人妻孕ませ診療所 若妻、清楚妻、女教師 2
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「まずは触診をしますね。身体の感度や状態を確認させていただきます」
「触診って……その、脱ぐんでしょうか……?」
「ええ。そのために検査着になっていただいたわけですし」
当然のように言うが、簡単に躊躇は拭えない。初対面の男に裸を晒すのは、貞淑な若妻にとって容易なことではなかった。
「大丈夫よ、これは診察なんだから。私だっているんだし、変なことされたら、私がぶん殴って止めてあげるから」
冗談めかして、聡子はシャドーボクシングのポーズを取る。拳をブンブンと振る女教師を見て、恵実は笑みを零した。
(そうだよ……お医者様の性別なんて、気にしても仕方ないし……)
深呼吸をして、恵実は検査着の紐に指を掛ける。紐を軽く引いただけで、薄布の幕は呆気なく左右へと開く。緊張で汗ばんだ若妻の裸体は、照明の光を浴びて、ラメ塗料を塗したように煌めきを帯びていた。
残されたのは、秘所を心許なく覆う薄水色のショーツだけである。官能的な肉付きの尻が、下着の許容量を超えてムッチリと存在を主張していた。
「それでは雪島さん。検診台の方へ横になっていただけますか?」
指示を受け、検診台へ仰向けになる。台に載せた脚を、ゆったりと伸ばした。
今一度呼吸を整え、なるべく無心で天井を見上げる。元田は左手に何かのオイルを垂らしながら、横になった若妻に微笑みかける。
「折角ですので、代謝を促進させるオイルを全身に塗っていきますね。最初は胸を中心に感度を調べます。マッサージだと思って、気を楽にしてくださいね」
「は……はい……お願いします……」
オイルを纏った無骨な指先が、首の付け根から鎖骨の辺りに触れ、往復し始める。その手つきは、確かに触診というよりはマッサージのようだった。
(身体が、熱い……なんだか、頭がぼうっとする……)
始まってすぐ、オイルを纏った部分が熱を帯びる。細胞の一片一片が融解するような心地は甘美で、眠気に似た心地好さを覚え、瞼が重くなる。
男の手は徐々に乳房へと下がり、輪郭をなぞるようにして、胸の根元を愛撫する。掬うように揉まれる胸は、水風船に似た動きで波打っていた。
「熱くなってきましたね。良い傾向ですよ。デリケートな部分に触りますが、嫌な場合は中断しますので」
「はい……はぁっ……んぅ……」
乳房を揉む両手に意識が引っ張られ、生返事しかできない。優しく、意地悪で、巧みな動きだった。検診台に掴まり、恵実は奥歯を噛みしめる。だが元田の指先が赤い蕾を撫でた瞬間、閉じていた口は呆気なく開いていた。
「んぁっ……」
どこか惚けたような甘い声が、勝手に喉奥から漏れ出す。恵実は頬を真っ赤にして顔を背けた。触診で感じるなど、あまりにもはしたないではないか。
「大丈夫ですよ、雪島さん。今は感度のチェックをしていますからね。感じてくださる方が良いんです。我慢しなくて結構ですから」
「そ、そうは言われても……んぁっ、あッ……!」
元田の指が乳頭を抓む。既に硬くなった乳首は、優しく挟まれただけでピリッとした刺激が迸っていた。
(さっきから、胸ばかり……これが、本当に触診なの……?)
