M奴隷女教師・江里菜

著者: 伊達龍彦

本販売日:1997/02/23

電子版配信日:2010/03/26

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0739-8

神聖な教室が露出授業のステージに!…

生徒の前で豊潤な美尻を振る長い髪の女教師。

聖職者の禁忌を犯してしまった

江里菜が感じる屈辱と、妖しいMの魔悦。

露出の快感に身を震わせる女教師の、

淫らな本性が今、露わになっていく……。

登場人物

えりな(24歳)女教師

みよ 女子学生

みやこ(27歳)女教師

本編の一部を立読み

晩春のぬるい空気が満ち、校舎、木立、庭石、石像などがゆったりとまどろんでいる。

その中で、江里菜の心ばかりが冷や汗を流していた。

(ああ、こんな、こんな!)

惨めとも滑稽とも言える姿である。学園の教師たる身が、背中で両腕を拘束され、犬の首輪をつけられて鎖で引かれているのだ。それも真っ昼間、授業中の校内である。踏みだす足が小さく震え続ける。

化学教棟の角を曲がったところで、江里菜は息を呑んだ。そこから先は、開けっぴろげのグラウンドへと続き、本校舎の端の教室から丸見えなのである。

ゴクッ、と唾を呑みこみ、首をまわして見あげてみる。二階から上の教室の窓は開いていた。

それのみならず、窓際に座る幾人かの生徒の頭も見えるのだ。

(あっ、ああ!)

江里菜の心は恐慌をきたしそうになった。もし、あの中の誰かが外を見たら、校庭の片隅を連れ立って歩くふたりの女教師を発見してしまう。ひとりは鎖を引き、ひとりは鎖で引かれているのだ。とんでもない姿である。江里菜は必死で顔をそむけた。そんなことではどうにもならないことはわかっていたが、そうしないではいられなかったのだ。

この時間、体育の授業はないらしい。運動場には誰もいなかった。江里菜は少し安堵する。

さらに歩くとグラウンド横の木立の中に入り、校舎から目撃される確率はかなりさがった。江里菜はやや気を落ちつけ、先に立って歩く都子の後ろ姿を眺めた。

きょうはグレーのツーピースを着ている。スカートの丈が膝上十センチくらいの、さほど華美なものではない。けれどもツンと張ったヒップの形状や長い脚、引き締まった足首などが、相変わらず彼女の魅力を存分に引き立てていた。

都子の歩く姿は背筋が伸びて美しく強く、足の運びは優雅で滞りがない。

逆に江里菜は、見るも無惨でみっともない姿であった。ライトブルーの服はデザインも都子のものと似ており、一見するとふたりは揃いの制服を着ているように見えるかもしれない。

だが、後ろから歩く江里菜の首にはまがまがしい赤い首輪が填められており、それから伸びた銀色の鎖の先は都子の手中にあって引かれているのだ。

おまけに両手は後ろ手に拘束され、その歩きにくさ、歩く姿の惨めさはこのうえなかった。腕でバランスを取れないため、慎重に足を運ばねばならず、しかし都子の歩行は速くて、うかとすると鎖を強く引かれ、前につんのめりそうになるのだ。

どこへ連れていかれようとしているのか、それもわからない。

まるで売られにいく家畜のようだ、と江里菜は思った。





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