直筆短冊

ネオン街。そこではあらゆる男女が酒に、そして雰囲気に酔いつつ、腹の中で丁々発止のかけひきを繰り広げる、さまざまな欲望が渦巻く戦場である。倉科遼は、そんな男女の“化かし合い”をつぶさに見続けている、まさに“夜の帝王”である。彼のその目に、男女は、そして夜の蝶たちは、果たしてどのようにうつっているのだろうか。

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プロフィール 倉科遼

栃木県出身。'71年に漫画家としてビュー。夜の歓楽街を舞台にした作品が多く、この世界のパイオニアとされている超人気作家。とりわけ代表作である『夜王』、『女帝』、『嬢王』は、ドラマ化されて話題となり、社会現象にまで発展した。現在も多くの媒体で執筆している。

第4章 20代前半の若い女を落とすには……

今でも20代前半から60歳くらいまでの女性と、飲んだり遊んだりしていますね。最近思うんですが、昔とちがって今の女のコの方が、わりとセックスに持ち込みやすいというか、簡単に落ちやすい気がします。特に若いコなんかはそう。それは僕に余裕ができたからなのか、キャリアアップしたからなのかはわかりませんよ。でも、若いコにストレートで心を開かれちゃうときがよくありますよね。

20代前半のコで多いのは、フィーリングが合えばやっちゃうっていうタイプ。あるとき六本木のクラブで飲んでたら、なぜか一緒に飲んでたコが、自分のセックス話を勝手に語り出したんですよ。別にまあ、それはいいんですけど、僕もシャレで「年のわりに男と結構やってるじゃん。誰でもいいって感じ?」なんて軽いノリで聞いたら、ムッとして「誰でもいいわけないでしょ! 私はフィーリングが合えばいいんです」って言うんです。で、そのうち「私、何でこんな話をしてるの」って。しまいには「こんな普通じゃ話せないようなことまで、自然に話せちゃうなんて、私と(倉科先生は)フィーリングが合うんですよね」って言い出してね(笑)。じゃあ、アフターで誘ったらヤルのって聞いたら「ハイ」。そういうノリでしちゃったっていう話は結構ありますよね。

若い女キラーみたいに思われるかもしれないけど、そうじゃなくて、彼女たちは淋しいんでしょうね。孤独っていうか。僕は夜の世界を楽しむっていうのもあるけど、半分は取材をしているわけですから、自然に聞き役になるんですよ。そうして相手のコが気持ちよく話しをしていくうちに、「このおじさんは私のことに興味を持ってくれてる」っていう風に思っちゃうんでしょうね。これが年増の女になると色々わかってくるから「また先生、そんなこと言って~」ってなるけど(笑)。

もちろん、それはそれでやりようがある。そういう経験豊富な女には、どんな作戦を繰り出すかっていうことになるわけですよ。たとえばソフトタッチしてやればいいのか、上から目線がいいのかとかね。それを考えるのが、また楽しいんですよね(笑)。

(文・オオサワ系)

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