だが、戸惑っている間にも白い果実がこね回される。その動きに追従するように、汗粒の浮いた首が悶え、甘ったるい呼気が朱唇の隙間から漏れていた。
「はぁっ……はぅっ、んぅ……はぁっ……」
オイルを纏った手が脇腹を這う。こそばゆい感覚が皮膚の表面から広がり、肌をざわつかせる。やめてくださいとも言えず、恵実はオイルで艶を帯びた身体をくねらせるしかない。
「腕を検診台の後ろに回してください。腋にも馴染ませますからね」
「あっ、いや……そんなところまで、しなくても……んんッ……」
元田の手によって腕を上げられ、汗に濡れた腋が顔を出す。窪みに溜まった水滴が艶々と輝いて恥ずかしい。元田の手が凹んだ部分を撫であげると、薄皮から妙な痺れが広がり、過敏に身体をビクつかせてしまう。
「腋は皮膚と血管の距離が近いんです。だからオイルの効果も強いんですよ。温かいでしょう? ほら、こんなに汗が出てきた」
「あ、嫌っ……恥ずかしいです! ああっ、はうぅ、んぅ……!」
皮膚の表面を指の腹が往復すると、恵実の腋からくちゅくちゅと粘着質な水音が鳴る。その大半がオイルだと判っていても、若妻の羞恥は増すばかりだ。
「恥ずかしいなら、私も手伝いましょうか?」
「え?」
聡子の申し出に恵実は目を丸くする。許可も取らぬまま、近寄ってきた聡子は白い手にオイルを馴染ませ、恵実の太腿を撫で始めた。ゴツゴツした元田の手とは違う。柔らかく滑らかな肌触りが、恵実の脚を緩やかに愛撫する。
「んぁああ……ふぁっ、ま、待ってください……んぁっ……!」
「二人同時に進める方が早く終わるでしょう? ね?」
恵実の制止など聞き入れず、聡子は太腿の上で手を動かす。その間も元田の掌が腋の辺りを往復して、恵実の耳元でねちょねちょと淫靡な音が反響していた。
(ど、どういう状況なの……二人に、オイルを塗られてるなんて……)
違和感を覚えるも、何もできない。上半身を元田に、下半身を聡子に触られる中、ひたすら甘く上擦った声を口から漏らすしかなかった。
「んぁあっ、あっ……やっ、聡子先生っ……お、お尻触らないでっ……」
「だめよ、お尻の調子も確かめないと。括約筋はセックスにとても重要なのよ?」
「どうですか、雪島さん。子宮が降りてくる感覚は把握できていますか?」
左右から二人の声が鼓膜を震わせる。元田の手が下腹部に置かれる。聡子はしきりに尻房に指を沈め、五指で揉み解してくる。二人が触れた部分から官能の熱が沁み込み、思考がぼうっと霞んでいく。
「あぁっ、はうっ……んぅ……あっ……」
「安産型の良い腰周りだわ」
「ええ。これなら、孕み癖をつければすぐに何人もお子様を授かりますよ」
「恵実ちゃんの身体素敵よ。元田先生、太腿の張りも完璧だと思いません?」
「経験上、太腿がムチッとした女性は妊娠しやすいですからね。素晴らしい」
「んあぁっ、あっ……はぁっ、んぅ……」
身体を口々に品評され、恵実の妖しい昂揚は増すばかりだ。愛撫に反応して腰をくねらせるたび、ワックスをかけた床のように、汗とオイルに濡れた肌はてらてらと照明を反射していた。
「肌の張りも弾力も申し分ないです。感度も良好で良いですね。では、そろそろ女性器の状態を確認していきましょうか」
「ええ。恵実ちゃん、少し腰を浮かせてくれるかしら?」
思考が曖昧になっている恵実は、満足に二人の会話も聞こえていない。言葉の意味も考えず、促されるままに尻を検診台から上げた。その瞬間、聡子の手が濡れたショーツを掴む。
「えっ──ちょ、ちょっと、聡子先生ッ!」
恵実はハッとして目を開き、慌てて恩師を制止する。だが愛撫によって力の抜けた若妻は、咄嗟の出来事にうまく対応できなかった。教師の手がするりと動き、愛液とオイルに濡れた薄布が、脚の上を包まって脱がされていく。
「慌てないで、恵実ちゃん。まだ診察の途中なんだから。大丈夫よ」
「だ、大丈夫って……あっ……!」
湿った恥裂が空気に触れる心地に、身体がビクリと強張った。咄嗟に股を閉じ、両手で陰部を隠したが、右足首までずり落ちた下着を元には戻せない。
「隠しちゃだめよ。今から、女性器の状態を確認するの」
「分泌液や膣の状態を確認しないと、適切な治療が行えないんです。恥ずかしいのは重々承知ですが、医療行為ですから」
「で、でも……」
「私も同じだったから、気持ちは判るわ。でも、相手はお医者様なのよ。一番大事な部分だからこそ、しっかり見てもらわないと。意識し過ぎないで?」
