剣道女子、完全敗北 5
第三章 矜持破壊 白濁に穢された日常
学校での光景は普段と何ら変わらなかった。登校した朱美は、不良どもを目指して廊下を歩いていく。少女の鬼気迫る表情を見て、周囲の生徒たちは顔を青くし、さっと距離を置いていた。スマートフォンを咄嗟に隠す者もいれば、慌ててスカート丈を戻す女生徒もいる。教師ですら、ブラウスが必要以上に開いていないか、己の胸部を見つめ直すほどだった。
だが、少女は彼らには目もくれない。
朱美は普段より少し青白い顔で、普段より少し覚束ない足取りで。首の辺りにはじっとりと汗を掻きながら、廊下を真っ直ぐに進み、教室に脚を踏み入れる。
鋭い瞳で室内を見回した。朱美は窓際の席に、机に脚を載せて座る権藤の姿を見つける。奥歯をぎゅっと噛み、男の下へと歩み寄った。
「おい、権藤。貴様に話がある」
朱美は今にも掴みかかりそうな剣幕で、悪びれもせずスマートフォンを弄る男と向き合う。
「スマートフォンを触るのをやめろ。校則で違反されているだろうが。それとも貴様はアレか? 生徒手帳の文字も読めない程、脳みそが腐ったか」
「うわぁ……麻比奈さん、朝からすげぇな」
「こえーこえー。関わりたくねえよ」
そんな生徒の囁きが聞こえるが、朱美は気に掛けない。それどころではない、という理由もある。
「おい、話を聞け!」
素早く手を動かし、権藤のスマートフォンを奪う。武骨な手から機械を奪い取り、朱美はようやく、この男に一矢報いた気持ちにもなった。やったぞ――少女が頬をニヤリと緩めた瞬間に、しかし、股間で無機質な駆動音が鳴る。
「ひぃんッ!」
思わず口が開き、悲鳴じみた嬌声が飛び出す。朱美は咄嗟にスカートの上から股を抑え込み、膝を内側に向け、倒れないよう机に手を置く。
(う、くそッ……権藤から取り上げたのに、誰が……!)
朝日はすぐに視線を移した。黒板の傍に立った別の不良が、スマートフォンの画面をちらちらと見せてくる。忌々しいアプリで、この悪魔の貞操帯を操作したのだ。
「おいおい麻比奈、大丈夫か? 股間を抑えて尻を振り始めたが、まさか俺にセックスアピールでもしてるのか? ならもう少し制服の胸元をはだけさせろよ。そうしたら、お前の下品な胸がたぷたぷ揺れるからよ」
稚拙で卑猥な言葉を並べ、権藤はゲラゲラと笑う。周囲の生徒は困惑しているようだった。あの敵の女が、耳朶まで真っ赤にして膝を震わせている。その瞳は羞恥で潤み、どこか蠱惑的な雰囲気すらも纏っていた。
(く、そ……見られて、いる……まさか教室で、こんな痴態を晒す羽目に……)
不意に生徒の一人と視線が交錯する。少年はすぐに朱美から顔を背けるも、横目でちらちらと下半身を見てくるのが判った。前屈みになっている影響で肉付きの良い太腿が見えているのだ。朱美は咄嗟にスカートへ手をやり、背筋をできる限りしゃんと伸ばした。
「おいどうした麻比奈。本当に大丈夫か? 俺が保健室に連れて行ってやろうか?」
「くぅっ……くぅ……貴様ぁッ……」
「ふふっ、やはりお前にピッタリの首輪だったな、それは。あまり騒がない方がいいぞ」
他の者に聞こえない声量で、権藤はそっと囁く。
「大人しく俺にスマホを返せ。そしてついてこい。そうすれば、バイブの振動を止めてやるよ。逆らうようなら容赦はしない。数値を全部マックスにして、一日中過ごさせてやる」
昨日の凌辱劇を思い出し、背筋に怖気が奔る。イキ地獄を味わった身体は今も疲弊しきっているのだ。記憶を手繰るだけでも、あのときの感覚が蘇ってくるようである。
「わっ……判った……判ったから、と、止めてくれ……わ、私が悪かったから」
「ふふっ……それで良いんだよ。最初から従順になっていれば、こんな不必要なやり取りはいらなかったんだ。判るだろ?」
「あ、ああ……」
