ある時はヤクザの親分、またある時は旅番組のリポーターと、その表情を変幻自在に操る“怪優”阿藤快。今回は自身の淡い体験談を踏まえ、性に関する独自の概念を語ってもらった。銀幕からもブラウン管からも決して伝わらない、まさに素の告白。彼の目には懐かしき昭和の思い出が広がっていた。
プロフィール 阿藤快
1946年生まれ。神奈川県出身。1972年映画『無宿人御子神の丈吉・牙は引き裂いた』で銀幕デビュー。以来『殺人遊戯』や『影武者』など数多くの映画に出演。その人情味溢れるキャラクターはお茶の間でも大人気。2001年11月14日に阿藤海から阿藤快に改名 。
俺、好きな女性って歳は関係ないんですよ。50だろうが60だろうが女性としてそこに生き様が見えるのは好きですね。若い子でぴちぴちした肌が好きっていうのも分かるけど、そっちにはなかなかいかない。
例えば現場に行くと、スタッフのお父さんより俺の方が歳いってるわけよ。よくあるじゃないですか、子どものように思って不倫してとか。そういう可能性ってあるんじゃないかなぁとは思いますね。その子の中身に何かキラっと輝きがあればいいですね。俺が興味あるのは、そういう精神面だから若くてぴちぴちしてればいいやっていう外見だけに興味はいかない。だから気に入った人と飲みにいって、いくつだっけって聞いたら、20歳っていう場合もあるし、60歳っていう場合もある。顔の違いはもちろんあるけど(笑)、内面に光るものがあるからいいわけで、分けるもんでもないのかなぁと思いますね。もちろん、若い頃は年上の女の人にも憧れたりしましたけど。
僕、昭和21年生まれなんですけど、“男女席を同じとせず”って残ってるんですよね。これおもしろいのが、22年、23年生まれになると女性に対する接し方がまったく変わってくるんですよ。俺、野球部だったんだけど、1こ下のやつらは女の子と平気でしゃべってんですよ。「そんなに違うのかい!」って。俺は姉が一人で妹が二人で母親もいたし、女に囲まれて育ったから話しかけるのは割りあい平気なんですよ。だけど、そんな俺でも差を感じましたからね。今の高校生なんて、当時からは比べようもないだろうな。
俺が行った高校はもともと女子校だったところで男子が入って6期目だったんですよ。俺らの時って周りはほとんど女子ばっかり。「良かったですね」って言われるんですけど、ちっともよくなかったですよ! だって女のパワーがすごいんですよ。誰がいようと「ガハハ、ガハハ」笑って。男はもう眼中にないですもん。
その頃は更衣室とかなかったから、体操の時間になると「あんたたち出てってー」って言われて、覗くもなにもない。そんなことをした日にはつるし上げでもあうかって感じですよ。ほんと、女の人のパワーを感じましたね。例えば、男100人の中に女子が1人入ってもやっていけるっていうけど、女100人の中に男が1人だったら絶対だめですね。男ってだめなんですよ。女の生命力の強さっていうんかね。男性より女性のほうが1こ生殖体が多いし、子どもだって生める。女にはそんな強さを感じますよね。