クラスで2番目に可愛いボーイッシュ幼馴染を、二泊三日の修学旅行で寝取って種付けセックス漬けにする話 11
第11話 幼馴染の家に誘われた(三日目 日・夕方)
俺とアヤは、和室に敷いた布団の上で絡み合っていた。
「んぁっ……ぼーやん、あっ……きもちいいっ、うんっ、そこ……きもちいいよ……」
薄いシーツを被り、正常位でつながっている。ゆっくりアヤの膣中に挿入して、リラックスして、たまに動かす。優しく体をほぐすようなセックスだ。
室内には朝の光が淡く降り注いでいる。ちょっと前にスマホを確認したら朝の五時だった。もう少しこの幸せを堪能したら、自分たちの部屋に戻るつもりだ。
昨晩、アヤに後背位で中出しした後。
俺たちは猛烈な脱力感と眠気に襲われて、二人で布団を敷いて倒れ込んだ。アヤは「目覚まし、セットしなきゃ……」と言い残して瞼を閉じた。
俺もスマホに手が届く前に寝落ちしそうだったので、神様に祈った。「目覚まし、お願いします」と。
――起きろ。
直感に起こされ、スマホを見ると朝五時だった。
二時間も眠れていないが、多少は体が回復している。
隣を見ると、全裸のアヤが俺のほうを向いて寝息を立てていた。
股間がムクムクと屹立してしまうのは、仕方がないことだった。朝だし。
そういうわけで俺はアヤを優しいキスで起こし、そのまま自然と手足を絡ませ、まどろむようなセックスを始めたのだ。
「――アヤ、そろそろ、出していい?」
「うん、いいよ……朝だもんね……」
アヤは目を閉じたまま、ニヘラと微笑んだ。なんで朝だといいのだろうか。
どうやら、アヤはまだ寝ぼけている。無理もない。さすがに睡眠時間が足りなすぎる。
アヤは睡眠をこよなく愛する子だ。
一日八時間以上は寝るのだと、この前も自慢していた。たった二時間、それもハードな運動後の睡眠としては不充分なのだ。
だから、さっきからアヤがふわふわした感じなのか。正直、反則級に可愛い。
「うっ、出る……!」
「んっ――」
ほとんど腰を動かしていないのに、アヤのぬくもりと膣内の蠢動だけで射精してしまった。肉棒が脈打ち、この仮眠中に生産されたであろう精液を注ぎ込む。体がブルブルと震えるほど、気持ちいい。
「ぁっ――んっ、あっ……」
アヤも目を閉じたまま快楽に感じ入っていた。
「アヤ、愛してるよ」
「ん……」
アヤが起きていたら、決して言わない言葉をかける。なぜか、直感がこの言葉を禁句にするのだ。アヤに言ってはいけないと。
だから今、直感が止めなかったということは。寝ぼけまなこのアヤには届いていないのだろう。
俺は愛する幼馴染にそっと唇を重ねた。
◇
「ぼーやん、誰もいない?」
「うん、いないよ」
俺は階段の踊り場で、二階の廊下をうかがっていた。一階からアヤが心配そうに見上げている。
まあ、堂々と上がっていっても誰にも見つかることはないのだが。気づかれることも、勘づかれることもない。この三日間に起こったことはすべて、俺とアヤだけの秘密になる。
そう、直感が告げている。
「じゃあ、私先に行くから……ぼーやん、見張っててくれる?」
「ああ、ここで見てるよ」
まあ、もし仮に誰かが部屋から出てきたら、俺が見張っていようが意味はないと思うのだが。
アヤがタンタンタンと、階段を上がっていく。俺もその後ろ姿を途中まで追いかける。
アヤはタッタッタと、二階の廊下を早足で駆けていく。自分の部屋の前にたどり着くと、こちらを見て軽く手を振った。俺も、軽く手を振り返す。
アヤは何かを確認したかのようにコクンと頷くと、部屋の中に入っていった。
俺は壁に寄りかかり、階段の中腹にズルズルと腰を下ろした。片手をおデコに当て、深いため息をつく。
「可愛すぎるだろ……」
初めて恋に落ちた少年のように、心臓が高鳴って仕方がない。いや、実質初めて恋に落ちた少年のようなものなのだが。
まさか昨日以上に、今日こんなに好きになっているなんて誰が想像できるだろうか。手に入れた安心感で、気持ちのタガが外れたのだろう。
――落ち着け。
直感が、俺の心を鎮めた。
分かっている。翻弄されたら、うまくいかなくなるのは。
分かってるから。
――落ち着け。
――落ち着け。
無理だ。しばらく収まりそうにない。
――落ち着け。
――落ち着け。
――落ち着け。
――落ち着け。
結局俺は、知り合いに「ぼーやん寝相悪すぎじゃね?」と肩を揺すられるまで階段でうずくまっていた。
