本販売日:2010/12/10
電子版配信日:2013/09/13
本定価:713円(税込)
電子版定価:770円(税込)
ISBN:978-4-8296-8111-4
純朴な農民たちが耕す広い田畑と、活気に満ちた商
人たちが支える城下町。幕末、平和で美しい秋津藩
に恐ろしい禍いが訪れる。飢狼の群れと化した官軍
は「後家狩り」と称して武家の妻を集団で凌辱!
藩主の娘・美冬は愛刀・加州清光を手に、女だけの
小隊を率いて立ち向かうが、逆に敵の罠に堕ちてし
まい……。御堂乱が描く血湧き肉躍る傑作時代官能!
<もくじ>
序章 禍い
第一章 後家狩り
第二章 美剣士姉妹
第三章 生け贄の姫
第四章 家老の裏切り
第五章 仕置きの儀
第六章 月新館の凌辱
第七章 奪われた秘め菊
第八章 血戦! 女人峠
みふゆ(27歳)女剣士
まお 女剣士
しの 未亡人
ゆきじ(29歳)未亡人
本編の一部を立読み
「さあ雪路どの。貴女は武士の妻だ。こうなった以上、覚悟を決めることだな」
御開帳だ――富島はそう言って、サッと布地を左右に開いた。
「ムーッ!!」
未亡人の絶望の呻きは、「おおっ」と叫ぶ男たちの歓声にかき消された。
左右に割り裂かれた白い太腿の付け根に、柔らかそうな漆黒がふんわりと盛り上がっている。艶やかな茂みを乗せた恥丘の下部に、薄桃色の肉の合わせ目がくっきりと縦に走っていた。
「ク、クウッ……」
雪路は喉奥で呻き、しっかりと目を閉じ合わせている。息絶えんばかりの羞恥と屈辱に、さるぐつわを噛みしばる唇がワナワナと慄えた。
「フフフ」
富島は薄く笑った。
興奮で唇も喉も乾いていた。何度も舌を舐め、冷酒を呑んだ。さるぐつわを噛みしばる未亡人の凄艶な美貌と、絹糸のように柔らかい秘毛をもつれさせた女の丘を、飽くことなく幾度も見較べた。
「恥ずかしいであろうな、雪路どの。敵国の侍に股間をさらし、たいせつなオマ×コを見られているのだからな」
富島はあざけりながら、雪路の太腿に触れた。
白磁を想わせる雪白の肌は、触り心地もひんやりとして陶器のようだ。それだけ富島の手が興奮で熱くなっている証拠だった。宝物でも扱うように、富島はすべすべの肌をじっくりと愛撫した。
「ムウッ! ムウッ!」
雪路は狂乱した。脂ぎった手のひらで、内腿をいやらしく撫でまわされる。おぞましすぎる感触に、戦慄が背筋を走った。
(いやッ、いやですッ)
胸のうちで泣き叫び、必死に太腿を閉じようとするが、足首を縛った縄はビクともしない。むなしい抗いに鼠蹊の筋が攣るばかりである。
(くううッ……お、おのれッ)
眼を閉じていると、かえって男の手の動きを敏感に感じとってしまう。雪路は眼を見ひらき、憎悪の視線で富島を睨みすえた。
(許しませぬ。これ以上の狼藉は許しませぬぞッ!)
憤怒の眼差しがそう語っている。どこまでも気丈な雪路だった。だがその気丈さがかえって富島を喜ばせるのだ。
「フフフ、その目つき。武家女はこれだからたまらんよ」
まなじりを決した美しい瞳に吸いこまれそうになる。富島は興奮に胴震いしながら未亡人の鼠蹊を執拗に撫でまわした。
(あッ!)
雪路は突然雷に打たれたような衝撃を受け、大の字縛りの全身を硬直させた。富島の指先が、雪路の最も恐れるその部分に触れたのだ。
「ムーッ!」
まるで気をやったかのごとく、雪路の腰がガクガクと跳ね上がった。肌襦袢がさらにはだけて、縦長のヘソまで露わになった。