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今月の放言

女性の人格は足首にあらわれる 二宮清純

直筆短冊

スポーツに対する幅広い知識と膨大な経験に基づく冷静、かつ丁寧な解説は、素人でもわかりやすく、業界内外から評判が高い。もちろん、アスリートからの信頼も絶大である。私情を挟むことなく、つねに客観視しながらアスリートの心境やゲームの流れをうかがうことが生業である氏にとって、性愛や恋愛はどう映るのか。自身の経験も踏まえつつ、やや照れながらも、いつもの解説と同じように丁寧に語っていただいた。

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プロフィール 二宮清純

愛媛県出身。スポーツ紙や流通紙の記者を経てフリー。『プロ野球の一流たち』(講談社現代新書)、『勝者の思考法』(PHP新書)など、著書多数。

HP「Sports Communications」

http://www.ninomiyasports.com/

第3章 圧倒された真矢みきのオーラ

僕はエロスに対しては、わりと早熟だったと思います。ただそういう、エロスな思いや行為と恋愛は別物だと思っていました。それはそれ、これはこれみたいな。それを求めることは清潔ではないという意識が、どこかにあったんでしょうね。今なんか、コスプレってあるじゃないですか。僕の若い頃に、そんなことを女のコに頼もうものなら、頬っぺたをひっぱたかれてましたよ。「頭おかしいんじゃない?」って。そりゃ、願望として男友達とよく話してはいましたよ。だけど、それを彼女にやらせるようなやつなんていませんでしたよ。今なんて、ラブホテルに衣装が置いてあるらしいじゃないですか。今の若者はある意味、恵まれていると思いますね(笑)。

好みの女性のタイプは、顔で言えば、目の大きな人が好きですね。かといって、あまり外国人っぽいのもダメなんですよ。具体的にいうと、女優の真矢みきさんとかタイプですね。ああいう、ちょっと華がある感じと言いますか……。3、4年前に対談の仕事で一度お会いしたことがあるんですけど、そのときは真っ赤なドレスを着てこられて、圧倒されましたね。バーでお酒を飲みながら話しをするという設定だったんですが、何を話したか憶えてないくらい緊張しましたよ(笑)。年齢的なものや雰囲気なども含めて、いいなあって思いますね。

女性の色気を感じる部分は、視覚的にはさっき言ったように足首ですね。あとは全体の雰囲気。希望を言えば、くびれはあって欲しいですよね。美人コンテストに出るような「完璧な美」ではなく、そこはかとない魅力があってほしいというか……。ボンッ、キュッ、ボン、という体型よりも、多少は崩れていた方がいいですね。別に何歳からってことはないんですが、女性って30歳を過ぎてから味が出てくるものだと思いますね。

女性アスリートを男性目線で見ることですか? それはまったくないですね。先ほどのペレクの話は例外で、自分の好きな女性アスリートが、好みの女性のタイプの延長線上かと言ったら、そうではないです。スポーツというのは鑑賞美ではなく、機能美の世界なんです。外国人アスリートはハイレグみたいなものを着て走ってますけど、あれはセクシーさのアピールではなく、単純に走る際に邪魔になるものはいらないっていう考えでしょうね。彼女たちは着替えをしてるときでも、ぜんぜん男性の目を気にしてないですよ。取材をする側も同じ気持ちです。セクシーやエロスって、隠したり、羞じらったりすることから生まれる性質のものでしょう? 目の前で堂々と着替えをされても興奮しませんよ。そういった意味でも、僕はアスリートをエロスの対象として見ることはないですね。

そういえば、最近、下着みたいな服を着て歩いている女性とかいるじゃないですか。我々男からすれば、良い時代になったなあと思う反面、エロスって隠すところが良いのであって、そこまでしちゃうと色気がないよなとも思いますよね。隠すところと出すところの微妙なバランスが大事なんですよ。オジさんだなァ(笑)。

女性の人格は足首にあらわれる 二宮清純07
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