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オトナのお仕事

コンテンツを増やし活気づくDMMサイト

第3章 コンテンツを増やし活気づくDMMサイト

今最も売り上げが好調なペーパービュー。当初はいずれ定額制に移行するための軽い“お試し”利用として、という意識が強かったが、結果的にはライトユーザーや一般人を取り込む格好のシステムとなった。

Tさんが複雑な表情で語ってくれた。「調査によると、単品のペーパービューを利用する人は、一人につき平均して月2本くらい見ていますね。それ以上金額がかさむ人が、おそらく定額制の方へ移行するんでしょう。売り上げ的には現在は定額制の2倍くらいはありますから、結構な数の人が見ていることになります」

そして最近の人気メーカーを尋ねたところ、即答で「S-1ですね」。S-1とはトップクラスのAV女優だけを集めたレーベルである。さらに最近ではアダルトビデオだけでなく、電子書籍やPCゲームなどの配信も開始し、そういったサービスも数字を伸ばしているんだとか。「PCゲームなどはだいたい前月比の20%くらいの割合で伸びています。あと電子書籍の方も5~10%くらいの割合で増加しています」

アダルトビデオのときと同様、PCゲームなど、他のコンテンツも他社に作品を提供してもらうことで、サービスを充実させているわけだが、やはり“メーカーの参入”には苦労しているのだろうか。「今はそれなりに知名度もありますので、割りと楽に入ってもらっています。ただ、PCゲームや電子書籍に関しては、まだ3番手くらいなので、こちらは今、どんどん参入メーカーさんを増やしていっている最中です」

'04年から、DMMでは画像の配信やビデオ販売以外に、レンタル事業も展開している。

「レンタル事業は、当時、Netflixという宅配レンタルサービスがアメリカにありまして、これは日本でも受けるんじゃないか? という感じで始めてみました。また様々なサービスが多い方がサイト全体が賑わうはずだという読みもありました。石川県の配送センターで、一括して在庫管理を行なっています」

経費のかかるレンタル事業を行なうことで、果たしてどれだけ儲かるのだろうか。Tさんは苦笑いで答える。「在庫の確保、倉庫代、発送コストなどを諸々考えますと、儲かっています、と言えるまではもう少し時間がかかりそうです。ただ、先ほども申し上げたんですが、サービスが多い方がサイト全体が賑わいますし、今後市場を拡大していくことを考えると、どうしてもレンタル事業は必要になってくると思いますね」

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