スマートフォンを返す。男はアプリを起動して、画面に表示されたダイヤルを左向きに回してみせる。どうやら刺激の度合いを操作しているらしい。貞操帯の刺激が緩み、ようやく安堵の息を吐く。既に嫌な汗がびっしょりと浮かんで、夏服が身体に貼りついていた。
「さて、一緒に来てもらうぞ。なあに、安心しろ。お前が俺たちを連行している、って感じで歩いてやるよ。お前の威厳も保ちたいだろ?」
「ッ……き、さま……」
朱美は抗議しようと口を開くが、視界に権藤のスマートフォンが映り込み、言葉を止めた。この男一人なら相手にできる。しかし、アプリの入ったスマートフォンは無数にあるのだ。不良全員から一度に脅迫されているようなものである。
(仕方ない……言いなりに、なるしか……この貞操帯がある限り、何もできない……)
結局朱美は、権藤に連れられ、何人かの不良生徒と一緒に移動することになった。
行先は手洗い場だった。美術室の前にある便所で、立地の悪さもあって生徒の使用頻度は低い。とは言え誰も使っていないわけではなく、そもそも男子便所に入るという行為自体、朱美が簡単に受け入れられるわけもなかった。
「お、おい……他の場所にしてくれ……色々、あるだろう……その、適した場所が……」
「いいや、だめだ。お前、これでも譲歩してやってるんだからな。俺たちは別に良いんだぜ? 廊下でお前を裸にひん剥いて、貞操帯でイかせまくってやってもよ」
「なッ……わ、判った! 判った、から……もう、従うから……やめてくれ……」
この男たちならやりかねない。そう思えるほどの仕打ちは充分に受けているのだ。文字通り身に染みて彼らの残虐性を理解している今、朱美に取りうる選択肢はなかった。
「ふん、一々反抗しやがって。言っておくが、逆らった分は後でおしおきだからな」
項垂れる朱美を連れ込み、男たちは男子便所へと入っていく。すぐに強いアンモニア臭が鼻を衝いた。小便器が並ぶ光景に、異世界にでも迷い込んだような気分になる。未知の空間に委縮する朱美は背中を押され、無理矢理に中央まで歩かされた。
不良の数は三人。男たちは朱美を囲ってはいるが、入り口から見れば姿は丸見えだった。
「さあて、まずは制服を胸の上まで捲りあげろ」
「こ、こんなところで、裸になれというのか」
「いいから、さっさとしろよ。別に良いだろうが。どうせ男が入ってこようが、誰もチクらねぇよ。麻比奈朱美が不良たちの牝犬になってます! って教師に言うやつがいるか?」
「そうだっての。精々、夜のオナネタにするだけだぜ」
「そうそう。口封じも簡単だって。俺たちがボコボコにしちまうか」
「麻比奈が、目撃したやつらのち×ぽを片っ端から舐めればいい」
「おいおい、お前……なんてアイディアだよ、それ」
朱美の前に立つ権藤が、不良の意見に溜息を漏らす。権藤はやれやれと首を横に振った後、ニヤリと口元を歪めて続けた。
「天才の発想だな、そいつは。じゃあ、それでいこうぜ。口封じしたけりゃ、お前で目撃者のち×ぽしゃぶれよ。どうだ? 嬉しいだろ牝犬ちゃん?」
朱美は何度目かも判らぬ睥睨の視線を権藤へぶつける。だがやはり意味はなかった。
(私はただ、貞操帯の抗議をしようと……これを外させようと、出向いただけなのに)
風呂場での強制絶頂について異議を申し立てるつもりだった。それがまさか、朝から男子便所に連れ込まれ、ストリップさせられるとは。
「脱げば……いいんだろう……変態どもが……」
「おー、怖い怖い。猛犬注意の看板立てとかないとな。ひひひっ」
抵抗が無駄だと悟り、制服を胸の上まで捲りあげた。その間にも、背後の不良がスカートの中に手を入れ、尻を揉みしだいてくる。少女は口を噛んで恥辱に震えた。
「またサラシ巻いてるのかよ。本当、お前は色気がないな」
権藤がカッターナイフを取り出し、瞬く間に谷間へと刃先を差し込む。慣れた手つきでサラシを引き裂かれ、呆気なく朱美の乳房は露出させられた。刺激臭の孕んだ生温い空気が、汗ばんだ柔房をじっとりと撫でつけ、肌が粟立った。
「おーおー、相変わらずでかいおっぱいだな」