◇
朝食の時間、食堂にやってきたアヤはそれはもう眠そうだった。
何度もお箸からご飯がこぼれ落ち、ウトウトと船を漕いでいた。同じ班の女子たちは、そんなアヤの頭を肩に乗せたり、撫でたりしている。皆がニマニマしているのは、昨晩アヤが時田と一晩過ごしたと思っているからだろう。
「ぼーやん、大丈夫か?」
俺もマカロニサラダのマカロニを、さっきから掴めずにいた。
眠気はもちろん、さっきから全身がダルい。一晩で五回も抱いたのだから当然だろう。腰が痛くなったり全身筋肉痛にならなかっただけマシか。
◇
その後は、部屋に戻って帰り支度をした。ベッドのシーツを畳んだり、なぜか増えてしまった荷物をバッグに詰め込んだり、同室の誰かがスマホで流行りの曲を流して、盛り上がったりしていた。
俺はそんな彼らに背を向けて、自分のベッドをぼーっと眺める。一昨日の夜、ここにアヤを押し倒して、初めて胸を揉んだんだ。
「ぼーやんも、セイッ!!」
ルームメイトたちが、修学旅行最終日の変なテンションで声をかけてくる。曲のサビを一緒に歌わないといけないらしい。
しかし俺はこの歌を知らないし……とてもじゃないけど彼らのほうに向き直れないほど、勃起していた。
十時になったので学校指定のワイシャツとズボンに着替え、一階にあるホテルの集会室に集合する。
学年主任の先生が眠たくなるような挨拶をして、夏の修学旅行は終わりを迎えた。
そのままホテルの玄関ロビーに行き、迎えの観光バスが来るまで待機する。
みんなその場に荷物を置いて、談笑したりふざけ合ったりしていた。それを江藤先生が大声で注意する。
江藤先生は何食わぬ顔で生徒たちを引率していた。昨日あったことが、まるで夢みたいだ。
ただ、没収したデジカメは俺の尻ポケットに入っている。
江藤先生も俺と目を合わせようとせず、アヤにも話しかけようとしなかった。
アヤはといえば、荷物の間で体育座りをして膝に顔をうずめている。ブラウスからのぞく白いうなじや二の腕に、つい目が行ってしまう。
――落ち着け。
俺はアヤから目を逸らし、ロビーから伸びる廊下のほうへ行く。
昨晩あんなに暗かった一階の廊下は、今は明るい陽光に照らされ、ホテルの従業員が忙しそうに歩き回っていた。
自販機コーナーには、他校の生徒たちがたむろしている。昨日アヤに絡んできた男子生徒の姿は見えない。
階段を挟んで反対側の廊下、その先の和室に従業員が入っていくのが見えた。今朝、アヤと頑張って後片付けをしたから迷惑はかかっていないと思う。
「ぼーやん、ぼーっとしてんなよ!」
振り返ると、クラスメイトが玄関ドアから俺を呼んでいる。観光バスが到着したらしい。気づけばロビーに残っているのは俺だけだった。アヤの姿も見えない。
俺も急いでバスに向かった。
◇
バスがロータリーを半周する。車窓から見えるホテルの建物がスライドしていく。
そのときに、駐車場の横を通り過ぎた。ホテルの一階の部屋のうち、外灯の近くの部屋だけ窓が全開になっている。
「あ、閉め忘れた」
あの窓のところで俺はアヤに気持ちを伝えて、後ろから犯したんだ。
車窓の景色がぐるぐると変わり、木々しか見えなくなった頃、俺の瞼は重く閉じた。
バスの中で、俺はひたすら眠りこけていた。
途中、隣に座る時田が「昨日アヤと仲直りしたんだ」と報告してきた。
「ぼーやんのおかげだわ、あんがとなっ」
「あぁ……」
俺は適当に相槌を返していた気がする。そうしたら時田が「アヤは愛してるって言葉に弱いんだぜ」なんて言い出した。
「詳しく……」
眠気に抗いながら声を絞り出すと、時田が得意げに笑う。
「ここぞってときに言うとさ、アイツすっごい照れ笑いするんだ」
多分それは苦笑いだ。
アヤの中で、「愛してる」が軽薄な言葉にカテゴライズされているのを悟った。だから神様の直感が禁句に指定したのだろう。
俺は謎が一つ解けたことに満足し、また眠りについた。
◇
京都駅に着くと弁当が配られた。新幹線の中で食べていいということらしい。
新幹線でも俺は基本的に寝て過ごした。他の生徒たちもけっこう眠っていたと思う。旅行疲れか夜更かしのしすぎか。
セックス疲れは、さすがに俺とアヤだけだろう。
トントンと誰かに肩を叩かれた気がして、目を覚ます。
生徒たちが荷物を持って、車内の通路に並んでいた。どうやら地元のターミナル駅に着くらしい。
俺も急いで荷物を持ち、列に並ぶ。
