生贄 淫刑の部屋

哀姦未亡人 1

著者: 杉村春也

本販売日:1990/05/23

本定価:535円(税込)

ISBN:978-4-8296-0314-7

気品に満ちた美貌の未亡人・雪江の清楚な柔肌に

淫鬼の本性を現した義兄の触手が這い回る。

墓地で、浴室で、庭先で、恥辱の限りに汚される……。

だが、雪江のセックス奴隷としての運命には

想像を絶する淫刑地獄が待ち受けていた!

鬼才・杉村春也の生贄巨編、衝撃のスタート!

登場人物

ゆきえ(32歳)未亡人

本編の一部を立読み

「ああッ! ご、ごめんなさい、奥さま。かんにんして……かんにんしてください」

泣き叫んで許しを乞う生贄の哀願が時子の身内に燃えさかる嗜虐の炎に油を注ぎ、繊毛を絡めた指先に力を入れてわざとゆっくり抜いていく。

「いッ、痛ッ! ヒッ、ヒイーッ!」

ジワジワ抜かれる痛みに大粒の涙をこぼしながら悲鳴をあげた雪江は、ムッチリした大腿をブルブル震わせて、

「お、お願いです。もう、決して逃げたりいたしませんから、お許しを……」

と、必死に哀訴の言葉を振り絞った。

「口先だけじゃ、もう、騙されないよ。痛い目にあったら、ちっとは反省するだろう」

組み敷いた生贄の腹に馬乗りになった時子は、残忍な笑みを浮かべながら再び数本の繊毛を指に絡めた。

「ゆ、許してください。逃げたりして悪うございました。充分に反省いたしましたから、もう許してくださいませ」

「勝手に逃げたことだけじゃないよ。その他にも反省することがあるはずだよ。どこを反省したか言ってごらん!」

時子に繊毛を引っ張られて雪江は美しい眉根に苦悶の縦じわを刻んだが、肉屋の前であれだけの屈辱を耐え忍んだ他にも反省することがあるはずだと言われても、すぐには答えようもない。

「ソラごらん! ちっとも反省してないじゃないか。反省するまでむしってやるからね」

言い終わらぬうちに、ピッと数本抜かれた雪江の口から甲高い悲鳴が漏れる。

「ああ! お、お願いです。どこが悪かったか、教えてくださいませ」

「人に言われなきゃわからないのかい。頭の悪い子だね」

時子は、三たび指に絡めた繊毛をピッ、ピッ、と軽く引っ張って哀れな生贄を恐怖と苦痛に呻かせながら、冷ややかに言った。

「第一にはたち半ばの娘に見えるとお世辞を言われていい気になっていたこと、第二に、後ろを向けという命令を素直にきかなかったこと、第三に裸を男に見せたがる露出狂だろうと本当のことを私が訊いたのに、そうだと素直に認めなかったこと。第四には、男にかまってもらいたいくせに格好つけて逃げ出したこと。思いついただけでもこれだけの反省材料があるじゃないか。これからは誰の前でも、うちの人を誘惑したときのようにお尻を振って色気を振りまくんだよ。わかったかい? わかったら返事ぐらいしたらどうなの?」

止めを刺すように時子が数本の繊毛をむしり取ると、三たび哀切な悲鳴をほとばしらせた美しい生贄は、

「ハ、ハイ、わかりました。おっしゃる通りにいたしますから、もう、許してくださいませ」

と、血を吐く思いで屈服の言葉を口にするのであった。

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