権藤は無遠慮に手を伸ばし、白い果実に指を沈める。朱美は反射的に男を跳ね除けようとするが、別の不良がスマートフォンを操作し、貞操帯が振動を起こし始めた。それは明らかに教室での動きより激しく、少女の腰はピクッと後ろに引き攣る。
「お、おいッ、話が違うだろう! 言うこと聞いてるのに、う、動かすなぁッ……!」
「お仕置きするって言っただろ? それにしても……へへ、お尻をぷるぷる振ってサービスしてくれるとは、お前も牝犬の振る舞いが判ってきたじゃんか」
「ひぁッ……やめっ、お、お尻を叩くなッ……き、貴様調子に……んんッ!」
ただ震えていただけのバイブが、ウネウネと円を描いて膣肉を擦る。朱美は否応なく尻をくっと突き出す羽目になり、貞操帯の動きに合わせて尻肉を躍らせてしまう。権藤の手が乳房を掴んでいなければ床に膝をついているところだろう。
「そのまま尻躍りを見せてくれるのも面白いけどよ……そうだなあ、どうする?」
「脚を開いて、スカートを自分で捲ってもらうことにしよう。三分間イかなかったら、お前を解放してやるよ」
「さ、さんひゅんも、ごんなっ……」
「イッたら一分ずつ延長するからな。だが、安心しろ。俺たちは優しいからな。解放して欲しかったら、こう言え」
昨日と同様に、権藤が卑猥な言葉を耳打ちしてくる。権藤の言葉に血の気が引いて、朱美は弱弱しく首を振る。
だが男らは待ってくれない。朱美のスカートを後ろから捲り、露わになった肉房をパチンッと叩いた。括約筋が勝手に締まり、膣肉がぎゅっと樹脂棒を咥え込んでしまう。迸る性悦に視界が白んで、露出した双丘がぶるりと縦に跳ねた。
「ひぅッ……ああっ、やめてくれ、た、叩かないで……」
「だったら早くスカートを捲れよ。お前、まだ自分の立場が判ってないのか?」
低い男の声に身が竦んで、朱美は普段の強気な面影もなく、切れ長の瞳を震わせてよろよろと脚を開く。そしてスカートの裾先を掴み、憎き凌辱者たちに見せつけるように捲った。
(屈辱だ……こ、こんな姿を誰かに見られたら……わ、私の人生は終わる……)
だが同時、妖しい昂揚が背筋を抜けていく。誰かに見られたら……その想像をした瞬間、膣が妙な疼きを覚えた。朱美は身体が示した反応に気づかないフリをして、男たちに向き合う。
「こ、これで、良いだろう……に、煮るなり焼くなり……す、好きにするがいい」
性的快感によって張った太腿を引き攣らせ、夥しい量の愛液を太腿に這わせる中、朱美は気丈に振舞う。だが状況はあまりに悲惨だ。捲りあげられたスカートの中から、むっちりとした太腿肉の間で蒸れた匂いが解放され、強烈な牝臭が男子便所に充満する。
「ふふ、酷い匂いだな。まさに万年発情期の牝犬って感じだ」
「こんな状態で学校に来てるとはな。お前、学校にセックスでもしに来てるのか?」
「ああ、臭ぇ臭ぇ。ま×汁と小便と汗が混じってやがる。最悪のま×こ臭だな、こりゃ」
動くことを許されない朱美を取り囲み、不良たちは鼻をすんすんと鳴らして匂いを嗅ぐ。丁寧に洗ったとは言え貞操帯によって股間は蒸れており、朱美自身にも判るほどツンとした刺激臭が漂っていた。それは悪臭と言うよりは、男の淫欲を掻き立てるような媚香である。
「今から三分間、そこでじっとしてろよ。俺たちが遊んでやるからな」
「な、何を……んぁっ、あ、待ッ……そ、そんなところ触ぁあんっ、あッ……!」
権藤の言葉を皮切りに、男たちが一斉に少女へ魔手を伸ばす。尻臀に指が食い込み、あるいは脇腹や太腿に掌が這い、そして権藤の手は乳房へと沈む。まるで節足動物が全身を這い伝うような感触に鳥肌が止まらなかった。
(うぅっ、こいつら……気色の悪い触り方を……)
怖気しか奔らない最悪の心地に、朱美の裸身はより艶を帯びていく。汗は潤滑液となって男たちの掌を滑らせ、秘所からの性悦と重なって妖しい痺れを生む。
(だ、だめだ……感じるな……こんな下衆どもの前で感じたら、調子づかせてしまう)