列の前のほうにアヤの茶色い後頭部が見えた。少し髪の毛が乱れているので、彼女も起きたばかりなのだろう。
ターミナル駅に着くと駅のエントランスに集合し、点呼を取って解散となった。
「さぁ~帰るか~」と誰かがつぶやく。
スマホを見ると、午後の二時。
生徒の半分くらいは思い思いに遊んでから帰るのだろう。駅構内のカフェに入っていく生徒もちらほらいる。
アヤの姿を探すと、ちょうど時田が声をかけているところだった。女友達たちが、アヤの背中を押している。これからデートにでも誘うのだろう。
大荷物を持ったまま遊び歩くのって、けっこうシンドいと思うんだがな。
すると、お腹がグーと鳴った。
新幹線に乗る前に配られた弁当が、手付かずだ。
家に帰って食べるか。
俺は一直線に、地元行きのローカル線のホームへ向かった。
電車に乗るとすぐに、瞼が落ちてくる。でも不思議なもので、地元の駅が近くなると自然と目が覚めた。
見慣れたホームに降りる。見慣れた改札を出て、見慣れた駅前広場に出る。
見慣れた横断歩道の前で、立ち止まる。
ここからいつもの日常に戻るはずなのに、まだ夢の中にいるような、ふわふわした感じが続いていた。
「ぼーやん?」
耳をくすぐる猫のような声。振り返ると、アヤが立っていた。なんとなく所在なさげに、こちらを見つめている。
俺は一瞬で目が覚めた。
「アヤも、直帰したんだ」
「うん……ねっむくて」
アヤの手には弁当の袋がぶら下がっていた。
「一緒に食べようか」
俺も手つかずの弁当を見せる。
二人で笑い合い、近所の公園に向かった。
◇
午後のうだるような日差しの中。
俺とアヤは、家の近所の公園で、黙々と弁当を食べていた。一応屋根のあるベンチに座っているが、かなり暑い。これは長居はできそうもない。
にもかかわらず、俺たちの食べるスピードは遅かった。
「アヤ、眠そうだね」
「そんなことないよー、バスでも新幹線でもたっぷり寝たもん」
「アヤ今日、箸からポロポロご飯落としてたよ」
「それ朝の話じゃんっ」
「あー朝か」
こうやって気の抜けた話をしていると、修学旅行前に戻った気分になる。気を遣わない、幼馴染の関係に。
「……ぼーやんだって、マカロニ落としてたくせに」
アヤが、ニヤリと微笑んだ。「見てたんだぜ」とでも言いたげな顔だ。それは不敵な少年のようで、瞳にはこれまでとは違う熱っぽいものが宿っていて……。
――落ち着け。
――落ち着け。
――落ち着け。
――落ち着け。
――翻弄されるな。
神様の直感が俺をいさめる。
言われなくても分かってるよ。
「マカロニは、滑りやすいからな」
俺は表情一つ変えずにつぶやいた。
「お米だって、つるつるだし……」
アヤが少しだけムスッとした顔になる。機嫌もだんだん悪くなっているようだ。
アヤが、「あー暑いね」とか言いながら、髪の毛をうなじのほうからかき上げる。汗の滲む首すじが目に飛び込んできた。色っぽすぎる。
――落ち着け。
――落ち着け。
――今はまだ。
「アヤは暑がりだからなー」
俺はまたも素っ気ない顔でつぶやく。
「……ぼーやんだって汗だくじゃんか」
アヤがさらにムスッとした感じで言った。
弁当を食べ終わり、公園の自販機でそれぞれジュースを買って出口へ向かう。
公園を出たら、俺とアヤの家は真逆の方向だ。俺は出口の前で立ち止まる。
「わわっ」
アヤが驚いた声を発した。ムニッと俺の背中にアヤの胸が当たる。俺の真後ろを歩いていたのだろうか。
違う。
無意識かもしれないがアヤは今、自分から密着してきた。さっきからずっとアヤは色仕掛け……というほどあからさまではないが、ぎこちなくアピールをしてきているのだ。
アヤの心が流れ込んでくる。
――このまま帰りたくない。
こんな関係、おかしいのに。
どうしてだろう。
今日はもっと一緒にいたい。
ぼーやんのバカ。
いったい何を考えてるの?
私、朝からずっとヘンだ。
私一人、ヘンになって。
馬鹿みたい。
なんだか、ムカムカする。
振り向くと、眼下のアヤと目が合った。俺の目を不機嫌そうに睨みつけている。
――家に誘え。
やっと、直感の許可が降りた。
今日は姉も両親も、帰りは遅くなると言っていた。朝からずっと家に誘いたかったが、ずっと直感に止められていたのだ。
俺は口を開く。
「アヤ、今日うちに――」
「――ぼーやんうち来る?」
アヤの言葉のほうが早かった。
(次回更新 12月29日(日))