諭されるように恩師に語りかけられ、恵実は逡巡する。だが聡子の言う通りだ。男性とは言え医師であるし、今は診察中──それも不妊治療となれば、女性器の現状を確認するのも当然に思える。
(そう、だよね……羞恥心なんて、不妊治療では一番邪魔だもの……)
今までの不妊治療の経験と、聡子に対する信頼が、恵実の身体を動かす。羞恥に塗れながらも、重ねていた太腿を左右に広げていった。
「こ、これで……良いでしょうか?」
脚を開き、夫以外に見せることのない秘所を晒す。オイルと愛液に濡れた陰裂は艶々と照り、朝露を帯びる青葉のように、湿った繊毛に水滴が付着していた。
興奮と緊張で割れ目は開き、奥から無垢な色味の媚肉が顔を覗かせる。触診によって乱れた呼吸に合わせ、肉裂がパクパクと開閉していた。
「ええ、大丈夫ですよ。ご無理を言ってすみません。すぐに終わらせますからね。少し動かしますから、じっとしていてください」
医師が台を操作すると、足置きが左右に開き、恵実は余計に股を広げるような体勢となる。元田は股の間で屈み、その中央にある濡れそぼった女の園を、舐めまわすように注視する。
「陰部も実に理想的ですね。陰毛の手入れもなされていますし、陰唇の形も整っている。色味も艶々としたピンクですね。良い女性器ですよ」
「あ……ありがとう、ございます……」
「それでは、匂いも嗅いでいきますから」
「えっ……あっ、うぅ……」
すんすんと鼻を鳴らす音が聞こえ、恵実はあまりの恥辱に気を失いそうだった。いや、気絶できた方が遥かに良かっただろう。
熱い鼻息が陰毛を靡かせ、サーモンピンクの媚肉までを撫でつけてくる。感度が高まった身体では、医師の呼気でさえ妙な痺れを覚え、濡れた腹が波打つように引き攣っていた。
「汗が混じって、程良く酸味のある香りです。この程度の甘酸っぱい匂いなら正常です。問題ありません。丁寧に洗っていて大変によろしいですよ」
恵実は返事もままならず、項垂れるように首を振る。身体から一向に熱が引かない。毛先から汗の粒がポタポタと滴る。
「では、次は膣の様子を見ます。膣鏡を入れていきますから」
「ク、クスコ……ですか?」
「充分濡れているので、すんなり入ると思います。あと少し我慢してくださいね」
本音を言えば断りたかった。だが先ほど診察を中断させた罪悪感もあり、恵実は拒絶できない。流されやすい自分の性格を恨めしく思いつつ、医師が手にした銀色の道具から目を背けた。
「では、挿入しますね」
「は……はい……んぁっ、んぅ……」
ステンレスの器具が膣穴に差し込まれていく。媚粘膜を撫でる器具に大量の陰蜜が纏わりつき、粘着質な水音を立てる。触れた部分から快楽の痺れが迸り、蕩けた声が漏れた。
(あ、ああ……どうしよう……私、凄く濡れてる……なんで、こんな……)
拡張された媚肉が蠢き、奥から次々に愛液の塊が溢れ、零れていく。内側からの圧迫感は心地好い痺れにしか感じず、下腹部を余計に滾らせた。
「良い膣ですよ。膣鏡をペニスと勘違いして、搾り取ろうと肉襞を動かしていますね。次々と愛液が分泌されて、ぐしょ濡れです」
元田は開いた膣穴を覗き込み、視線を子宮口の一点に注ぐ。女医に見られたことはあっても、男に見つめられるのは初めてだ。少しでも息を継げば女性器は動き、その生々しい蠢動を男に伝えてしまう。
「これほどの女性器でお子様が産まれないのが不思議ですよ。本当に些細な問題だと思います。練習を積めば、簡単に妊娠できるでしょうね。子宮頸管にも異常はありません」
「そ、そうなんですか……あの、いつまで……」
「そうですね。最後に膣の状態だけ直接検査して、終わりにしましょうか」
元田が丁寧に膣鏡を抜いていく。隙間に溜まっていた愛液が、ドロドロと割れ目から流れ落ちる。膣鏡を片付けた後、医師は人差し指と中指を立てた。その目的地が膣穴にあると理解して、恵実の顔が強張る。
「あ、あのっ……もしかして、挿れるん、ですか……?」
「ええ。直接触れることで、色々判りますからね。嫌ですか?」
嫌です──そう言えば良いのに、恵実は明確に拒絶の意思を示せなかった。指での内診も不妊治療ではあり得る話だ。もう少しだけ耐えれば触診も終わる。それらが理由となって、恵実は躊躇いがちに返事した。
「だ……大丈夫、です……」
