美雪・魔性の遍歴

著者: 館淳一

本販売日:1988/04/23

電子版配信日:2012/04/27

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0185-3

妖しい下着は包まれた魔性の肢体。

そこはかとなく漂う魔性の香り。

27歳の美身だけが持つ魔性に誘われて、

男は大都会の淫闇に消えていく……

素人ストリップ、美少女クラブ、美肉市場。

奇妙な体験の末に待つものは、美雪の蜜壺!

登場人物

みゆき(27歳)その他

きみえ 女教師

かよこ 女優・アイドル

きょうこ(20歳)女子大生

はるか その他

本編の一部を立読み

「開いて、見せてごらん」

「いや……」

言葉とは裏腹に、匠太郎の顔の前で美雪の腿が開かれた。やや薄白く、泡立つようにも見える愛液が溢れている秘唇の眺めが飛びこんできた。

「…………!」

生まれて初めて、夏目京子によって見せつけられた時と同じように、若い牝の性愛器官が視野一杯に展開されている。

黒々とした恥毛が、秘められた切れこみの半ばまで豊かな大陰唇を覆っている。その内側に、雄弁に愛を物語る、女のもう一つの唇が、熱い吐息を洩らすかのように息づいていた。

花弁と称せられる小陰唇は、形よく左右対称に、展開すると蝶の羽根の形のように露呈している。

その部分に特有の、成熟を示す色素の沈着は、京子と同じ蘇枋色・・にぶい紫色を帯びた赤・・で、さらに一部が梅鼠色を呈している。全体として可憐というか艶麗というか、思わず唇を押しつけたい欲望を駆りたてる眺めだ。匠太郎はその欲望にしたがった。

「あう、先生……っ!」

最後の布きれを剥がされ、完全に露出させられた羞恥ゾーンに濃厚な口づけを受け、若い女は羞じらいと喜悦の入りまじった悩乱の声を張り上げた。紅鮭色の粘膜の奥へと舌をさしこむと、さらさらした分泌液が溢れ出る。その味はわずかに甘味を帯びていて、何の不潔感も感じさせない。今やダイレクトに匠太郎の鼻を衝く性愛器官の匂いは、濃厚な乳酪臭だ。

女体のその部分は、匠太郎の経験では、夏目京子や水谷君江のように、磯臭い・・さらに極端に言えば魚の干物を思わせる腥さを発するものと、チーズに似た乳酪臭を発するものがあるようだ。体質によるものか、あるいは膣内の醗酵菌によるものか知るよしもないのだが、美雪の場合、明らかに後者の、食欲をそそる健康な性器臭だった。

匠太郎はふかぶかとその匂いを吸った。たちまち脳が痺れ、理性が失せた。砂漠で渇ききった者がオアシスに巡り合ったように、夢中になって芳しい柔草の丘に鼻を埋め、秘められた谷から溢れ出る蜜液を舐め、啜った。

「あ、ああ。あーッ……」

甘く、切ない呻きを洩らしつつ、美雪は下腹を年上の男の顔に押しつけ両腿で挟みつける。匠太郎の舌は充血してせり出した真珠のような肉芽の包皮を剥きあげた。

「いや、いや、……あんッ! はあーっ」

美雪も子宮が蕩けるような快美感覚を味わっているに違いない、膝がガクガク震え、匠太郎の髪を掴んだ指にギューッと力が入る。

「来て、先生。抱いて……!」

啜り泣くようにして訴えた。

「よし。今夜はおれも狂うぞ」

匠太郎は立ちあがり、服を脱ぎ捨てて全裸になった。美雪はソファに仰向けに倒れこみ、シルクのパンティから片足を引き抜き、剥き出しの下腹部を誇示するかのように股を広げた。

「すごいわ」

宙を睨むように怒張している男根を握ってきた。湿り気を帯びた指に握りしめられ、しごかれると、脳天まで突き抜けるような快感が走り、

「おう」

呻いて、熱い女体にのしかかった。ガーターベルトにストッキング、それにハイヒールだけを纏った美雪は、片足をソファの背もたれに載せ、もう一方の足を床に置いた。男の欲望器官を受け入れるために膣口を思いきり広げて待ち受けるポーズだ。仄明かりに鴇色にきらめく濡れた粘膜。

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