本販売日:1999/06/23
電子版配信日:2008/10/17
本定価:535円(税込)
電子版定価:660円(税込)
ISBN:978-4-8296-0899-9
「これがママがしてあげられる最後の御褒美よ」
ネグリジェを脱ぎ、素肌を晒した義母は微笑んだ
少年の青い肉茎を手にとり、優しく摩擦する
愉悦を堪える少年の呻き声とともに飛ぶ白濁液
限られた時間のなかで互いの体を貪り合う母と子
究極の禁忌世界を味わう二人に訪れた結末とは?
みさこ(27歳)義母
本編の一部を立読み
(いいわ。いい気持ちにさせたげる……)
美紗子は、指を口の前に一本立てて、シッとウィンクした。そして、肉の茎のなかほどに手を添え、上下にこすりはじめたのだ。
「うう……」
たまらず漏らす喘ぎに、電話の向こうの芳枝が不審を感じたのか、なにやら聞いてくる。和樹は、苦しげに顔をしかめ、首を振って呻くのがやっとの有様だ。
「だ、大丈夫。なんでもないんだ……」
手の内の肉棒はたちまちそりかえり、先端から粘り気のある液を漏らしはじめる。その震えが移ってか、太腿までが震えている。
「うん……わ、わかってる。あのね、お母さん……僕、これから、ちょっと行くところがあって。もういいかな」
窮してなんとか電話を打ち切ろうとする和樹に、そんなことも知らない芳枝がなにやらヒステリックに喚いているのが、事情をすっかり承知しているこちらは滑稽でならない。美紗子は、奇妙な復讐心を満足させながら、和樹のものにスッポリと唇を被せていった。
「んっ!……」
まさか、美紗子がそこまでやるとは、思ってもいなかったに違いない。和樹は、飛び上がらんばかりに腰を浮かせて逃れようとするが、美紗子は、和樹の腰をしっかりと押さえて逃がさない。
(ああ、そうよ。これが、和くんの味と匂いだわ……)
舌の触れるところから、昨日初めて味わった肉の生臭くも逞しい感触と、躍動する血液の流れが伝わってくる。口のなかに充満するあのしょっぱい味わいに昂らされるままに、美紗子は、彼の高まりを乱暴なほど吸いたてた。
「な、なんでもないよ……お母さん。わかった。また、電話するから……。もう、いいだろ。わかったよ」
芳枝がなにを言おうと、一刻も早く激しい悦びの瞬間を味わいたい和樹には、どうでもよくなっていたのだろう。受話器をフックにガチャンとかけると、美紗子の頭を抱えるようにして股間に引き寄せて、腰を激しく前後する。
荒波のように、喉の奥にググッと突き進んできては引いていく、熱い肉の塊り。まるで喉から口まですべてを犯されるかのような勢いに圧倒されながら、美紗子は夢中になって舌を絡めて吸い上げた。
和樹が、緊迫したウウッという低い呻きを漏らした。身構える美紗子の口に、熱いものがドッと噴出する。何度も痙攣する最後の名残りを喉のなかにおさめたとき、美紗子は芳枝に対する勝利感がこみ上げてくるのを感じたのだった。