「それは良かった。では、挿入していきますね。力を抜いてください」
意識しないよう天井を見上げ、恵実は息を吐く。二本の指が牝花弁を割り開き、濡れた膣道をゆっくりと掻き分け、奥へと侵入を果たしていく。
「んぅうっ、んあっ……はぅっ、んんっ……」
はしたないと判っても、蕩けるような声が唇の隙間から漏れた。膣鏡とはまた違う。体温を伴った無骨な指先は、余計に性行為を想起させ、膣粘膜に甘美な性電流を伝わせる。
元田の指先は膣に埋まり、指の腹で膣壁を撫で始める。ぬちゅ、くちゅっと淫猥な音が鳴り、そのたびに恵実の腰は検診台から浮いてしまう。
「はぅ、ああんっ……あっ、ご、ごめんなさい、変な声を出して……」
「気にしないで。先ほども言ったように、感じてくださる方が良いんですよ」
元田は下腹部に手を置き、指で膣肉を押す。膀胱に圧迫感と快美感が広がり、尿意に似た性悦が込み上げる。決して卑猥な触れ方ではない。だが媚粘膜に触れられると、どうしても快感の波が高まっていく。
「愛液の分泌状態も良いですし、粘膜にも異常はありませんね。では、最後に膣圧を測定します。私の指を挟み込むように、膣に力を入れてください」
「ち、膣圧ですか……?」
「ええ。性交渉の際、オーガズムを感じるには大事な要素です。当然、旦那様の快感にも直結する部分ですよ。さあ、私の指を締めてください」
医師は膣の中で指を開く。その刺激でさえ、恵実の首はピクリと悶えていた。恥じらいはあるが、とにかく触診を終わらせたい一心で、膣肉を引き締めた。
「んぅっ……こ、こう、ですか……はぁっ、ああ……」
「もう少し強くできますか? 私の指を折るぐらいの気持ちで」
「は、い……んくぅっ、ぁあっ、くっ……んぅっ……!」
汗を浮かせ、キュッと膣に力を入れる。硬い指に粘膜が吸いつき、下腹部からざわざわと快楽の波紋が広がっていく。
その状態のまま元田の指が内側で動くと、伏せた瞼の裏に軽く火花が散った。膣圧で愛液が押し出され、開いた膣穴からこぽぉと流れ落ちていく。
「ふむふむ。良い具合ですね。これなら、問題なく性行為で絶頂できるでしょう」
「そ、そう……ですか……んくっ、あ、あの、もう……」
「ええ。これで、終わりですよ。力を抜いてください」
恵実はほっと胸を撫で下ろし、下腹部を脱力させる。元田が指を抜くと、ねっとりと白い愛液が糸を引いていった。太い指に絡みつく白濁汁は、触診で若妻が劣情に苛まれた何よりの証拠であった。
「おつかれさまでした。こちら、蒸しタオルです」
「あ、ありがとうございます……」
「結果から申しますと、雪島さんの身体に問題はございませんでした。寧ろ良好と言って良いでしょう。これ以上なく、妊娠に適した、健康的な身体です」
「そう、なんですね……」
身体の昂ぶりは一向に治まらず、ぼんやりとしか言葉を返せない。頭の中央は痺れ、恥裂から出る白い本気汁は、拭っても拭っても溢れ出ていた。
「はい。問題ありませんので、続けて治療を行っていきましょうね」
「えっ、いや……今日はもう……」
断ろうとする恵実に対し、医師は引き出しを開け、薄橙色の物体を取り出す。それを見た瞬間、恵実の呼吸は一瞬止まる。明らかにペニスを模した、合成樹脂の物体が二本、デスクに置かれたのだ。
「い、嫌……ッ! な、なんですかそれ!」
男性器を模した物体は卑猥としか言いようがなく、恵実は慌てて顔を背ける。一方で元田は、医師らしい落ち着いた声音で言った。
「これはディルドと言うものです。これを使って、今から雪島さんにフェラチオの練習をしていただきます。口で扱くんです」
「ふ、不妊治療でフェラチオの練習なんて──」
「だめよ恵実ちゃん。先入観や偏見を捨てなきゃ」
言葉を遮るように、聡子が二本のディルドを手に取り、壁を埋める鏡へと歩いていく。そして鏡面に──丁度股間の高さに、ディルドをピタリとくっつけた。鏡から伸びた疑似肉棒は、やはりどこまでも卑猥に映る。
「フェラチオをすると男性は本当に悦ぶんだから。旦那さんを悦ばせたいでしょう? たっぷりおちん×んを舐めてあげると、凄く興奮してくれるのよ」
女教師は床に膝をつき、それから艶っぽい黒髪を耳に掛け、唇をディルドへと寄せていく。見てはいけない──教師が口淫を披露する背徳感のある光景に、しかし恵実の視線は、釘付けになっていた。
(何が、始まってるの……私、何を見せられているの……?)