そう思っても女体の制御は利かない。何せ肉穴には棒が埋まったまま、絶え間なく弱点を擦りあげ続けているのだ。不良どもの手つきも淫らなもので、女を弄ぶ術を心得ていた。
「はあっ、あうっ、んんッ……あ、んッ!」
乳頭をピンと弾かれた瞬間、喉奥から喘ぎが漏れ出てしまう。更に下腹部を撫でられると子宮の辺りがじんわりと熱くなって、腰の辺りが蕩けるような快美感に囚われた。尻まで性感帯になったように甘い愉悦が込み上げる。快感の波紋が広がって重なり、うなじを燃やす。
「ははっ、やっぱりお前マゾだろ? 丁寧に揉んでやるより、こうやって抓った方が気持ち良さそうじゃねえか。乳首をぐっと潰されるのが良いんだろ?」
「マ、マゾじゃなひっ、マゾじゃ……ぁあんッ」
「あんあん喘ぎながら言っても説得力ねえよ。ほら、尻を叩かれるのも好きなんだろッ」
「ひぐぅうッ、ぁあっ、あひっ、ぁあんッ!」
乳頭を権藤に引っ張られ、胸を釣鐘に歪ませられた状態で尻臀を何度も叩かれる。すると胸の先端部に鋭い性悦が奔り、頭の中央がチリッと焦げた。鮮やかな光が爆ぜ、バイブの埋まった秘所から白い飛沫がびちゃびちゃと散る。
「ぁああっ、ぁっ、だめっ……あッ……!」
朱美の太腿が痙攣を始める。この狡猾な凌辱者たちがその機を見逃すわけもない。乳房と尻をぎゅっと掴み、呼応するようにバイブの動きが苛烈なものに変わる。円運動に上下運動が加わって、ピストンマシンを思わせる動きで肉壺を蹂躙する。
「んぁあっ、ひぃっ! あっ、ぁっ、待っでくれッ、ごんなの違っ、刺激がづよすぎでっ、ぁあっ、イッ、イィッ、グ――」
朱美は狂ったように叫び、背筋をぐっと反り返らせる。汚れた天井を仰ぎ見た朱美は、遂には股間をガクガクと前後させ、牝の飛沫をあげて昇り詰めた。
「イグッ、ぅうう、イクッ!」
呻き声を上げ、朱美は引き締まった筋肉を激しく痙攣させた。絶頂の悦びに細胞の一片までが歓喜をあげるようだった。また容易くイかされてしまったという絶望と、身体の芯まで蕩けるような快感が、朱美の内側を苛んでいく。
「ははっ、イッたイッた。一分延長コースでーす」
「まっへ……おねが、おねがひっ……む、無理……無理ぃいいいッ!」
朱美の懇願虚しく、貞操帯が壊れたような駆動音を響かせて肉穴を掘削する。絶頂したばかりの蜜壺は敏感で、気が狂うかと思うほどの肉悦が脊髄を焼き貫いた。
こうなっては朱美にできることは何もない。スカートを捲りあげるという命令だけを忠実に守りながら、果てしなく続くオーガズムに全身を跳ね躍らせていた。
「ぁあああっ、ぁあっ、イッ――」
「イッたな? イッだろ?」
「イッ、イッでなひっ、イッでなぁああっ、ひぐっ、ひぁああッ!」
いくら口で否定しようとも、少女が達し続けているのは明白であった。腰に力が入らず、バイブの振動に合わせ、股間をカクカクと前後に揺らしている。まるで男根を誘うような動きに、男たちの息も興奮で乱れていた。
「ぁあっ、ひぅっ、ぁあああっ!」
「おいおい、学校だってこと忘れているんじゃねえのか?」
「そうだぜ麻比奈。もう少し声を抑えないと、誰か来ちまうぜ?」
「そ、そんな……らってっ、これ気持ひ良くへッ、ぁあんッ!」
「言っておくが、まだバイブの振動には上があるからな? この状態でもイッているお前が、本当にあと五分も――っと。今もう一回イッたろ? はい、一分延長と」
「無理っ、もう無理だぁあっ、ぁあっ、こんな、こんなのむぎぃッ!」
「じゃあ言えよ。教えただろうがよ。何をどうすればいいか、言ったよなあ?」
「ぁあっ、あっ……うぅぅうううッ……!」
朱美は顔を真っ赤に染め、羞恥と躊躇で唸った。その間も過剰な愛撫は続けられている。バイブの振動は更に一段階増し、膣を上下左右絶え間なく内側から犯していた。
(ま、また昨日と同じになって……だ、だが無理だッ、こ、こんなの、耐えられない!)
