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今月の放言

女性の人格は足首にあらわれる 二宮清純

直筆短冊

スポーツに対する幅広い知識と膨大な経験に基づく冷静、かつ丁寧な解説は、素人でもわかりやすく、業界内外から評判が高い。もちろん、アスリートからの信頼も絶大である。私情を挟むことなく、つねに客観視しながらアスリートの心境やゲームの流れをうかがうことが生業である氏にとって、性愛や恋愛はどう映るのか。自身の経験も踏まえつつ、やや照れながらも、いつもの解説と同じように丁寧に語っていただいた。

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プロフィール 二宮清純

愛媛県出身。スポーツ紙や流通紙の記者を経てフリー。『プロ野球の一流たち』(講談社現代新書)、『勝者の思考法』(PHP新書)など、著書多数。

HP「Sports Communications」

http://www.ninomiyasports.com/

第2章 田舎の少年を虜にした『プレイガール』

女性を意識しだしたのは、小学生の頃かな。父が週刊誌を買ってきたりしてたので、その中のグラビアを見たり、あるいはエロ本ですよね。それらの雑誌を時折り、親の目を盗んでは読んでいたので、性やセックスに対する知識はある程度あったと思います。まあ、エロ本っていっても、今とは比較にならないくらいソフトなものでしたけどね。

あとそうそう、僕らの子供の頃に『プレイガール』というテレビ番組があったんですよ。親分役が女優の沢たまきで、今でいうところの、お色気系のコミカルアクションドラマっていうのかな。田舎だったので時間帯は違っていましたが、たしか当時、テレビ東京系でやっていたんだと思います。この番組を毎週見るのが楽しみで楽しみで仕方なかったです。なんたって、当時やってた唯一のエッチな番組ですから(笑)。

内容的にはそう凝ったものではなくて、ミニスカートの刑事役か私立探偵役の女性が7、8人くらいいて、悪役の男性をハイヒールで蹴ろうものなら、太ももがチラッとあらわになってっていう、そんな程度でした。でも、田舎の少年としては、それだけでものすごく興奮していましたね(笑)。今だに憶えているシーンがあって、それは探偵の女性が悪役に捕まってしまうわけですよ。監禁された場所で、彼女が穿いていたスカートを犯人が下から少しずつ切っていくんですよ。女のコは『キャー! 助けて!』とか叫んで、今にもパンツが見えそうになってね。友達と息を殺して見ていましたよ(笑)。

あと映画では、当時はやっぱり日活ロマンポルノですよね。初めて観に行ったのは中学生のころでした。本当は入れないんでしょうけど、どうにかして潜り込んだんでしょうね。細かな内容とかは憶えてないんですけど、当時の女優さんは三崎奈美とか、美保純がいましたね。もちろん、今のAVなんかと比べたら、ぜんぜん大したことないんでしょうけど、女性の裸体はもちろん、色んな部位が大画面でアップになっただけで、当時は興奮したもんですよ。あとは『エマニュエル夫人』とか『個人授業』といった、海外のポルノ映画ですよね。観たのは高校生くらいだったと思うんですけど、これもやっぱり刺激的でしたね。

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