唾液を纏った舌先を、ウネウネと先端部に這わせる。肉の帯は意思を持った生物のように蠢き、ディルドの凹凸に沿って蛇行していた。濃いルージュを纏った唇が、徐々に樹脂棒の根元へと進んでいく。
「んふぅう……んふっ……んむぅ……むふん……」
脳内を揺するような、色気を孕んだ声を鼻から出して、口を先端まで戻していく。女教師の口腔からディルドが再び姿を見せるが、泡立った唾液を纏った疑似ペニスは、先ほどよりも遥かに淫猥な姿へと変貌していた。
聡子は右手で根元を握り、前後に扱きながら、ディルドの三分の一を口に含みなおした。ぬちゅっ、くちゅっ……といういやらしい音色と共に、女教師の艶っぽい声が絶えず空気を震わせる。
「んじゅるっ、ちゅっ……むふんっ、んれろぉ……」
もはや、聡子は周囲のことなど意に介していないようであった。ただ視線は偽りの男根に注がれ、扇情的なフェラ奉仕を披露し続ける。泡立ち濁った唾液が鏡面を滑る様子に、恵実はただ、呆然と息を呑む。
「豪快に見えますが、とても繊細な前後運動をしているんですよ。正しいフェラチオを覚えないと、男性器を傷つける可能性があるので」
元田は言いながら、股間をサッと手で隠す。「っと、すみません……」と顔を赤くする彼のズボンは膨らんでいた。だが、咎めることはできない。聡子の口淫を見て興奮しない男など、この世には一人もいないだろう。
(じゃ、じゃあやっぱり……フェラチオって大事な前戯なんだ……)
見ているだけでも心音が加速するのだ。咥える側も、咥えられる側も、性的な興奮は傍観者の比ではないだろう。大きな尻房が色っぽく円を描く様子を見つめ、恵実はゴクリと生唾を飲み込む。
「さあ、雪島さん。そろそろですよ。見ていてくださいね」
女教師は顔の前後運動を苛烈にさせる。唾液塗れの手で忙しなく根元を擦り、唇で亀頭冠の辺りを扱く。聡子が一気に根元まで咥え込んだ瞬間、まるで本物のように、鏡に張りついたディルドがビクビクンッと上下に振れる。
「え……い、今……何か出て……」
「うまく性的な刺激を与えると、射精する仕掛けなんです。もちろん精液ではなく、似せて作った、飲んでも害のない液体ですよ」
元田の説明を受けつつ、ぼうっと聡子の姿を見つめる。潤んだ目を恍惚と震わせ、鼻息を漏らし、咥え込んだまま口内射精を受ける女。十年前の恩師とはまるで違う艶めかしい姿に、心臓が爆発しそうなほど脈を刻む。
「んふぅ……ごくっ、んむ……ぷはぁ……」
唇に付着した白濁液をペロリと舐め、女教師は弧状に目を細めた。
「それじゃ、恵実ちゃんもやってみて?」
「えっ……いや、でも、あの、私には、やっぱり……」
「さあ、こっちに来て。拓弥さんのためにも、頑張りましょう?」
唇を湿らせた女教師が、立ち尽くす恵実の手を引く。恩師に誘われ、夫の名前まで出されては──恵実に拒否することなど、できやしなかった。
(次回更新は8月24日です)