もはや朱美に選択権などなかった。この貞操帯が悪いのだ。急所に刃物を突きつけられているも同然で、一切の抵抗を阻止されてしまう。
「わ、判った……や、やる……やりまずがらッ……」
もはやなりふり構ってはいられなかった。朱美はスカートのホックを外し、爪先から脱いで権藤に渡す。男は「生温かいねえ」と頬を緩め、股間の部分に鼻先を宛がった。
「すげぇま×汁の匂いがするな。小便臭いしよ。ちゃんとま×こ洗ってんのか?」
朱美は言い返したい気持ちを抑え込み、上着も脱いでいく。いざ全裸になると心細くて仕方がない。ここは教室と離れているとは言え、人通りが皆無ではないのだ。
(う、ぐっ……くそ、くそ、くそぉッ……こんな、やつらの前で、うぅう……)
全身が燃え盛るほどの恥辱に蝕まれようが何もできやしなかった。
その場で膝を折り、腰を落とす。蹲踞の姿勢になり、少女は己を囲む男たちを見る。貞操帯だけの格好で、それも己にとって何より大切にしている姿勢で男たちを見上げるなど――これほどの屈辱を、人生で味わうとは思わなかった。
だが、これでは終わらないのだ。
「あ、あの……ご主人、様ぁ……はぁっ、はっ……」
朱美は甘えた声を作り、舌をペロリと前に出し、媚びるように言う。両手は便所の床に置かれ、その汚らわしさに心まで汚された気持ちになった。
「ご、ご主人様の、おちん×ん、め、牝犬朱美に、ご奉仕させてくださいっ」
「あー? なんだ、ち×ぽ舐めたくなったのか?」
「は、はいっ……朝一番の搾りたてザーメンミルクを、め、恵んで欲しいんです!」
犬のような恰好で、犬のように舌を出し、唾液を舌先から垂らして朱美は言う。男たちは恥辱の底に突き落とされた少女を見て満足気に笑う。
「よぉし、良いだろう。そんなに俺たちのち×ぽが欲しいなら、くれてやるよ。なあお前ら?」
「ああ。犬にエサを与えてやるのも、ご主人様の務めだからな」
「あ、ありがとうございます……」
「その代わり、俺たちは動かないからな。お前も手を使うなよ。大体、便所に付いた手なんて汚くて触りたくねぇよ。口だけを使って、ご主人様にご奉仕するんだ。判るよな?」
「は……はい……」
朱美は首をぐぐっ……と伸ばし、権藤の股間に顔を寄せた。学生服のズボンに顔面を近づけ、必死にファスナーを下ろそうと口を動かす。息を荒げ、口だけでペニスを探る姿は、まさに牝犬という呼称に相応しかった。
「あーあー、そんなにちんたらしてたら、授業が始まっちまうな」
「俺たち授業受けたかったのになー。風紀委員様の所為で、授業遅れちまうよな」
「う……うぅ……」
ぷるぷると肩を震わせながら、なんとか歯でファスナーを下ろす。膨らんだ下着が顔を覗かせ、そこから熱気がむわっと漂った。
(じ、自分を抑え込め……全裸に貞操帯だけの格好なんだぞ……だ、誰かに見られたら終わる……早く、この下衆どもを射精させるんだ……そ、それだけを考えろ……)
自分に言い聞かせる朱美は、下着からペニスを取り出そうと四苦八苦する。なんとも卑しく淫らな光景である。犬のように両手足を床につき、口だけで男に奉仕しようとする美少女。
傍から見れば、麻比奈朱美が不良の性奴になったとしか思えない。そして男であれば、誰もがその光景に股間を膨らませるだろう。
「あー、誰か来そうだな。あれは美術部のやつか」
入り口を見張っていた男が、頬を歪めて朱美に言った。
「道具を取りに来たのかもな。まあ、折角だし良い思いさせてやるか。ここに麻比奈朱美がいるって教えてやろう」
