若妻【償い】

著者: 星野聖

本販売日:2005/07/23

電子版配信日:2007/08/01

本定価:660円(税込)

電子版定価:770円(税込)

ISBN:978-4-8296-1366-5

夫ではない男の肉棒に舌を這わせながら、

紗都美の身体は熱く火照り、淫唇は潤みはじめていた。

〈これは償いなのに、感じてしまうなんて……〉

夫の起こした事故を贖うため、裸身を捧げた若妻。

貞淑と背徳の狭間で、女体は悩ましく震える。

紗都美、美帆、志穂里、三人の若妻が選んだ奉仕の日々。

登場人物

さとみ(27歳)人妻

みほ(29歳)人妻

しほり(31歳)人妻

本編の一部を立読み

(感じたりしては駄目……声を出しちゃ……)

「ああっ! いいっ!」

いけないことはわかっている。宏幸と交わっているのは償いのためで、それ以上の意味はない。心ではそう思いながらも、紗都美の成熟した女体は意に反し、宏幸の若さを求めていた。

宏幸は得意げに口もとをほころばせると、半身起きあがり対面座位の姿勢をとった。お互いに汗まみれになり、ぬるぬるした体をまさぐりあいながら、紗都美は腰を悩ましげにくねらせた。

「腰が動いてるよ、紗都美さん」

宏幸は乳房にむしゃぶりつき、汗のてかりを帯びたふくらみを舌でべろべろと舐めまわしながら、上目遣いに紗都美の表情をうかがう。

「そんな……は、恥ずかしい……」

自分では腰を動かしている自覚はない。女体が快感を求め、勝手に動いているのだ。羞恥の思いが、胸の周囲の白絹のような肌を桃色に染める。

宏幸は紗都美のそんな反応にも、めざとく気づいた。

「そんなこと言いながら、気持ちいいって思ってるんだろ。オマ×コがクチュクチュいってるよ」

乳房を貪り舐めながら、右手を股間に伸ばし、淫裂上端のクリトリスを指先でこりこりといじる。

双乳のふくらみに伝わってくる舌先のぬくもり、膣肉を掻きまわす男根のたくましさ、そこに肉豆への繊細な刺激まで加わってくると、頭のなかが空白になるほどの快感をおぼえた。

「あああっ!」

紗都美は両手を宏幸の首にまわし、激しく腰を使いはじめた。子宮が燃えあがったように熱くなり、そのまま頂点へと向かっていく。

「ああっ……締まってるよ、紗都美さん。イキそうなんだね……いいよ、一緒にイコう」

宏幸も上気した表情になり、リズミカルに腰を使いはじめる。

今では、青年のほうにも紗都美がどうすれば気持ちいいか、絶頂に達しやすいかも、ほとんど把握されてしまっている。

恥ずかしくて情けなかったが、女体の弱点をつかれてはどうすることもできない。

青年が乳房から顔をあげ、唇を重ねてくる。紗都美は口を開き、差しだされた舌に吸いついた。

ぬくもりが口腔を満たし、熱い昂りが肉壺を掻きまわすと、頭のなかが攪拌されたようにぐるぐるまわる。

紗都美は彼の背中に両手を滑らせ、赤い跡が残るほど強く爪を立てた。

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