本販売日:2025/07/23
電子版配信日:2025/08/01
本定価:935円(税込)
電子版定価:935円(税込)
ISBN:978-4-8296-4814-8
「私をこんなにいやらしくさせたのはあなたのこれよ」
照れながら頬を窄ませ、唇で根元を締めつける佐和子。
亡き夫に操を立て、独りで性欲を慰めてきた未亡人は、
淫具を盗まれたと勘違いし、隣人と淫らな間柄に。
情事を目撃した娘の麻衣は合鍵で隣家に入り浸り、
母に負けじと裏穴を捧げ、母娘で三角関係に……
プロローグ 引っ越してきた隣人
第一章 盗まれたのはショーツ? それとも……
1 未亡人の寝室
2 二つの唇
3 煮え立つ臍下
4 月光にそそのかされて
第二章 お尻を許したのはママに内緒だよ
1 おあずけのフェラ
2 面影を求めて
3 もう一つの純潔
第三章 娘に妬いてなんていないわ
1 ぜんぶお見通し
2 未亡人ママの純潔
3 放課後ハネムーン
第四章 母娘に甘やかされる最高の夏休み
1 きつくしぼられて
2 ママは泡姫
3 秘密の勉強会
第五章 ひとつ屋根の下のハーレム
1 欲しがり屋さん
2 我が子に仕上げられ
3 暗がりの訪問者
エピローグ 子作りをせがまれて
本編の一部を立読み
プロローグ 引っ越してきた隣人
ゴールデンウイークの穏やかな昼下がり。
木造二階建てのアパートは立夏の日差しに照らされ、ベランダに並ぶ洗濯物が風に揺れる。室内には生暖かい空気がこもる。
薄暗いリビングにうっすらと湯気が漂う。桐生悠樹がカップラーメンをすすりながらテレビを見ていると、食事を遮るようにチャイムが鳴った。
(何か注文していたかな。セールスだったら面倒だな)
こんな時インターフォンがあれば便利なのに。床に転がしたジーンズを穿き、革製のベルトを締めて玄関へと向かう。チェーンロックをつけたまま扉を開く。わずかな隙間から視界に飛び込む、豊かな膨らみ。
「こんにちは。このたび隣に越してきた倉橋です……あら、悠ちゃん」
「あ……さ、佐和子さん!」
慌てて扉を閉めてチェーンロックを外し、ゆっくりと扉を開き玄関から出る。倉橋佐和子は長袖のブラウスにジーンズ姿で、長い黒髪をバレッタでまとめている。両手で挨拶の品物を差し出し、柔らかな笑みを浮かべる。
「お久しぶりね。しばらく見ないうちに、また少し背が伸びたかしら」
「ご、ご無沙汰しています……ということは、麻衣ちゃんも──」
「ああっ! ゆ、悠くん! どうしてここに?」
倉橋麻衣は隣の玄関から飛び出してきた。Tシャツにジーンズ姿の彼女は荷物の搬入で汗をかき、首にかけたタオルで顔を拭う。
「どうしてって、ここが僕の家……うわっ!」
主人に褒められたゴールデンレトリバーのように飛びつかれた。長身な彼女に力いっぱい抱きしめられ、胸の膨らみが顔面を覆う。育ち盛りの柔らかな身体。それも甘い匂いに包まれ、ジーンズの股間がひとりでに膨らむ。
「あらあら。麻衣ちゃん、ほどほどにね。そんなに強く抱いたら苦しいわ」
「あ、やば……ごめんごめん。悠くんに会うの久しぶりだったから」
「いや、毎週学校で会って……お休みの前日も」
「あはは。そういやそうだった。でも、これからは毎日会えるんだ」
麻衣は両手で肩を抱き、いたずらっぽい笑みを浮かべる。毎日会っていれば、学校でのスキンシップも少しは穏やかになるだろうか。三年生が一年生の教室に押しかけてくると何かと耳目を集めてしまう。
「というわけで、今まで暮らしていた団地の建て替え工事が終わるまで、こちらのアパートでお世話になります。大体一年くらいかしら。何かと騒がしいと思うけれど、親子ともどもよろしくおねがいします」
「よろしくね! さて……それでは悠くんのお宅にお邪魔しますか」
「今は散らかっているからまた今度……あの、麻衣ちゃん!?」
麻衣は玄関に押し入りサンダルを散らす。佐和子は目を合わせるとほほえみ、両手に段ボールを抱えて隣の部屋へと引き上げていった。
(ママの仕業だ。佐和子さんをお守り役に)
口うるさい母親から干渉されない、自由気ままな一人暮らし。平穏な新生活は美人母娘の入居によって終わりを告げた。