「ま、待ってくれっ! そんなのあんまりじゃないか!」
「ははっ、それが嫌ならさっさとしゃぶれよ。ほら、もたもたしてっと人がくんぞ」
「う、ぁああッ……!」
顔をもぞもぞと動かすが、焦燥は余計に朱美の動きを悪くさせた。人が近づいて来る。不良どもならまだしも、一般生徒に知られれば大事だ。朱美は縋りつくように権藤を見上げた。
「お、お願いしますッ……お、おちん×んしゃぶらせてください! 口ま×こで精一杯気持ち良くさせていただきますからっ! こ、この牝犬に精子を恵んでください! 口で妊娠するくらいたっぷり出してください! お願いします! ご主人様……ご主人様ぁッ!」
混乱に呑まれ、半狂乱に陥ったように叫ぶ。権藤はしたり顔で下着をずらした。その瞬間、便所に一般生徒が入ってくる。朱美は咄嗟に髪のポニーテールを解き、長い黒髪で顔を隠しながら、男の股間へ顔を埋めた。
巨大な陰茎が喉を深く抉る。しかし、少しでも離れれば見られてしまう。咽るような匂いを嗅ぎつつ、酸味と苦味の混在した汁を舐め啜る。
「うっ、うわっ、なんだこれっ!」
美術部員が悲鳴のような声を漏らした。腰を揺する権藤が「朝から見苦しい姿見せて悪いなァ」と、悦に入った声で言う。そして朱美に囁いた。
「おい、ち×ぽ離されたくなかったらちゃんとしゃぶれ。判ったら尻を振れ」
「んぅ……んうう……」
朱美はいやらしく尻をくねりくねりと振り、喉奥まで使って肉棒を扱く。黒髪で隠れた顔は悲痛なものだった。何せ陰茎は太さも長さも別格であり、顔が見えぬよう密着する必要もある。その息苦しさは半端ではない。
「悪いな、皆のトイレなのに朝から使っちまって。気にせず用を済ませてくれよ」
「う……うん……いや……でも……」
「いいからいいから。ささ。どうぞ。もう少し近くで見たかったら見てもいいぜ。ただし、麻比奈朱美には内緒にしてくれよ? 風紀委員に見つかると殺されちまう」
「うん……ああ、凄いですね……こ、こんなの、いつもやってるの?」
「まさか。普段はもう少し、人に迷惑掛からねえようにやるよ。でも今日はコイツがち×ぽ欲しいって、朝からねだってきやがるもんで。仕方なくここでな」
「ああ……廊下にまで、凄い声が聞こえてたよ。エッチな声で、びっくりしちゃった」
不良に優しく喋り掛けられ、少年の緊張も少し緩んでいるようだ。近くに気配を感じて朱美は気が気でない。口淫を緩めれば待っているのは最悪の結末だろう。
(こ、こいつら、好き勝手に言って……うぅう、で、でも続けるしかない……)
胸裏でいくら文句を言おうと意味などはない。ただそこで小便を済ませるのを待つしかないのだ。しかし少年はいつまで経っても出て行かなかった。
「あ……やっぱり僕……別のトイレに行きます……邪魔しちゃ、悪いし……」
「何言ってるんだよ。悪いのは俺たちなんだから……って、あー……そういうことか。お前、勃起しちまったんだろ。辛いよなァ……何せ、勃起すると男ってのは小便が出にくくなっちまう。おいお前、童貞か?」
「あっ……え、えっと……」
「別に恥ずかしがることじゃねえよ。珍しくもねぇし。悪いことじゃねえだろ。俺たちみたいにヤりまくってる方が異常なんだからよ」
やたらに優しい言葉を掛けながら、権藤は言葉を続けた。
「でももし、コンプレックスならよ。こいつで、童貞を卒業させてやる」
「え……?」
「おい、鍵を取ってやれ」
(は……? お、おい、何をする気だ……わ、私に何をさせる気なんだ……?)
取り巻きの一人が鍵を取り出し、朱美の貞操帯に鍵を差し込む。カチャカチャと金属音が響き、南京錠が外された。朱美は己に起こる事態を理解するも、顔を離せば見られるという恐怖に抗えなかった。
本当なら、これ以上の好機はないのだ。この貞操帯が外れれば自由が得られる。たとえ裸でも男を倒すことはできるかもしれない。だがリスクが大きすぎる。それに、この無関係な少年まで巻き込む羽目になる。
「おらっ、尻を出せ」
「んぅう……」
朱美は顔を股間に埋めたまま、後ろに向かって尻を出す。頭がくらくらした。室内のアンモニア臭と、口を犯し続ける牡の匂い。ようやく解放されたはずなのに、少しも自由になっていない現実が、朱美を暗澹たる気分にさせる。
貞操帯が取り払われる。シリコンで蒸れ、汗と愛液が混じった影響で、恐ろしい淫臭が解き放たれた。濡れた赤い秘唇が、泡立った液体を垂らして開閉を繰り返す。牝穴はこれ以上なく熟れており、男の理性を融かすには充分過ぎるものだった。
「……ほ、本当にいいの?」
「良いに決まってるだろ。なぁ?」
言われて、朱美は肉茎をしゃぶったまま頷き、誘うように腰を振る。
「ほらな? 童貞卒業が口封じ代だ。頼むから、麻比奈朱美には言わないでくれよな」
「い、言わないですよ。麻比奈さん怖いし……綺麗だけど近づきたくないって言うか……」
「厳し過ぎるからな、あいつは。おい、早くした方がいいぞ。さっさと出しちまえよ」
「じゃ、じゃあ……」
少年は喉をこるりと上下させ、おずおずと朱美の尻を触った。それから勃起したペニスで、少女の割れ目を探る。穴の位置が判らないらしく、朱美は左手を陰唇において、陰裂をくぱぁと開いてみせた。
(も、もう、なんでもいいから……早く、済ませてくれ……)
顔すら見えていない男の性器を受け入れる。その状態に、なぜだか余計に陰蜜が分泌されていた。興奮しているのだ。風紀を乱しているというのに――この状況に、少女の身体は薔薇のように赤く色づいていた。
陰茎が肉壺を抉る。蜜液の溢れる体内は、バイブが挿入されていた事実も相まって、男のペニスをこれ以上なく甘美な心地にさせるようだった。
「ああぁっ、ぁあっ、凄いっ……これっ、ああっ、気持ち良いっ……!」
「んぅ! んーっ、おごっ、んぐぅっ!」
火傷しそうなほどに滾った海綿体は、蕩け切った膣を遠慮なく抉った。バイブより動きは稚拙だが、生のペニスから与えられる快感は凄まじいものがあった。歓悦が一瞬で噴きあがり、脳裏を真っ白に染めていく。
(うぅうう、こんな、こんなので、感じるなんて……だ、だめッ、だめ、なのに!)
膣襞が意識せずとも肉の棒に絡まり、膣が収縮して咥え込んでしまう。男は喘ぎながら、夢中になって朱美をバックから突いた。無茶苦茶な抽送だ。不良どもに比べれば何の技巧もない。だが硬い剛棒に媚肉を穿られると、どうしても歓喜の奔流が朱美を飲み込んでくる。
「おごぉっ、ぉおっ……ぁあっ、ぅうううッ……」
「はぁっ、はっ……もう、出る……出して、いいですか……中っ、ぁあああっ!」
切な気な悲鳴を漏らし、ペニスが弾けた。ドクドクと肉棒が脈を打ち、子宮に精が溜まっていく。少女は膝をカクカクと震わせ、抗えぬ多幸感に、恍惚とした表情を浮かべてしまう。
「あっ……あぁ……出しちゃった……ああ……ごめんなさい!」
「いやいや、いいんだよ。こいつは中に出してオッケーなの。あ、そうだ。マジックマジック。太腿に射精回数メモるからさ。よろしく」
「は、はい……」
精液の垂れる陰部を覗き込みながら、少年は朱美の太腿に『一』と書く。このグラマラスなボディを持った少女は誰なのか――その事実を確かめたがっているようでもあった。
顔を見られぬよう、朱美は更に深く権藤のペニスをしゃぶる。その様子は卑しく――少年の陰茎は、もう一度勃起を始めていた。
「へへ、お前も好きだなァ。良いぜ。気が済むまで使ってやれよ。なあ? お前もそうして欲しいよな?」
「んぅッ……んぅ……」
朱美はもう一度、自ら割れ目を広げる。精液がぼたぼたと垂れ落ちる肉壺に向かって、少年は瞳をぎらつかせ、男性器を挿入するのだった。
(次回更新は5月6日です)